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クレヨンしんちゃんからいつも学ばせてもらっているのは「家族愛のカタチ」そのものだ。

今朝は朝イチで映画館に行って、長男と次男と僕のヲトコ三人衆で『映画 クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』を観て来ました。

ヤフー映画で★4.7を獲得する理由がうなづける、とってもとっても良い映画でした。

キーテーマは「友情」と「親が持つ子どもへの無償の愛」でしょうか。

子を想う父親として、さきの父親やみさえの言葉を聞いて涙が溢れました。

以下、ネタバレを含むので閲覧注意です。






愛するひとり娘への歪んだ愛情

物語は、しんのすけたちが通う「ふたば幼稚園」へ、今回の映画のメインキャラクター・貫庭玉(ぬばたま)さきが転校してくるところからはじまります。

転校と同時に、しんのすけをはじめ、ふたば幼稚園の子どもたちやその家族、先生たちを「悪夢シンドローム」が襲い始めます。

そう、さきの父親・貫庭玉夢彦が娘を悪夢から救うために産み出した装置によって、街全体が悪夢シンドロームに陥っていたのです。

カラクリはこうです。

・さきがとある出来事をきっかけに命をも脅かす「悪夢」にうなされるように。
・さきの父親、夢彦は娘を悪夢から救うため、人が見ている夢から「ユメルギー」(夢のエネルギー)を吸い出し、さきの脳に届けることで悪夢を打ち消すことに。

さきを悪夢から救うためには膨大なユメルギーを消費するため、街から街へ、転々としてきた。とある出来事をきっかけに塞ぎ込みがちだったさきの孤独に拍車をかけ、自ら友達を遠ざけるように。

そんな中、ユメルギーを吸い尽くした隣町からついに春日部市へやってきた、というわけです。

「世界中が不幸になろうとも、自分の娘は自分で守る」

という父親夢彦の歪んだ愛情は、しんのすけらたくさんの人を不幸に陥れるだけでなく、娘自身すらも孤独に追いやってしまっていることに、父親である夢彦は気がつかないのです。

「無償の愛」は得てして盲目なのですね。

あなたは私の夢。

ユメミーワールドは作品全体を通して極めて笑いと涙のバランスが優れているのですが、その最たるものがしんのすけの両親、ひろし&みさえでしょう。

わが子、しんのすけを守るために、自ら童心に帰るひろし&みさえ。

いや、それにしてはノリノリすぎたけれど(特にみさえ)。笑

そんなみさえがさきに向かって言い放った次の言葉が、現実世界を生きる僕たちオトナの胸にも強く響きます。

好きで嫌われ役やってるんじゃないわよ。
それが母親ってものなの。あなたを嫌うわけがない。

そして、それまでさきを苦しめ続けてきた「悪夢の中の母親」が、姿を変えてさきにこう語りかけるのです。

あなたには私の夢がいっぱい詰まってる。
あなたは私の夢よ。

わが子はまさに、夢そのもの。
どんなことがあったって、絶対に嫌いになんてならないものなんですよね。

親が子に抱く「無償の愛」は、どんなことがあったって、普遍だし、不変なもの。

だからこそ、どこかを間違えると、独り善がりの歪んだ愛になってしまう。夢彦のようなことはさすがにないとしても、「よかれ」と思ってわが子の自由を必要以上に縛ってお勉強や習い事漬けにしてしまうことは、夢彦の歪んだ愛と大して変わりがないのかもしれないです。

野原一家から、そんな当たり前だけど大切なことを学ばせて頂いた、とってもとっても素敵な作品でした。

笑いどころもたくさんあって、子どももオトナも最後まで飽きずに観れるので、ぜひ劇場に足を運んでみてくださいね。

個人的な「笑いのハイライト」はもちろん、とにかく明るい安村でした。笑

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