趣味は公園で他人の子どもの名前を聞くことです
「おい、そうすけ!」
でたー。またポニョ好きの親かーとベンチに座っているケイコは思った。私の時代、そうすけと言ったら2ヶ月ちょっとで退陣に追い込まれたスケベ総理だ。この子もいつかは神楽坂。
「行くよー、こうすけ!」
おお、そうすけの弟はこうすけか。すけすけブラザーズの父はきっとダイスケだ。こうすけと言ったら超気持ちいい水泳選手だ。4年後には何も言えなくなる奴。
「まつこー、帰るよー」
なぬ?!この令和5年にマツコはかなり珍しいな。私の時代だと2006年公開の映画かデラックスの二択だぞ。まつこ、待つなよ、待たせるんだぞ。シンゴと仲良くな。
「ケイコちゃーん」
おぉ、これまた珍しい。私の頃は学年に2-3人はケイコちゃんがいたが、今やケイトの方が多いんじゃないかという状況。同じ名前のおばちゃんとしては飴あげたくなっちゃうよ。
「マイコー、レッツゴー!」
……ん? 麻衣子?マイケル?どっちだ?お、男の子だけど完全な日本人だからマイケルではないだろ。ではハチ公的なニックネームか。舞う人でマイトみたいな名前だったりして。
「見ちゃだめ」「でもなんか言ってるよこのおばちゃん」「おばちゃんじゃないでしょ、おねえさんでしょ」「ばいばーい、おねえさーん」
『おねえさんじゃねえよ!ケイコちゃんだよ!!』
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?