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Ⅱ.長くなったので2回に分けた。「橋本環奈と浜辺美波はなぜ成功できたのか?」読んだんだけれど、成功要因の分析とは言えない。

【以下続き】
この記事は、前段の「橋本環奈と浜辺美波」の話より、次に来る「芦田愛菜世代」の事を書きたかったのだろうと思う。

3.橋本環奈と浜辺美波はなぜ成功できたのか…? そして、次に来る「芦田愛菜世代」の有望株の顔ぶれ

宝泉薫 作家・芸能評論 2024.01.27

若手女優のツートップ的存在

橋本環奈と浜辺美波。ほぼ同世代の若手女優である。

昨年の「NHK紅白歌合戦」では、有吉弘行、高瀬耕造アナウンサーとともに司会も務めた。中盤のディズニーメドレーでは、トップバッターとして「いつか王子様が」をデュエット。ややぎこちない歌が、可愛ければ許される的な空気、あるいはアイドル女優ならではの無敵感を示してもいた。以前からこのふたりを推してきた筆者としても、感慨深い。

ではなぜ、彼女たちはツートップ的存在へと躍り出ることができたのか。

まず注目したいのは、ノリのよさだ。

橋本は酒好きで知られ、22歳の若さで「一緒にお酒を飲んだら楽しそうな女優ランキング」1位に選ばれたりもしている。芸能界有数の酒豪夫婦である小栗旬・山田優の家に3連泊したこともあるようで「2杯目までは休肝日」と豪語。

誰とでも明るく飲めて仲良くなれるタイプらしく、そのあたりのコミュ力が司会というジャンルでも活かされている印象だ。

一方、浜辺も昨年「酒豪と知ってびっくりした女性芸能人ランキング」1位になったりしているが、十代の頃には「人見知り」「友達がいない」などと明かしていた。とはいえ、こういうことを公言する人は二通りで、人見知りを変えずに生き続けるタイプと、その殻を破ろうとしてむしろ積極的に動くタイプがいる。浜辺はどうやら後者のようで、ハタチのときには体重150キロの巨漢ユーチューバーとの親密ぶりが話題になった。

そんな橋本と浜辺が2020年、NTTドコモのCMで共演。これを機に、仲良くなる。

ただし、冒頭で「ほぼ」同世代と書いたように、ふたりは生まれ年こそ1年違いだが、学年はふたつ違う。ハタチそこそこの年代ではけっこうな違いだ。にもかかわらず「みーちゃん」「かんちゃん」と呼び合える仲になったのは、橋本の全方位型コミュ力と浜辺の脱「人見知り」願望ゆえの積極性とが嚙み合ったからだろう。

「紅白」が昨年、ふたりを組み合わせたのも仲のよさを知ってのことだと思われ、その点でも、この共演は大きかった。

このふたりの「本当の強み」

が、酒好きでノリのいい女優は他にもいる。ふたりの強みは、芸能人としての底力だ。

まず、橋本は「千年にひとりの美少女」「天使すぎるアイドル」といった触れ込みで登場。ひとつ間違えば名前負けの期待倒れに終わりかねないところを見事にはね返した。

役者としては何をやっても「ハシカン」という「キムタク」型だが、それで十分に通用している。

また、酒好きゆえの太りやすさなども指摘されるが「紅白」のような大舞台ではしっかりベストに持ってくるというプロ意識も大したものだ。

逆に浜辺は、十代後半、激やせを心配された。そこから一般ウケする体型に戻せたのは、事務所内でのライバル関係も影響したのかもしれない。こちらは「東宝シンデレラ(ニュージェネレーション賞)」として芸能界入りしたものの、彼女の代は豊作で、他に上白石萌音(審査員特別賞)上白石萌歌(グランプリ)というシンデレラ姉妹がいた。

姉妹はNHKの朝ドラや大河といった「国民的ドラマ」枠で浜辺より先に大役を獲得。浜辺が「勉強好き」を公言しながら大学に進学しなかったのは、半年、一年レベルで長期的に拘束される仕事に備えての選択だ。

ちなみに、彼女は14歳のとき、朝ドラの「まれ」にチョイ役で出演。しかし、ヒロインを務めた土屋太鳳に接し、打ちのめされたという。

「根っからの明るさがある人しか朝ドラ(の主役やヒロイン)はできないんだろうなと思って。ちょっと私には難しいかもなと思ったんです」(「あさイチ」NHK総合)

「らんまん」で朝ドラヒロインにたどりつけたのは、そういうマイナス感情からの自己改革のたまものでもあったわけだ。



4.次に来るのは誰なのか

★まずは、福本莉子。

浜辺や上白石姉妹の次の代(オーディション開催は5年後)の「東宝シンデレラ」である。

4年前には映画「思い、思われ、ふり、ふられ」に、浜辺や北村匠海、赤楚衛二らと4人で主演。ヴィジュアル性の高い作品空間のなかで、一歩も引かないところを見せ、ブレイク近しを予感させた。

が、最近はやや頭打ち状態という印象も否めない。これは同じ事務所の上の代が豊作すぎる分、地味に見えてしまうというのもあるだろう。本人は「楽しいお話もやってみたい。大阪出身なので関西弁を使う役とか」とも話しており、たしかにもっと弾けた姿も見たいものだ。

