
「あたりまえを疑う」という思考法 #嚙みつけnoters
日刊noters月曜日担当の西村です。わけあって今週は日曜日に書かせてもらっています。
今週のテーマは #嚙みつけnoters ということで、世の中の不平不満に対して嚙みつこうぜ!という企画。
松田くんから「甘噛みじゃないですか?」と手厳しいツッコミを頂いているわけですが、みなさん書かれている通り、このテーマは僕自身にとってもめちゃくちゃ難しいテーマでした。なぜなら僕は、常に何かに噛みつき続ける人生だったからです。
ご存知の方も多いと思いますが、僕はアンチテーゼ野郎なのです。
世の中の「通説」が、不幸をもたらしていると感じたら、躊躇なく「逆説」を投げかけます。
「育児は女性がするものだ」という通説に対して、違和感を感じたので、10年前にファザーリングジャパンに入って「父親であることを楽しむ働き方」を増やそう、と考えたり。
「若いうちは長時間労働するのが当たり前だ」という通説をぶち壊したくて、「長時間労働撲滅プロジェクト」を立ち上げたり。
「採用は人事がやるものだ」という通説に対して「本当にそうなのか?」という疑問が生まれて社員参加型の「リファラル採用」を立ち上げたり。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」という価値観が嫌いで、「二兎を追って二兎を得られる世の中を創る」というビジョンを掲げて株式会社HARESを起業したり。
今まで複業を実践・推奨してきたのも、「副業禁止」「キャリアは会社で作るもの」という通説に対するアンチテーゼです。
「当たり前を疑う」クセをつけてみよう。
今週のテーマは #嚙みつけnoters ということでしたが、「噛みつく」ことは今後生きていく上で、めちゃくちゃ重要なスキルだと思ってます。
言われたことを言われたままにしかできないこと、世の中で当たり前だとされていることに対して、何の疑問も挟まずに、理由も考えずにやり続けること。
これでは完全に思考停止です。
思考停止せずに、世の中の常識や定説に対して「本当にそうかな?」と一歩立ち止まって考えてみると、実は「その常識ができた時代では最適なやり方だったけど、環境が変わったので今は違う」みたいなことが山ほどあります。
当たり前を疑える人は、強いです。
一挙手一投足、ありとあらゆることに対して「本当にそうか?」と立ち止まってしまうと、それはそれで面倒くさいし、生きづらいのですが(笑)
「当たり前を疑う」思考を習慣にできると、「こうしたら、もっと良くなるんじゃないか?」と価値志向に物事を考えられるようになるので、オススメです。
マイクロソフト伝説のプレゼンター、澤円さんの最新刊『あたりまえを疑え』は、当たり前を疑う思考法に関するヒントが満載なので、ぜひ参考にしてみてください。
アンチテーゼによって、人を不幸にしてはいけない。
「通説」を疑い、「逆説」を唱える「アンチテーゼ型」の生き方をしていくにあたって、一つ大事なことがあります。
必要以上に義憤にかられて、正義感という剣を振り回して、誰かを強く否定したり、傷つけることをしてはいけない。
ということです。
僕自身、あまりにも義憤にかられて、自分自身の正義感に酔って、必要以上に誰かのことや、誰かの発言を糾弾したことがあります。
その結果、自分の想像をはるかに超えた「炎上」になってしまい、激しく後悔しました。今でも後悔しています。
「アンチテーゼ型」の生き方は、こうしたリスクを孕んでることも事実なので、正義感に酔って周りが見えなくなってしまい、必要以上に誰かを傷つけることがないように、「冷静さ」を保ちながら生きていくことが大切だなぁと思います。
噛みつきたい!と思ったら、その気持ちや疑問を大切にしつつも、いかに相手を傷つけることなく、愛を持って疑問を伝えるか?が大事なのでは?と思ってます。あえて甘噛みせよ、ということなんですよね。甘噛みなら、愛が伝わるから。
それではおやすみなさい!