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躁鬱大学

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坂口恭平さんの躁鬱大学です。 私はこの1冊の本に救われました。 躁鬱人のための生きる教科書です。
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2020年5月の記事一覧

躁鬱大学 はじめに

2020年5月1日執筆開始

躁鬱大学

はじめに

 僕は躁鬱病です。今では双極性障害と言うらしいんですが、その言葉じゃなんのことやらわかりません。躁鬱病と言われた方がよくわかる。躁状態がきて、鬱状態がくる。そして、それを繰り返す。突然病気になるんじゃありません。どこかしらその特性、特徴みたいなものはもともと持っています。だから診断された時も不思議ではありませんでした。むしろ、やっぱりそうなんだ

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躁鬱大学 その1 躁鬱病が一生治らないのは、それが体質だから!

1 躁鬱病が一生治らないのは、それが体質だから!

 手元に神田橋語録のプリントはありますか?
 それではさっそく躁鬱大学の講義をはじめたいと思います。
 まずはテキストの一行目を見てください。
「躁鬱病は病気というよりも、一種の体質です」
 カンダバシはそう言います。これだけ読んで、僕はなんだか知らないけど、体が楽になりました。楽になって笑えた。そうですよね!と思った。病気じゃないって、自分でも

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躁鬱大学 その2 自己評価が低いのではなく、もともと自分がない躁鬱人のための返事の奥義

躁鬱大学 その2 自己評価が低いのではなく、もともと自分がない躁鬱人のための返事の奥義

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 さてカンダバシの言葉(神田橋語録って検索してPDFをプリントしてね!)の一行目からインスピレーションを受けて長々と書いてしまいましたが、先に進んでいきましょう。
「(躁鬱病は)心が柔らかく傷つきやすい人たちに多いです。特有の滑らかな対人関係の持ちようは躁鬱病の証拠です」
 はい、僕もすぐに傷つきます。本当にちょっとしたこと、友人知人の何気ない一言で傷ついてしまいます。でもその時に傷ついた

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躁鬱大学 その3 自発的『トゥルーマン・ショー』こそ躁鬱人が到達すべき最高の状態である

躁鬱大学 その3 自発的『トゥルーマン・ショー』こそ躁鬱人が到達すべき最高の状態である

3 自発的『トゥルーマン・ショー』こそ躁鬱人が到達すべき最高の状態である

 カンダバシの言葉一つ一つに対して、ついつい言いたいことが溢れてくるので、なかなか進んでいきませんが、こういうペースってことなんでしょう。こうなったら、一文ずつじっくり読んでいくことにしましょう。さて次の言葉です。
「人の顔色を見て気を使うといった平和指向型なので、他者との敵対関係には長くは耐えられません」
 前にも出てき

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躁鬱大学 その4 資質に合わない努力はしないための吐露の術

躁鬱大学 その4 資質に合わない努力はしないための吐露の術

4 資質に合わない努力はしないための吐露の術

 さて先を進みましょう。次はテキストの5行目です。
「もともと和を大切にする人なので、つい自分が我慢してしまうのです。我慢して自分が窮屈になるのがいけません。そういう環境とは相性が悪いのです。我慢して何かをするという性分ではありません」
 躁鬱人は奔放ですが、それ以前にとても柔らかいです。さらに平和を重んじますから、そのためだったら平気で自分を変形さ

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躁鬱大学 その5 記憶を思い出す時も「今から作り話をします」と前置きして話そう

躁鬱大学 その5 記憶を思い出す時も「今から作り話をします」と前置きして話そう

5 記憶を思い出す時も「今から作り話をします」と前置きして話そう

 さて、今日も講義をはじめてみましょう。次のテキストです。一段落めの最後の文。
「普通、中高時代より好調と不調の時期があったはずです」
 確かにそうです。僕自身、どうにもならなくなって、わけがわからなくなって、それこそ死にたくなって、心療内科に行くしかないと感じ、受診し、躁鬱病と診断を受けたのは2009年ですから、30歳のときです

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躁鬱大学 その6 躁鬱人に麻薬は全く必要ありません!

躁鬱大学 その6 躁鬱人に麻薬は全く必要ありません!

6 躁鬱人に麻薬は全く必要ありません!

