成長とは結果であり、目的ではない。
今朝、Facebookのタイムラインを眺めていたら、懐かしい記事が流れてきました。
【南場智子×森川亮 特別対談(1)】
「成長したい」という人ほど、成長できない理由(ダイヤモンドオンライン)
半年以上前の記事なのですが、DeNAファウンダーの南場さんと、LINE前社長の森川さんとの対談というだけあって非常に良い記事です。
良い記事だと、多少古い記事でもこうしてたまーにバズが起こるのが、ソーシャルメディアの面白さですよね。
成長とは、結果であって目的ではない。
さて、本題です。前回のnoteに続いて南場さんの記事への関連エントリーで恐縮ですが、就活や若手の転職活動でやたらと使われがちなバズワード「成長したい」の罠について、非常に分かりやすくお話をされています。
さて、本題です。前回のnoteに続いて南場さんの記事への関連エントリーで恐縮ですが、就活や若手の転職活動でやたらと使われがちなバズワード「成長したい」の罠について、非常に分かりやすくお話をされています。
――「厳しい自由を課せられる」という言葉が出たところで、『不格好経営』から、この言葉を引用したいと思います。「自分の成長だへちまだなどという余裕がなくなるくらい必死になって仕事と相撲をとっている社員ほど、結果が出せる人材へと、驚くようなスピードで成長するのである」。南場さん、いかがでしょうか?
南場 学生さんと話していると、「自分が成長できる会社を選びたい」という人が多いんですよね。もちろん成長はすべきだと思うし、考え方としては間違ってはいません。けれども、入社初日から給料をもらっている以上、プロフェッショナルとして自分を追い込んで成果を出すのが第一にすべきことで。
森川 会社は学校じゃないですからね。「与えられる場所」ではないというか。
南場 そうそう。必死になるからこそ、結果として成長するわけでしょう? どうも、「成長を考えるほど成長しない」というパラドクスがあるような気がするんですよね。
「成長を考えるほど成長しない」は大袈裟だとしても、「目的なき成長意欲」に成長はない、と思ってます。
本来、成長って「できなかったことができるようになる」とか「既にできていたことが、もっと上手くできるようになる」という「結果」なんですよね。
全然出来なかったことができるようになった時にはじめて、「成長したなお前!」とフィードバックを受けて感じるものが「成長実感」なワケですが、じゃあなぜ成長したのか?というと「楽しくてたまらなくて没頭していたら気付いたら成長していた」か「必要に迫られたから」のいずれかなワケです。
できないと困る人がいるから、できるようになる。
幼少期を含め、学生時代までの「結果としての成長」の多くは「楽しくてたまらなくて没頭していたら気付いたら成長していた」というパターンで、成長を感じていたことでしょう。部活にせよサークルにせよ、基本的にはそれが好きではじめたワケで、自分がやりたくてやっているから。
一方で、ビジネスにおける「成長」はそうでないことがほとんどです。「100%やりたいと思える仕事」ができている人なんて、1%もいないのではないでしょうか。就職したての若手であれば、なおさらです。
そういう意味では、「楽しくてたまらなくて没頭していたら気付いたら成長していた」と、フロー体験的に成長実感が得られるケースはほとんどなくって、多くのケースは「必要に迫られたから」でしょう。
「必要に迫られる」というのは、「それができないと困る人が存在する」ということです。例えば、あなたがとある会社の営業に配属されて間もない新人だとします。
つい先日までウェイウェイやっていた大学生だった新人のあなたは、当然営業のスキルはまだまだ低いです。接客経験はあって、コミュニケーション力に多少自信があったとしても、自らテレアポをして、立て続けに「結構です。」とガチャ切りされ続けた経験は当然なく、豆腐メンタルはもはや崩壊寸前。
でも、逃げ出すワケにはいきません。あなたは、巧妙に受付を突破するテクニックを身に付けるか、担当者や責任者が電話に出てくれる時間帯を見極め、受電30秒以内に相手に「話を聞いてみてもいいかな」と思わせ、アポを獲得できるようにならなくてはいけない、つまり「成長しなくてはならない」のです。
ではなぜ、成長しなくてはならないのか?
それは、会社が困るからです。会社には、必ず売上計画が存在します。会社を支えてくれている株主と約束している計画なので、必ず達成しなくてはなりません。
そして、その売上計画を達成する手段として、あなたを採用しているのです。もちろん、すぐに結果が出ないことは織り込み済みですが、近い将来に必ず結果を出せるようになるはず、という期待を込めた投資として、あなたを採用しているのです。
だから、あなたが成長しないと、会社が困るのです。
つまり、あなたは「取れなかったテレアポが取れるようになる」こと「成約できなかった商談が、高い確率で成約できるようになる」、つまり営業担当として成長する義務があるのです。
また、あなたが成長しないと困るのは会社だけではありません。
度重なる失敗経験を乗り越えて成長したあなたは、ついにクライアントから発注を頂くことに成功します。初受注ですね!おめでとうございます!
もちろん、受注をもらっておしまい、なんてことはありません。クライアントにとっては、むしろ発注はスタートにしかすぎません。クライアントが求めるモノやソリューションを、要望通りに、或いは要望以上のクオリティで納品し、クライアントの課題を解決してはじめてミッションコンプリート、なのです。
新人ですので、まずは最低限クライアントの要望に応えるところを目指しますが、最初はこれすらも難しく感じます。
クライアントが何に困っているのか?について正しく引き出すヒアリング。
バラバラに出てきた課題を適切にまとめる課題整理。
整理した課題を自社のサービスでいかに解決するか?をまとめる提案書作り。
練り上げた提案をしっかりと商談で伝えるプレゼンテーション。出てきた疑問や不安にきちんと応えディスカッションし、必要に応じて提案を修正すること。
内容が確定したら、社内の開発担当者、製作担当者に、顧客の細やかな要望も含めてしっかり伝えること。
スケジュール通りに開発・製作が進んでいるか、しっかり工程管理をすること。
上がってきた商品やソリューションが、クライアントの要望を満たすものかどうかをチェックし、必要に応じて修正を要望すること。
数度のやり取りを経て完成した商品やソリューションをしっかりクライアントに納品し、抜け漏れがないかを念のため確認すること。
すべてを問題なくこなすことができて、ようやくクライアントの要望に応えることができるのです。
当然あなたは、すべてが未経験。できないことだらけです。だからあなたは、先輩や上司の力を適切に借りながら、できなかったことができるようになる、つまり成長する必要があります。
成長せずに、いつまで経ってもできないままでは、クライアントが困ります。
困っているだけのうちはまだ良いですが、あまりにも成長が見えないようだと、見切りをつけて他社に発注してしまい、二度と発注してくれなくなります。そうすると、会社が困ります。
そう、あなたが成長しないと困る人がたくさんいるのです。だからあなたは成長することを常に要望され続けますし、必要に迫られたあなたは、必死に学び、必死に行動した結果、成長するのです。
そう、つまり成長とは「必要に迫られた結果」なのです。成長なんて求めなくったって、嫌でも成長させられます。なので、成長なんて求めるのはやめましょう。大切なのは、何のために成長したいのか?どんなことができるようになって、どんなことを成し遂げたいのか?ということです。
「成長したいです」ではなく「成長して、●●に挑戦したいです」と言えるようになると、就職・転職活動も、日々の仕事も、うまくいくようになるはずです。参考にしてみて下さいね。
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