映画観た I 「猿楽町で会いましょう」

劇場公開の際は観に行けず、
いつ観ようかな〜と思っていた

映画「猿楽町で会いましょう」

メインビジュアル的に
「不器用そうな男女の、最終的にはハッピーエンドになりそうな映画」という(勝手な)印象を持っていた。

上映当初、あまりそういった映画を求めていない時期だったので(歪んでいる)観るまでに時間を要してしまった。
あと、近々そういえば猿楽町に行く用事があるので
なんとなく「今」なのかな〜と思い、ふらっと鑑賞に至った。

感想としては、ひと口に「単純明快なラブ・ストーリー」ではなかった。
どちらかというと「うまくいかない。不器用なのは自分だけではない」と安心させてくれる映画かと思う。
反して、更に不安にさせてくれる映画かもしれない。


うまくいかないことを周りのせいにしながら、
自分の将来への不安を募らせながら、ぼやっと日々を過ごしている。
ああ、今日も終わってしまった。明日は何か変わるかもな、と毎晩思う。
そんな毎日がただただ過ぎていく。

でも、そうやって生きていくしかない。

ちょっと上手くいったと思ったら、欲が出て空回る。

うまくいっている人を妬んで意地悪したら、仕返しを受ける。

負の連鎖を眺めては、
都合が良くてイラッとしていたはずなのに、だんだんヒロイン・ユカが哀れになる。
エンドロールが流れ出した頃に、どうか幸せになっておくれと願った。
美しくて悲しげなエンディング。

リアルで、自分の近くにも起こっていそうな話。
友達の拗らせた恋話を聞いているような感覚だった。
(ここまで自分本位で進んでいく女友達はいないが、恋愛中のソレは外部から見えないものである。無論、知らないままでいいのだけれど)

当事者には大きな出来事だけど、第三者からは「もしかしたら、そういうこともあるかもな」という出来事。
決してツマラナイのではなく、個人的な大事件。

猿楽町は上京してから知った地名。
渋谷から歩けて、ほぼ代官山というエリアにある。
都会めいた場所の裏庭で、ネーミング的にも気になる場所だった。
展開や結末を想像できそうでできない、不思議な映画。

主人公と同世代は、このラブ・ストーリーをどういう風に受けとるのだろう。気になる。
(ドンピシャで共感!となるには、わたくしは歳をとりすぎたゆえ)


ネタバレ)
ヒロインに想いを寄せるバイトの同僚がとっても辛かった(泣
あんなパンツ履かさないでよ〜
怖いし気味が悪いけど、自分の中に“こういう部分”、少しは誰しも持っているわけで。

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