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勉強するのは「今でしょ!」
昨晩、23歳の就職1年目のお嬢さんと食事に行った(もちろん自慢)。
で、おしゃべりをしてると「最近勉強したくなってきたんやわ」とおっしゃる。
彼女は頭は良いのだが、勉強は嫌いで、受験勉強したくないからあまりレベルの高くない大学の心理学部に入って卒業した。初めはカウンセラーの資格を取るつもりだったが、途中でカウンセラーという仕事に疑問を持つようになり、今は製薬卸しの会社で働いている。
「何か心理学の勉強が中途半端になったから、ちゃんとやりたくなってん」とおっしゃる。
そうなのだ。どうしても日本では(日本に限らないかもしれないが)、受験や資格や就職のために勉強が存在する。でも、人間にはもともと知的好奇心があって、何分の一かの人間は、勉強が好きだし、勉強したいのだ。そして、それは目の前に受験などのニンジンがぶら下がってる状態では発揮されにくい。
それこそ「今でしょ!」なのだ。彼女が勉強するタイミングは。
でも、そういう本来の勉強するタイミングに応えてくれる学習システムがほとんど存在しない。
国家的なシステムとしての公教育の存在は合理的で、有効だとは思うが、それが学習というものを限りなく歪めてしまっている現実は何とかならないのだろうか。