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野梅! 梅の季節だ!横浜の梅を楽しもう
日ごろからお世話になっています。
西沢です。
2月が近づき、春が待ち遠しいですよね。春といえば、春といえば桜に、チューリップに菜の花に色とりどりの花が楽しめる季節ですね。
その中でも、忘れてはいけないのが、「梅」ですね。
古来遣唐使により、薬用目的として持ち込まれた梅の木は、その美しさから奈良時代の貴族たちのなかで花見のブームができ、日本古来種の桜よりも人気があったようです。(その後、平安時代に移るにつれて桜のほうを愛でるようになったわけですが…)
そんな梅を楽しむといえば、
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「磯子区」ですね!
杉田梅林という梅の名所が存在し、浮世絵にも残っています。今は面影がかすかに残る程度ですが、区のシンボルとして梅が掲げられ、梅まつりも盛んに行われています。梅が苦手な輩が愚かにも磯子区に働きに行こうとするのならば「お前は本当においしいウメを知らないんだ」と言いながら南高梅を口いっぱいに突っ込む人もいそうですね…(居ないです)そんな梅を横浜市の磯子区以外で2023年に巡ってみたのでまとめました。(なんで磯子区行かなかったの??)
根岸森林公園(中区)
1か所目は中区の丘の上根岸台にある根岸森林公園です。
根岸駅か山手駅から徒歩で15分の山の上にあります。
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根岸森林公園はもともと1867年に日本初の洋式競馬が行われ、戦前まで競馬場として使われていましたが、戦後の米国からの接収により、競馬場は休止となります。その後、接収された土地のうちの一部が返還されることとなり、公園として整備されました。
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そのため、競馬場の休止になった今でもJRA(日本中央競馬会)の関連施設として根岸競馬記念公苑があり、現在は休館中ですが、馬の博物館なども併設されて、ウマも居たりします。
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また、近代遺産として、前述の競馬場の観覧所として整備された「一等馬見所」の一部が残されてみることもできます。現在も接収されている米軍の住宅が写ると国際問題に発展するので、気を付けながら観覧しましょう。
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さて、本題の梅ですが、「根岸森林公園」には70種280本の梅が植えてあり、なかなかの規模感の梅の花を楽しむことができます。
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撮影は2024年の2月上旬、これからさらに花が開いて、梅が満開になるのかなと思いつつ…
三渓園(中区)
次は横浜の観光名所としても有名な日本庭園を有する「三渓園」です。
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三渓園といえば、春は桜、夏は新緑、秋のお月見、そして紅葉と年間を通じて園内を楽しむことができますが、特に歴史があるのは梅と言われています。
まもなく三溪園の梅は花の見ごろを迎える。
三溪園の開園は一般公開の明治39(1906)年としているが、実はこの後も庭園造成は進められ、全園の完成は大正11(1922)年まで待たなければならない。
造成当初、まず植えられた一つが梅である。
江戸時代から名所として知られた東京の蒲田、川崎の小向(御幸)、磯子の杉田から2,000本余の古木を集めて梅林が完成したのは明治41(1908)年。
前年2月の「横浜貿易新報」(神奈川新聞の前身)には仙女なる人物が寄せた記事が見える。
「著名の梅園を一邸に集めたるは…門戸を開きて万衆の来たり観るに任せんが為めなり」とあり、移植途中でも、すでに注目されていたことがうかがえる。
以来、多くの文人墨客を魅了し、なかでも園の創設者である原三溪が厚く支援した日本画家の下村観山は、その横たわる竜のような枝ぶりに想を得て、屏風絵の名作「弱法師(よろぼし、東京国立博物館所蔵、重要文化財)」を描いたことはよく知られている。
この梅は、その後老朽による枯死や戦時中の被害などで数は少なくなったが、今でも臥竜梅(がりょうばい)としてその姿をとどめている。
庭園造成にあたって初めに植樹されたのが梅だったのですね。
やはり、杉田梅林の存在が影響していたようです。
時がたち、戦時下の被害もあり、今は「三渓園といえば、梅」と思う人は少なくなりましたが、梅の花が咲く時期に、観梅会として、土日には温かい麦茶が振る舞われるので、温かな気持ちで、春の訪れを感じに行くのもいいですね。
因みに、私は今回の記事を書くために三渓園のHPを見るまで、麦茶がなんで振る舞われていたか、知りませんでした()
皆さんは、ちゃんと観梅会を感じながら、三渓園訪れてくださいね。
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保土ケ谷公園(保土ケ谷区)
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次は保土ケ谷区の星川の山の上、花見台にある保土ケ谷公園です。
県立保土ケ谷公園は県内で初めて作られた運動公園で高校野球の試合会場として県大会にて名場面を輩出してきた聖地である他、サッカーグラウンドやラグビー場、テニスコートなど、多くのスポーツの大会で使用されている横浜市を代表する県立公園ですね。(ぶっちゃけ保土ケ谷公園の紹介だけでnote記事1本は行ける気もします)
自然では、春は桜、秋はイチョウ並木の紅葉が特に綺麗ですが、梅も忘れちゃいけません。
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保土ケ谷公園のサッカー場の道路を挟んで向かい側にある梅園には90本を超える梅の木が咲き誇り、見るものを楽しませます。
木の手入れ的に、上へ上へ伸びている印象があり、天高く伸びた枝の先に咲く春の訪れを愛でるように見るのが乙なものだと感じます。
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梅が咲く2月後半には「梅まつり」が保土ケ谷公園の梅園にて行われます。ステージが作られ、吹奏楽の演奏やダンスパフォーマンス、お囃子、大道芸などが披露されるほか、模擬店なども出店し、さながらお祭りの雰囲気で梅を楽しむことができます。
2025年は2月22日に開催される予定です。
2024年に初めて訪れましたが、じゃんけん大会で子どもに交じって大人も地域のご当地ヒーローとじゃんけんしていて(特におばちゃんの)迫力がすごかったです。
いずれ、保土ケ谷公園の四季の風景はまたどこかで投稿したいと思っています(2度目)
大倉山公園梅林 (港北区)
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今回の記事で最後に紹介するのは、本命「大倉山公園」です。
港北区の区の花といえばなんでしょうか?
