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止まない雨はないよね

前回の記事は大学のレポートを書いてる途中の息抜きだったから、すごく硬い言葉になっていて見返すと面白い。南アの社会問題に触れるときは少しでも語弊や間違った情報がないようにしたくて、fact checkも兼ねて英文も入れてみたら友人達から反響があって嬉しかった。

今回はそこで触れたハラスメント被害のことをもう少し気持ちを中心に触れていこうと思う。

前回のサムネイルで使った写真は、私が実際に数ヶ月間に渡って家の中を覗かれたり石を投げられていた時に撮ったもの。
まだ友人も知り合いすらも居ない、助けを求める方法もわからない、治安が悪いので家から外に出ることも怖い、でも家に居ても覗かれる。

そんな暮らしを1年間したら、心が壊れた!笑

大好きな国に住んでこんなことになっている自分が恥ずかしかった。
日本人が周りにいないので「人の国に文句を言ってる人」になることも嫌だった。

1年目の時点で助けが必要なことだけはわかっていたけど、まだ知り合ったばかりの周りの人間に助けを求めることが恥ずかしくて出来なくて、大学のカウンセリングに連絡した。が、定員がいっぱいだったので私の緊急性をみるためのスクリーニングが行われた。

そこで言われたのはまさかの言葉、
「迷惑行為をしてくる人はアジアに行く機会の一生ない人達なんだから、アジアの風を吹かせてあげなさい。」
衝撃すぎて言い返すこともできず、そもそもカウンセリングを使うことも初めての私は苦笑いしかできなかった。

この日本人特有の空気を読んで笑う、をしてしまったせいで、その後カウンセリングを提供してもらえることはなかった。

結局2年生になる前に引っ越しをしてハラスメント被害はかなり少なくなったけど、家から一歩出ると「ニーハオ」と言われる日々。
気にしなければいいんだけど、先に怖い目にあっているせいでその言葉が何倍も辛い。どこに行っても「あなたは私たちと違う」と言われているような気持ち。でも言い返す勇気もない。

大学のグループワークでは英語を話してもらえなかったり、珍しいからキャンパス内でもジロジロ見られる、ヒソヒソ私の話をされてる(!?)、憧れていた大学生活とはほど遠かった。

Introvertedな癖に「大学生になったら友達が山ほどできる」と大きな勘違いをしていた私は理想と現実の差で自分が情けなくて殻に閉じこもり、ただ授業に行って課題をこなす日々。

でも、そんな中で自分を褒めたいポイントは、仕事とインターンを始めたこと!

友人の会社でリモートでSNS運用を始めて、その技術を使って大学の機関にメールで「あなたの機関のSNSを担当するので雇って!」と直談判。
日本関係のイベントでスカウトされてモデルの仕事も始めた。

仕事、インターン、大学の3つ(4つ?)があると忙しくて、友人がいないとか差別されるとか、小さいことがかなり気にならなくなった。

でも壊れた心を取り戻すには時間がかかって、
最近になって思い返すとこの2年で

・体重が6kg減った
・日中に食べ物が食べられなくなった
・1日外に出られない無気力な日が週に何度もある(ひどい時は1週間外に出ないことも)
・不安で寝れないけど、一度寝ると起きられない
・好きなYoutube が楽しめなくなった(楽しんでいる人を見ることが辛い)
・自分の意見が出てこない
・人の話や映画を集中して見れない(本来知ってる英語もわからなくなった)
・大好きな人や物に興味が湧かない

これは、鬱の手前だったかもしれない。

それでも見栄っ張りの私は、とりあえず自分の人生が前に進んでいればいいと思ったので最低限の仕事と大学の勉強をこなす日々が続いた。

これを1年以上続けるとだんだん本来の自分が戻ってきた。
自分のコミュニティができたり、仕事が評価されて別の仕事に繋がったりもして、自信がついてきたんだと思う。

ようやく受け入れてもらえたカウンセリングの先生にも助けられて「自分に甘く、他人にも甘く」をモットーにした私は、とにかく昼夜逆転生活をして好きな時に好きなものを食べたり、何も出来ない日は何もしないでみたり、とんでもない生活習慣にしてみた。

それが逆に自分に必要なことを考える時間になって、昔から何となくやっているヨガが自分に本当に必要なことだとも気づいたり(めっちゃ肩こり)、昼夜逆転もずっとやると飽きてきた。

そして、夜中に不安で寝れない時に突然、「自分の矢印が全て自分に向いている」ことに気づいた。
これが辛い!これが嫌!みんな私に意地悪!私!私!って、大かまってちゃんやないか!!!!!

急にすごく恥ずかしくなってきて、そしたら力も抜けて、出来ないことも上手くいかないこともたくさんあるけど、思ってるほど誰も私に興味なんかないし、自分を責めるのはもうやめよう、と思えた。

復活してきたなーと思えるようになったのはまだ半年ほど前のこと。
「あの時これがなければ」「もっとこうしていれば」の悔しさと怒りが完全に消えたのは、つい最近かもしれない。

先週で大学の授業とテストが全て終了した。
大学の3年間は、想像していたものと全く違ったけれど、最近はやっと信頼できる友人もできてきて、毎日が楽しくなっている。

南アフリカのこの大学でundergradを卒業する日本人は、きっと私だけ。

ここで起こった全てのことに意味があるし、これを乗り越えてパワーアップした私はこれから何でもできる!でしょう!

読んでくれてありがとう。病み病みかのんに何も言わずにそばに居てくれた人もありがとう。

今日もみんなお疲れ様。

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