(感想)ドント・ルック・アップ
個人的にNetflixのオリジナル映画は当たり外れが大きい印象ですが、そんな中でも本作は大当たりのブラックコメディです。
まず、キャストがスゴい。レオナルド・ディカプリオ!ジェニファー・ローレンス!メリル・ストリープ!ジョナ・ヒル!しかもティモシー・シャラメも!
ほかにも沢山出てきますが(アリアナグランデも)、個人的に好きな俳優が勢揃いといった感じでそれだけでとても満足、幸せな気分です。
特にティモシー・シャラメが出演していることは事前に知らなかったのですが、つい先日「デューン・砂の惑星」を観に行ったばかりだったので、こんなに早く再会できることを想定しておらず、嬉しいサプライズとなりました。
この俳優陣の演技を楽しむためだけでも観る価値のある一本だと思います。
ティモシー・シャラメとジェニファー・ローレンスが同じ画面に映っているなんて!素晴らしい!
本作のテーマは一言でまとめると、隕石衝突に社会がどう対応するか、ということです。とある科学者が6か月後に地球に隕石が衝突することに気付き、対処すべく行動を呼びかけるが…
隕石衝突ものというと、アルマゲドンとかディープインパクトといった映画が反射的に思いつきますが、今作の面白いのは非常に今の世相を反映しているところです。監督は意図的に時事ネタをこれでもかと入れ込んでるので、これはあれのことだな、これのことだな、とか考えながら観るのもまた楽しい一本です。めちゃくちゃ同時代的なので、とにかくいま観てほしいなと思います。
何よりも同時代的なのは、表向きは隕石衝突というテーマでありつつ、これが気候変動のメタファーであるということです。散々色々なところで言われているので、繰り返しは避けますが、気候変動に対するこれまでの社会・政治の受け止め方に疑問を投げかけるような作りになっている訳です。
仕事柄、ここしばらく気候変動にかかりっきりという状態が続いていたので、その点でも非常に面白かったです。例えばこれはIPCCの話だね、とかですね。ちょうど昨年の11月にCOP26が行われたばかりということもあり、そういう意味でもとてもタイムリーでした。
さて、本作の結末で隕石がどうなったのかは観てのお楽しみということです。一方で、現実の地球に迫る気候変動問題は果たして10年後、20年後、どうなっているのでしょうか?我々は隕石の衝突を止めることができるのでしょうか?
そんな疑問を投げかけつつ、20年後くらいにもう一度見返したいと思います。
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