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【そうじろうコラム】200z15万ハンド打ってみた

今回の記事では、世界中のポーカーテーブルをひっくるめても非常に手強い部類と目されるPokerstarsの200zを15万ハンド程打ったうえでの感想記事になります。

記事としては下記無料記事の続き物になります。

有料部分では各ポジション別のスタッツと具体的なハンドを紹介しています。

導入

2020年も終わりが近づき、ぼくとしても華の28歳としての1年が終わろうとしています。

人生においても体力的精神的に絶頂にいるはずのこの年で、コロナも相まって殆ど引き籠ってポーカーとその研究だけしていました。

過去の記事にもありますが、2020年は何かとターニングポイントがあり、特にポーカーの実力に関しては飛躍的に向上した気がします。

2020年1月に300ドル入金して以来、一度も追加入金することなくポーカーの収入だけで暮らすことができました。

KK Poker からもプロとしての認定を頂きました。


実のところ雇われているわけではないので、現段階ではイベント事へ"顔"としてたまに招待いただき、盛り上がりに寄与するといった緩い関係ではありますが、一つポーカー界においてインプレッションが増えたきっかけになりました。


今回は新年一発目の記事ということで、昨年の200zに上がって以降のポーカーの振り返りをしていこうと思います。

日々の研鑽

100zでも色々悩んでいましたが、専業となり200z以上に常駐するようになってからのポーカーの研究は、会社員時代に遊んでいたものとは完全に別次元になりました。

■全ハンドレビュー

誰もがやった方がいいと理解しながら手間を考えると実現が難しい、全ハンドレビュー。ぼくはとりあえず、ポストフロップに進んだハンドは基本的に全部Solverで確認するようにしました。

これについてはZoomagaの編集チーム一同で取り掛かったプロジェクトで、現在はStoreでBTNvsBlindにおける全フロップ全シチュエーションのソリューションを販売していますが、元々は自分たちの研究のために、各々の知識を統合して一つのソリューションを練り上げるというものでした。

200zを超えてくると、REG陣はサイズも含めて均衡戦略を理解している人が増えます。
100zだと、まだまだそこら辺は甘いように感じます。弱く打てる部分でOOPから打たず相手にエクイティを実現させてしまったり、強く打つ必要のない場面で強く打って相手の弱いハンドを不要に降ろしてしまったり。

考慮すべき選択肢として足りていない局面が散見されるわけですね。


主要スポットをOnedriveに全部格納し、セッションが終わってからポストフロップに進んだハンドを確認していきます。計算したり設定したりする手間が無くなったので、そのような取り組みが現実的に可能になりました。

確認した結果、判断が間違っていたものについては、できる限り形に残るよう単語帳に書き残したりして反復して復習できるようにしています。

色々アプリとかも試したんですが、紙媒体が一番ぼくにとっては使いやすかったです。

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理想でいえば、全てのベースラインを暗記したうえでどう乖離させていくか、ということがポーカーの攻略法なのですが、全ての局面を暗記することはあまり現実的ではありません。

しかしそこは目指すべき地点ではあると思っています。

まずは大枠でとらえられるよう集合分析等で傾向を掴む。次にクラスターで一纏めにし理解を細分化していく。最終的には個々の局面の違いについて理解していく。

ぼくはまだまだ細分化していく段階です。とはいうものの、中々ターン以降をロジカルに細分化していくことも難しいので、とりあえず地道に判断に迷う局面を識別していってます。


■プレーヤー分析

以前のNoteで個々のプレーヤーを分析している旨を書きましたが、結論から言うと労力とリターンが釣り合わないので、それは辞めました。

それよりは均衡戦略を間違わないよう1個でも多くの局面を理解できるよう力を使った方がいいかと今は思っています。こちらが間違わなければとりあえずその局面で損することは無いので。


ではプレーヤー分析はどうするか。これは個々ではなく一纏めのプールとしてやっていく必要があります。

例えば、REC層は結局どのレートでも傾向は大きく変わらなかったりします。なのでRECを全部ひっくりめて膨大なハンド数としてザックリと分析を行う等。あまり個々の事象を取り上げ過ぎてしまうと、もっと重要なことが疎かになってしまうので、ザックリその程度で済ましています。

たまに個々のHUDを信奉しすぎている人も散見されますが、実のところHUDなんてぼく程の膨大なハンド数があっても参考にできる項目など一握りです。ぼくもHUDは殆どプリフロ部分のスタッツしか見ていません。

それよりは、こちらがミスをしないよう、そのうえで大きな傾向としてどうアクションが簡易化されている傾向にあるのか、局面毎に探るほうが有意義と思っています。


結局、対策が必要な程強いREGには、ちょっと解析した程度で分かるようなリークはほとんど無く、個々の事象として変なプレイがあったとして、それはその時の気まぐれだったりするわけで、効果的に分析することは非常に難しいです。

一方ウィークな相手は大体傾向は一緒なので、こういうカテゴリーの相手にはこういう時強めに押し込んでおけば大体降りる、とか、そんな感じのAboutな考えで今はやっています。



以下の有料部分にて各ポジション別のスタッツと、どういう部分を意識してきたか、今後改善していくのかを書いていきます。


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