ほとぼりが冷めるまで逢わない方がお互いにとってハッピーでしょ?
と、ユミは満面の笑顔で言った。ユミには今、キープしている男が4人いた。恋人ではないが、デートやSEXをする男たち。仲がいい友達に話すと「よにんも?」と言われ、職場の先輩のユキノだけは「よにんしか?」というリアクションでおかしかった。
相手は独身もいれば、既婚者もいれば、バツイチもいた。からだが目当ての人もいるし、哲学者みたいにぼそぼそと面白い話をするコミュニケーション目当て(なんて言葉はあるのかな?)の人もいた。
「魅力的で、スマートで、お金持ちで、会話も面白い人なんてなかなか出会えないし、出会った時は強烈な魅力を放っている人も、次第に魅力が弱くなっていかないですか〜?」
という話を、ユキノだけは分かってくれた。ユキノとだったらWデート(なんて言葉は最近聞かないね)をしても楽しいかもなと思った。
デートした後は、ほとぼり(熱り)がうまれる。それが冷めるまでは逢わない。頻繁に会いすぎると低温やけどみたいな状況になったり、嫌いなところやへんな癖が見えてきちゃうから。3〜4ヶ月後くらいに連絡してみて、すぐに返事が来たらまた逢いに行く。その繰り返し。
とっても楽。すこし寂しい。