 さて、今日は昨日話そうとしていたことから始めることにしましょう。
「中高生の時も好調・不調があったのに、なぜその時は破綻しなかったのか」ということです。もちろん、中高生のときからすでに破綻していたという人もいると思いますが、それでも波はありつつも、完全に寝込むまでには至ってなかった、という時間をみんな小学生くらいまでは過ごしているはずです。その「波はあり

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躁鬱大学 その7 「自分とは何か?」という言葉はすぐに捨てて「自分は次に何がしたい?」と聞いてみよう。

躁鬱大学 その7 「自分とは何か?」という言葉はすぐに捨てて「自分は次に何がしたい?」と聞いてみよう。

7「自分とは何か?」という言葉はすぐに捨てて「自分は次に何がしたい?」と聞いてみよう

 さて、今日は時間割の話でしたね。早速はじめてみましょう。
 まずは躁鬱の波がありつつも、そこまでひどくはなく、毎日を健康に過ごせていた日のことを思い出しましょう。僕の場合、中学生くらいから波がひどくなったように感じます。高校生になると鬱っぽい気配も感じるようになった。しかし、小学生の時は健康に過ごしていたよう

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躁鬱大学 その8 鬱の奥義 一の巻/なぜ躁鬱人は鬱の時に「好奇心がなくなった」と嘆くのか?

躁鬱大学 その8 鬱の奥義 一の巻/なぜ躁鬱人は鬱の時に「好奇心がなくなった」と嘆くのか?

8 鬱の奥義 一の巻/なぜ躁鬱人は鬱の時に「好奇心がなくなった」と嘆くのか?

 さて、これまでは「鬱状態にならないためにはどうすればいいか」ということを考えてきました。しかし、われわれは躁鬱人です。どんなに避けようといろんな対策を立てたとしても、躁鬱の波は止まらず、常に移ろっています。それでも、これまでの躁鬱作法を楽しく取り込んでいけば、必ずやあなたの波は窮屈なところに押し込まれることなく、穏や

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躁鬱大学 その9 鬱の奥義 二の巻/鬱の時の過ごし方 躁鬱人は医人である

躁鬱大学 その9 鬱の奥義 二の巻/鬱の時の過ごし方 躁鬱人は医人である

9 鬱の奥義 二の巻/鬱の時の過ごし方 躁鬱人は医人である

 鬱状態になった時に、どうやって1日を過ごしていくかってことは、躁鬱人にとって永遠のテーマです。僕が調べた限りではありますが「鬱の時の過ごし方」について書いてある本がおそらく一冊もありません。このことに関してはまだ誰にも解明されていないし、研究自体もほとんど進んでいません。しかし、躁鬱人にとって何よりも知りたいことがこのことなのです。と

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躁鬱大学 その10 鬱の奥義 三の巻/自己否定文には全てカギカッコをつけろ

躁鬱大学 その10 鬱の奥義 三の巻/自己否定文には全てカギカッコをつけろ

10 鬱の奥義 三の巻/自己否定文には全てカギカッコをつけろ

 心臓を落ち着かせるためには、座るんじゃなくて、横になるとお伝えましたよね。それだけでずいぶん楽になっていることがわかりますか? わからない場合は、一度立って確認してみましょう。とにかく、毎回毎回自分で体感して、実感を得て、気持ちよさ、心地よさ、楽になった感覚を覚えていくことが重要です。われわれ躁鬱人はそうやって心地よくなるのが、大好

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躁鬱大学 その11 灰になるまでセックスをする躁鬱人

躁鬱大学 その11 灰になるまでセックスをする躁鬱人

11 灰になるまでセックスをする躁鬱人

 鬱の時の過ごし方。これが一番知りたいのですが、どこを探してもありません。医者に聞いても教えてくれません。なぜなら彼らは躁鬱人ではないからです。躁状態のことをあれこれ書いてある本ならありますよ。北杜夫先生だってたくさん書いてます。でも鬱の時のことはあんまり書いてません。躁状態のことを書いてあるのを読んで楽しい時は、あなたは躁状態ですし、躁状態になると繰り返

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躁鬱大学 その12 トイレを増やせば、自殺がなくなります

躁鬱大学 その12 トイレを増やせば、自殺がなくなります

12 トイレを増やせば、自殺がなくなります

 今回だけは特別に非躁鬱人も聴講することができるようになってます。とは言っても、今日も躁鬱人の特徴について話すことから始めるのですが。でも、今日の主題は躁鬱人だけでなく、非躁鬱人にも伝えるべきことだと思ってますので、こうやって、非躁鬱人の方もお招きしたわけです。はじめまして。躁鬱大学学長の坂口恭平です。さあ、今日も楽しくやっていきたいと思います。
 わ

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躁鬱大学 その13 この道一筋な宮崎駿をぶっとばせ

躁鬱大学 その13 この道一筋な宮崎駿をぶっとばせ

13 この道一筋な宮崎駿をぶっとばせ

 さて、ずいぶん遠回りになってしまいましたが、久しぶりにカンダバシのテキストに戻ってみましょう。今日は6段落目から読んでみたいと思います。
「躁鬱人は我慢するのが向きません」
 はい。これはもう何度もこの講義の中でもお伝えしてきましたよね。とにかく躁鬱人は我慢が向いてません。でも苦手というわけではないんです。むしろ、相手の顔色をよく見て、その人たちが喜ぶよう

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