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代表作のある人生

「もう室井がいやだった」と、柳葉敏郎さんが舞台挨拶で語ったらしい。監督やプロデューサーの熱意、姿勢、口説き文句?に寄り切られて覚悟を決めたそうだ。2部作の主演映画が実現し、「今は感謝という気持ちでいっぱいです」とコメントした。お台場あたりではなく秋田ロケだったというのに好感。いい感じに歳を重ねている室井の眉間やおでこにも大注目。

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「寅さんを演じ続けるのはつらいよ」「愛のメモリー歌わないとお客さんがまどろんでくれない」「週に10回はあばよ!って言ってるよ」「外で喋ってるとドラえもんだとばれる」などなど、代表作がある人にしか分からない悩み、というのもあるのだろうか。

役者、声優、作家、漫画家、芸人、ミュージシャンなど〈ものをつくって届ける人〉は、名刺がわりの代表作があるほうがいい。ああ、あれをやった人なんですね、というのは品質保証にもなる。

美大や芸大に入学をしたからといって、なんちゃらコンクールで入賞したからといって、お笑いの養成所やサークルで活動したからといって〈作品を作り続けることでメシを食っていける人〉はほんとにほんとにひと握り。代表作が2つも3つもある人は天才もしくは超努力家。

最近はテレビに出なくても、YouTube配信やオンラインのコミュニティで食っていけるという話もあるが、それも5年後はどうなってるか分からないし、新しい才能や新星が次々と参入するから、ところてんのように隅に追いやられていく。じりじり。

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超高齢化社会をリードするニッポン。お金と時間が有り余ってる70代80代90代がたくさんいるんだから、シニアのシニアによるシニアのための作品やコミュニティがもっと生まれていいはず。遅咲きの役者やミュージシャンや漫画家や芸人が、もっともっと出てきてもいいはずなのだけどなー。

テレビ業界や映画業界や少年ジャンプやM-1ではない、あたらしい〈場〉はどこにあるんだろう。それはNetflixかもしれないしnoteかもしれないしイーロンマスクが荒らした後に芽が出る何かかもしれないし🌱

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