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(感想)アメリカン・アニマルズ

公開当時話題になっていたけれど、結局映画館には観に行かなかった一本。Netflixで視聴出来るようになっていたので、年末年始に観てみました。(以下ネタバレ)

https://www.netflix.com/jp/title/80240182?source=35

実話を基にした映画は山のようにありますが、本人がそのまま出てくるパターンは中々ないのではないでしょうか。この映画が公開されたくらいの時期に、クリント・イーストウッド監督がフランスのテロ事件を基にした映画「15時17分、パリ行き」で実際に犯人を取り押さえた若者を主演に据えていましたが、今回はまさかの犯人が出てきます。

刑期が数年で済んで、事件に巻き込まれて亡くなった方がいなかった事が、(本人たちが逮捕・服役してもなお)映画に出演できた大きな理由のように思います。テレビの衝撃映像も、どんな大事故だったとしても「幸い命に別状はなかった」とオチが付けられるように…。

もちろん、映画化されるだけのストーリーではあります。何か自分たちは特別だと思った大学生が、映画を参考にして強盗計画を立てて、それを実行してしまう。冗談のような計画なのに、とんとん拍子に準備が進み、ついに本番を迎えてしまうのであっけに取られてしまいます。当然計画は失敗するのですが、すべての行動が悪い方向に出て、当初の計画も何もかもふっとんでしまいます。当たり前の結末なんですが、これが現実に起きたことだと考えるとぞっとします。

個人的な話になりますが、よく犯罪を犯す夢を見ます。ちょっとした泥棒だったり、政治犯だったり…大体リアルな悪夢で目を覚ますとほっとするのですが、映画の彼らに取っては現実で、7年(!)もの年月を刑務所で過ごす羽目になります。

しかしこの映画で一番面白かったのは彼らが盗もうとした「アメリカの鳥類」ですね。いくら稀覯本だとしても盗むにしては大きすぎるし、何より転売が非常に難しそうですし、何だってこんなものを盗もうとしたのか。

このほかにも面白い演出は沢山ありますし(本人たちの回想が少しずつ違っているので、再現シーンも数パターン用意されているとか)、役者の演技も非常に見ごたえがありますので、ここまでのネタバレを読んでしまった方にもぜひ視聴をおすすめします。

ちなみに、一人やたらと見覚えのある俳優がいると思ったら、アメリカンホラーストーリーに出ていたエヴァン・ピーターズでした。Xmenのクィックシルバーが中々ハマっていたのが印象的です。

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