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【少子化シリーズ】人口減少時代の経済成長は?2024年11月12日の続きです。

1.【筆者のコメント】

人口減少についての記事はもうお腹いっぱいですが、学研の徒やマスメディアの人や政治家が『根底からの解決策を提示する』事が出来ないのは何故なのでしょうか?

それは、資本主義且つ民主主義の世の中では「消費者・視聴者・選挙民」の意向が重要で、その人たちが愚民だからである。
その愚民が理解できない『方法論』は取り上げられない。
どれだけ論理的に正解であろうと、無視される。取り上げたり否定もされない。

本来一番効く方法論は、その愚民の価値観・人生観を根底から理解し、それを変えなければならないので、ハードルは高い。

※余談ですが、日本の経済成長が止まったのは「工場の海外移転=特に中国」を加速させ、国内の正規雇用を大幅に削減したからであって、それ以外の要因は小さい。
日本人に、中国人やインド人の様な大規模な商業が出来る訳も無く、仮想空間=目に見えないITでノシアガレル訳もない。


2.日本には「人が全然足りない」という厳しい現実…意外と知らない、この国に起きていた「大変化」の正体

坂本 貴志 リクルートワークス研究所研究員・アナリスト  2024.11.15

この国にはとにかく人が足りない!個人と企業はどう生きるか?人口減少経済は一体どこへ向かうのか?

なぜ給料は上がり始めたのか、人手不足の最先端をゆく地方の実態、人件費高騰がインフレを引き起こす、「失われた30年」からの大転換、高齢者も女性もみんな働く時代に……

話題書『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』では、豊富なデータと取材から激変する日本経済の「大変化」と「未来」を読み解く――。

(*本記事は坂本貴志『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』から抜粋・再編集したものです)

日本経済はどのように変わったか

日本経済の低いパフォーマンスをもって、失われた数十年と揶揄されるようになり久しく時が経つ。実際にバブル崩壊以降、日本の経済成長率は長期的に減速しており、物価も長く下落を続けるなど、これまで日本経済は多くの苦境を経験してきた。

しかし、ここにきて経済の風向きは変わってきている。物価は上昇基調に転じ、日経平均株価も一時バブル期以来の高値を更新するなど、日本経済は徐々にその自信を取り戻しつつあるようにも見える。

他方で、これまで多くの人が待ちわびてきた物価上昇は、日々生活に必要な財やサービスの価格高騰を通じて人々の実質賃金を押し下げ、人々の暮らしを圧迫している。また、足元の資産価格の上昇や日本円の減価も一部の大企業製造業や資産家を潤しているだけで、人々の生活の豊かさにはつながっていないと指摘する人がいる。

こうした観点から、日本銀行の大規模金融緩和に端を発する現下の為替の急速な減価やそれに伴う輸入物価の高騰など、金融市場を中心とした短期的な変化が国民生活に与えている影響は確かに大きい。

ただ、より中長期的な視座で経済のデータを確認していくと、労働者をとりまく労働環境や企業の経営行動の構造は近年確かに変わってきている。


たとえば、この十数年で労働者の行動は大きく変容した。

近年、女性や高齢者の就業率は急速に上昇し、女性も高齢者も働くことは当たり前になっている。また、長時間労働は激減しており、多くの人がこれまでよりも短い労働時間で働くようになった。

賃金はといえば、確かに年収水準でみれば大きく上がってはいない。あるいは、この2~3年の単位でみれば、実質賃金は下落している。しかし、もう少し長い目で実際のデータを観察していけば、これまでよりも短い労働時間で以前と遜色のない給与を得ている人も多く存在している。時給水準は多くの人が実感しているよりもしっかりと上がってきており、近年の賃金の基調はこれまでとは明らかな変化が見られる。

企業の状況はどうか。過去数十年の間、大量の労働力が労働市場に流入する中で、多くの企業は必要な労働力を安い価格でいくらでも確保できる環境にあった。しかし、ここにきて企業を取り巻く環境も大きく変わり始めている。人手不足が急速に深刻化しているのである。人手不足の深刻化に伴い、賃金を含む労働条件の抜本的改善なくしては、企業が事業に必要な人員を確保することは難しくなってきている。

技術面でも変化が生じている。パソコンやスマートフォンが広く普及したことは当然のこととして、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、ロボティクスなどデジタル技術を用いたサービスも少しずつではあるが社会に着実に浸透し始めている。新しいテクノロジーが企業活動の現場にしっかりと入り込んできているのである。

こうした変化は静かな変化に見えるかもしれない。しかし、さまざまなデータや事例をみてみれば、多くの人が想像するよりも、実体経済はダイナミックに変化してきていることがわかる。

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