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作曲備忘録⑲(和風ロックな曲)
どうも、サウスンです。
今回は和風ロックな曲を作ってみました。曲に使ったコード進行や打ち込み内容などまとめていきます。
今回作った曲
今回作った曲はこちらです。
SoundCloud(音声のみ)
※スマホの場合は「Listen in browser」で再生できます。
YouTube(MIDI動画付き)
元々は正月っぽい和風な曲を作りたかったのですが、なんとなくエレキギターのストラムを入れたらなんかかっこよかったので、和風ロックな感じで作ってみました。
コード進行
今回の曲のコード進行を紹介します。スケールは基本的に Cメジャーペンタトニックスケールで作りました。和風な感じを出したかったので、Cメジャーペンタトニックスケールの構成音で作れる和音(C, Csus2, Dsus2, Dsus4, Am あたり)をメインに作ってみました。
イントロ
![](https://assets.st-note.com/img/1674483090742-W3tRrKZKxO.png)
ディグリーネーム(Cメジャースケール基準)だと以下です。
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅱsus4---|
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅰ---|
曲冒頭の進行です。Cメジャーペンタトニックスケールの構成音で作れる和音の進行です。鳴らしてみてなんとなくよさげな響きの並びにしてみました。
Aメロ前の進行は以下です。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483102909-SFcUoeVvaz.png)
ディグリーネームだと以下です。
|Ⅰsus2---|Ⅰ---|Ⅰsus2---|Ⅰ---|
Cメジャーペンタトニックスケールの構成音で作れる、sus2 → メジャーコードの進行です。私はイントロや間奏では大体 sus2 や sus4 のの進行を使いがちです。
Aメロ
![](https://assets.st-note.com/img/1674483126243-pY5Sx5anrb.png)
ディグリーネームだと以下です。
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅱsus4---|
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅱsus2---|Ⅰsus2---|
ほとんどイントロと同じ進行です。最後の 2小節だけ違うだけです。
Bメロ
![](https://assets.st-note.com/img/1674483140215-9GFJHWgz9t.png)
ディグリーネームだと以下です。
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅵm---|Ⅱsus4---|
|Ⅵm---|Ⅰsus2---|Ⅱsus2---|Ⅰ---|
Aメロとほぼ同じ進行です。最後の 1小節だけ違うだけです。
Bメロのメロディは白鍵のみに移調した都節音階で打ち込んでいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483628489-LkhwfLLlYo.png?width=1200)
Cubase のスケールアシスタント機能で都節音階の構成音を表示しながら打ち込んでみました。(画像の明るい音程が都節音階)
Cメロ
![](https://assets.st-note.com/img/1674483166105-ONtsKfywQ8.png)
Bメロと同じ進行です。進行は同じですが、メロディがペンタトニックスケールに戻っているので、曲の雰囲気は変わっています。
間奏
![](https://assets.st-note.com/img/1674483177624-3BHpGEfqds.png)
ディグリーネームだと以下です。
|Ⅱsus4---|----|Ⅰsus2---|----|
|Ⅱsus4---|----|Ⅵm---|----|
コードチェンジは 2小節単位、sus4, sus2 をメインに構成してみました。
各パート
各パートの打ち込みや音作り内容など紹介します。トラック数が多いので、今回の曲の雰囲気を作っている楽器(和楽器やエレキギター)をメインに紹介しようと思います。
コード伴奏系
〇音源
ピアノ:Sample Tank 4 (IK Multimedia)
エレキギター:AmpleGuitar SC (Ample Sound)
ストリングス:Spitfire Chamber Strings (Spitfire Audio)
Session Strings Pro 2 (Native Instruments)
シンセ:Imposcar2 (Gforce Software)
エレキギターのストラムは AmpleGuitar のストラムモードで打ち込んでます。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483660491-dKWBjIFRGM.png?width=1200)
ストラムのギターの音作りは以前のロックっぽい曲で使った設定を流用しました。
基本は Waves の GTR Amp で音作りしました。アンプのタイプは歪みが強めの「Crunch」にしてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483687857-18TXAsLkXt.png?width=1200)
その他、音の調整には Waves の Puig Tech MEQ5 を使いました。この EQ は中域のブーストとカットをいい感じにできるので、ドンシャリな感じに鳴るように設定してみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483678953-m1B56vAbDI.png?width=1200)
ストラムのギターは二つトラックを用意し、パンを左右に振ってバストラックにまとめています。バスコンプとして、Waves の「API-2500」を使っています。ギター系のプリセットがあったので、それを使ってみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483660635-XuccbdRTtI.png?width=1200)
ストラムのギターは左右で鳴っていて、真ん中は弱くしたかったので、Waves の Center で MID を下げています。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483660797-cUu9fnZ97e.png)
Aメロや間奏にはギターとシンセでリフっぽいフレーズを鳴らしています。シンセは Imposcar のリード系プリセットを使っています。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483956053-IKtsrp6lG3.png?width=1200)
打ち込みは以下のような感じです。属音Gを起点にして、ペンタトニックスケールの構成音で適当に鳴らしています。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483965531-Qym59iTTAJ.png?width=1200)
メロディ系
〇音源
ピアノ:The Giant (Native Instruments)
エレキギター:AmpleGuitar TC (Ample Sound)
和楽器:East Asia (Native Instruments)
ヴァイオリン:Stradivari Violin (Native Instruments)
ブラス:Session Horns Pro (Native Instruments)
メロディは基本的に琴や三味線ですが、小さめの音でピアノも鳴らしています。音源は、NI の The Giant を使いました。この音源の「Cinematic」パッチでは、アンプを通したような独特な音がするので結構好きです。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483483614-K1bf4BdF2G.png?width=1200)
和楽器系は NI の East Asia を使用しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483544055-xcRxZxCpYr.png?width=1200)
メロディは基本的に琴と三味線で打ち込んでいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483544155-CEMpfXgUwT.png?width=1200)
Bメロの三味線では以下のように、伸ばしの部分でノートを連打にしています。ベロシティを調整することで何となく三味線っぽいフレーズになったのかと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483592840-wtMjc0bmwe.png?width=1200)
Cメロでは尺八を鳴らしてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483544265-pnSjatBYqT.png?width=1200)
尺八のフレーズは、音源に内蔵されていたものを使ってみました。フレーズは MIDI に書き出せるので、書き出した後、コード進行に合うように音程を修正しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483576789-O9DARhPBov.png?width=1200)
間奏部分ではオルガンの高い音が鳴っているように聞こえますが、これは笙の音です。神社で鳴っている笛のような楽器です。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483544374-rvKI6QGue0.png?width=1200)
笙の打ち込みも音源内蔵のフレーズを書き出して音程を修正しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483561754-aipvL4M0c8.png?width=1200)
ドラム・パーカッション
〇音源
ドラム:Studio Drummer (Native Instruments)
打楽器:East Asia (Native Instruments)
ドラムは NI の Studio Drummer を使用しました。基本は音源内蔵のパターンを使用しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483447341-TAMYJbD92f.png?width=1200)
日本の打楽器系は East Asia です。こちらもフレーズが色々と入っているので、よさげなやつを使いました。
![](https://assets.st-note.com/img/1674483441184-RIwDcaoPKJ.png?width=1200)
さいごに
和風な曲を作るときは大体ペンタトニックスケールを使うのですが、コード進行は今のところ、スケール構成音で作れるコードのみで作っています。それだけでもいいのですがワンパターンになってしまうので今後はスケール構成音以外の音が入ったコードでも和風な雰囲気を作れるようにできればと思います。