【生田絵梨花】 「レ・ミゼラブル」帝劇建て替え前公演は、コゼットの母親役ファンティーヌに配役された。3役演ったのは知念里奈に続いて2人目。
1.【筆者のコメント】
「レ・ミゼラブル」37年の歴史上で、3役演ったのは知念里奈に続いて2人目。
今回ファンティーヌを演じるのは、昆夏美 / 生田絵梨花 / 木下晴香。かなり若返りが図られている。
ミュージカル界の若手NO1歌姫「昆夏美」ですら、コゼットは演じていない。
コゼット、エポニーヌ、ファンティーヌの三役を演じたのは過去知念里奈1人だけ。
コゼット:生田絵梨花(2017年 - 2019年)
知念里奈(2005年)
エポニーヌ:生田絵梨花(2021年)
知念里奈(2007年 - 2009年)
ファンティーヌ:生田絵梨花(2024年 - )
知念里奈(2011年 - 2021年)
そもそも「レ・ミラブル」は、2~3年開けて公演される。
しかも、この三役は全く違う役柄であり、三役演じるだけの実力というか、その時に外せないキャストというか、どちらかが必要。
三役を1回ずつ演じるとしても6年以上ミュージカル界第一線で活躍する難しさがある。
それは、ミュージカル界だけで喰っていける俳優は極少ないという収入の問題が有る。TV界に転身するか?消えていくか?技量や人気という事だけでない厳しい業界でもある。
島田歌穂(現60才後半)というレジェンドに、2007年(50才代)に集客の為にエポニーヌ役(20才位の設定)を配役しなければならなかった。
この頃から、次世代ミュージカル女優として、知念里奈や昆夏美等が出て来て若返りが図られた。
そもそも当時の東宝ミュージカル界は、顧客の9割が富裕層のマダムであり、ミュージカル女優は引き立て役。
富裕層のマダムらの狙いは「高身長のイケメン」であり、商品としてはジャニーズの上位の位置づけである。
そのイケメン俳優が、響く歌声で歌う事で心ときめかせてくれるので高い金払って来演している。
だから、エポニーヌが50代女優でも何ら問題なかった?気にもしていなかった。
日本のNO1ミュージカル演目がそんな状況だから、男の観客は全く魅力を感じなかった。来演している男性の多くは芸能関係者(TV、映画、事務所)であり、芸能界の慣習である舞台観劇である。
環境が変わったのが、2017年にコゼットを演じた生田絵梨花。帝国劇場のトイレに長い列が出来て、東宝の演劇部門担当幹部が驚いた。
というか、東宝ミュージカルもウエストエンド(ロンドン)やブロードウエイ(ニューヨーク)の様に、大人の男性も顧客として見に来るという夢を描いてしまった。
だから今、「日本初演ミュージカル劇のチケット4万枚を売り切る女優」であり「TVドラマ主演女優」の生田絵梨花を「レ・ミゼラブル」公演から外す選択肢はあり得ない。
3.生田絵梨花が母役に挑戦「レミゼ」帝劇クロージング上演
ナタリー 2024年6月26日
生田絵梨花、清水美依紗らが出演するミュージカル「レ・ミゼラブル」が12月20日から2025年2月7日まで東京・帝国劇場で上演される。
レ・ミゼラブル
プレビュー
2024年12月16日(月)~12月19日(木)東京都 帝国劇場