区民センターのミズキーホールの名前の由来にもなったハナミズキでしょうか?
綱島が桃の有数の生産地だった所以からモモでしょうか…?
答えは「ウメ」です。
・・・。
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実は、区民投票で区の樹木と、花を投票した際に、どちらも一番上位に挙がったのが「ウメ」だったそうです。
それほど、港北区民のウメへの情熱は高く、その一番と言えるのが、大倉山公園の梅園と言えるのです。
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大倉山公園の梅林の歴史については、上の観光協会のサイトにも書いてありますが、もともと東急電鉄が東横線の開通後に乗客の誘致のために、龍松院から土地を購入し、梅を移植したことに始まったようです。最盛期の昭和12年には1000本を超える梅林だったそうですが、戦時中に薪のために伐採されましたが、生き残った梅の木は戦後も多くの人たちを楽しませたようです。
その後、樹木の高齢化もあり、梅の木の再生も兼ねて、1983年から1986年にかけて東急電鉄から横浜市に売却され、現在の46種220本の樹木が育つ梅園として再整備されたようです。
現在も大倉山といえばウメというイメージの通り、2月の中旬になると多くの方が春の訪れを楽しもうと大倉山公園の梅園へと足を運びます。
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ウメの写真をみて、判別するのが難しいと思いつつ、野生種の野梅を含め、色々な梅を樹木の高さも低めなので、近くで香りを含めて楽しむことができます。遅咲きのウメ「見鷲」も咲き始めといったところで、早咲きのウメから遅咲のウメまで長く楽しめるんだなという感想を抱きます。
時期もドンピシャの時期に行ったのもあるのかもしれませんが、2024年に訪れた梅園の中でも特に印象に残った梅園になりました。
港北区のウメに対する情熱の片りんを感じました。
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大倉山と言って外せないのは公園に隣接する「横浜市大倉山記念館」ですね。
もともと、実業家であり、のちに東洋大学の学長を務めた「大倉邦彦」により創設された、人文科学および社会科学の研究所「大倉精神文化研究所」の研究所として建てられたのですが、今では敷地・建物が横浜市に売却されたことに伴ってホールや会議室が一般利用可能となっています。(もちろん研究所は残っていて、研究施設は館内に残っているそうです)
横浜市の指定有形文化財に指定された歴史のある建物を拝むのもよいですし、イベント毎でホールやギャラリーに訪れるものよしで、歴史の重みを感じながら大倉山の街を楽しみたいですね。
個人的にはしたから見上げたホールの重厚感に圧倒されたので、梅を見たついでに訪問するのもよいかと思います。
まとめ
横浜市のウメスポットについて紹介記事を書きました。
今回の記事の他にも、青葉区のこどもの国にも梅園があり、意外と知られていないけど、きれいなウメを楽しめるであったり港南区の久良岐公園も綺麗との情報もあります。
磯子区も、杉田梅を推しているだけあり、杉田梅まつりや岡村公園の梅もあるので、桜だけでなく梅も市内で楽しめると思います。
また、ウメ鑑賞スポットが増えるようであれば、紹介記事を書きたいと思います。
最後に
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やっぱり、梅干しって苦手な人多いですよね。
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でもやっぱり、梅干しの酸味ってアクセントになるじゃないですか?
横浜市役所2階のTSUBAKI食堂さんの18区丼金沢区の時に出たスープで、少し酸味あるな? トマトかな? と思って聞いたら、梅を少し入れたそうでそんなこと気が付かないうちに梅干し苦手な人も食べているんだろうなと思います。
梅干し・・・ほら? 苦手な子はまだ本当においしい梅干し食べたことないだけなんですよ?
ほら、はちみつ入りの南高梅食べてごらん・・・?
美味しいからさ・・・? (そして、口いっぱいに南高梅を詰めようとするシソーを持った西沢の姿が発見されたそうな)
エンド