スミビの話をしよう

焼肉の話をしたら口が完全に焼肉モードになって、行ったことのない焼肉屋へ向かった。ハズレは引きたくないのでGoogleマップの星をみると3.7、口コミもそんなに悪い評価はなさそうだ。ガラガラと引き戸を開ける。

まずは瓶ビールと上たん塩にしよう。あとカクテキも。口コミ通りきびきびした動きで接してくれる若い店員さんがうれしい。しばらくすると目の前に七輪がやってくる。においも煙も気にしないわかちこわかちこーと呟いていると上たん塩が登場。

かちこちかちこちー その冷凍上たん塩は釘が打てそうなくらいカタイけど、まぁ下手な冷蔵で色が変わってるような状態よりはましか。コプチャン、ミノ、トンチャンの盛り合わせも注文。すぐさまグッドルッキングホルモンズが登場。さぁ舞台はととのった。開宴だ！

七輪の上にたん塩をのせる。待つ。ひっくり返す。待つ待つ 待つ待つ

火力が弱え！

炭がまだ育っていなかった。瓶ビールをやりながら、店員さんにばれないように細く長い息を吐く。狙いは炭。ふーーーーーーーーー　こんばんは、美木良介です。

ここ数年でいちばん覇気のないたん塩を食べて、コプチャンをのせる頃にやっと火力が中火になった。歯応えゴムゴム、味付け味噌味噌のホルモンを食べながら、マッコリを注文。

一口飲んだあとに手を滑らせてグラスを倒してしまい2/3くらい流れた。「すいません、おしぼりください、こぼしちゃった…」　覇気がないのは私自身だった。いまの私にはこのお店がお似合いだよと思った。冷たいマッコリはうまかった。

もうこうなったらチャミスルでも飲んで酔っ払うか！と思ったが、１本1200円以上したので我慢した。カクヤスなら350円くらいだよね。そこと比べんなよと言われますわね。850円なら頼んでいたよ。

お会計をお願いすると、きびきびした若い店員さんがさっさと七輪を片付けて、お店の外で網と炭をぶん投げた。覇気のない美木がふぅふぅした炭は次のお客さんへと引き継がれるのだ。

もう少し遅い時間にくれば炭も育っているのかなと思いながら、私はラーメン屋へと向かった。ラーメン屋でも手を滑らせて水をこぼした。

スミビの話をするつもりが、ADHDの話になってしまった。