なお、代が違うとはいえ、10歳で東宝シンデレラになった浜辺とは同学年で、3ヶ月遅く生まれただけだったりもする。事務所も本腰を入れて、主演クラスへのステップアップを仕掛けるのではないか。


★続いて、原菜乃華。

一昨年はアニメ映画「すずめの戸締まり」で主演声優を務め、昨年はNHK大河ドラマ「どうする家康」で千姫を演じた。

大河出演とほぼ同時期には、深夜ドラマ「泥濘の食卓」(テレビ朝日系)でネグレクト的環境からストーカー行為に走る女子高生役を怪演。ヒロインとダークヒロインを並行してこなし、演技の幅をアピールした。

所属は小栗旬が代表を継いだ俳優育成に強い事務所だが、イケメンの売れっ子が多いので、そこに彼女を組み合わせて推すことも可能だろう。03年生まれのハタチで、この学年ではかなり抜けた存在といえる。


★一方、この学年で異彩を放つのが片岡凜だ。

昨年は「リエゾン-こどものこころ診療所-」(テレビ朝日系)で摂食障害の女子高生という難役を好演したりしていた。同じ事務所には広末涼子や戸田恵梨香、有村架純、松本穂香、田中みな実といった錚々たる女優がいる。

また、最近はSNSでのユニーク発信も話題に。たとえば、こんな具合だ。

「先月、偶然同級生に会い『片岡さん今何してるの?』と聞かれ黙ってたら『わかるよ、俺もニートなんだ 。TOKIOの宙船聴くといいよ』と助言され、複雑な気持ちになりました。」(23年8月)

「成人式でしたが、人に会いたくなくて書店にいたらこの同級生に再会しました。『お互いニートじゃ成人式いけねーよな』と更に強くTOKIOの宙船を聴くよう要求してきました。二十歳の目標、この同級生に女優と気づかれるよう頑張ります。」(24年1月)

はたして、この感性が女優としての実績や人気にどう反映されていくのか。なんとなく橋本愛みたいな路線に行きそうな感じだが、気になるひとりではある。

片岡 凜(かたおか りん、2003年10月6日[1] - 20才 )は、日本の女優。群馬県太田市出身。フラーム所属。
片岡が地元・群馬県にあるインターナショナル・スクールに通っていた。
芸能界デビューは優里のMV『レオ』。初演技ながら愛犬との日々を描いた物語のヒロインを感情込めて演じた。

【筆者のコメント】

日本於視聴者は、顔が外人とかハーフタレントならそれらしく見てられるのだが、見た目日本人でも中身がアメリカンガールでは多くの人から好感度はもらえない。



★さらに、この学年の3つ下にいる逸材が當真あみ。

一昨年のアニメ映画「かがみの孤城」で主演声優をやり、昨年は「ZIP! 」(日本テレビ系)の朝ドラマ「パパとなっちゃんのお弁当」でヒロインの女子高生を演じた。

広瀬すずが登場した頃を思わせる雰囲気だが、特筆しておきたいのは出身が沖縄ということだ。国仲涼子、仲間由紀恵に始まり、満島ひかり、比嘉愛未、新垣結衣、二階堂ふみ、黒島結菜など定期的に輩出される沖縄系女優。そろそろ次が出てきそうで、その最有力候補であることは間違いない。

そして、現在17歳の彼女が飛び出してきた場合、若返りが一気に進んでしまうことになるわけだが――。

當真 あみ(とうま あみ、2006年11月2日[1] - 17才 )は、日本の女優。沖縄県出身。ディネアンドインディー所属。
オールドルーキー 第5話(2022年7月31日、TBS) - 三咲麻有 役 で注目於集めた。


★誰も超えようとは思えない「別格」
ここで、忘れてはいけない大物がいる。芦田愛菜だ。

福本はもとより、原や片岡よりも年下だが、実績も人気も別格というほかない。

また、當真が昨年、生徒役のひとりで出演した「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(日本テレビ系)では生徒役のトップで準ヒロイン。現在、當真が出演中の日曜劇場「さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜」(TBS系)ではヒロインを務めている。

日曜劇場のヒロインのような大役を彼女がやる以上、同世代は脇に回ることになりがちで、誰も芦田を超えようとは思えないくらいの別格感なのではないか。

それこそ「紅白」の司会だっていつやってもおかしくない。次世代とはいえ、橋本や浜辺と同等もしくはそれ以上の存在だ。つまり、この世代は絶対的センターが決まっていて、他の子たちは二番手争いをするしかないという夢のない話にもなりかねない。

ただ、芦田も人の子だし、まだ19歳の女子大生。女優としても人間としても完璧に見えるが、新鮮さとか不良っぽさ(?)とかをアピールすれば、彼女よりも目立てるかもしれない。

ハタチ前後のこの世代にはぜひ「愛菜ちゃん超え」を目指してしのぎを削り合い、女優史上最強の分厚い層を形成してほしいものだ。


【筆者のコメント】
子役出身は身長が伸びない。顔の大きさと体のバランスが悪く、役は限られるだろう。

多分150cm以下だろう。『さよならマエストロ〜父と私のアパッシオナート〜』にて宮沢氷魚(184cm)と並んで映っていたが、顔は大きいしみっともない感じで、この二人の恋愛とか絶対に現実味がないと思った。
もちろん、演技力や経験や舞台度胸や知名度は抜群で、慶應大学で頭も良いだろうし、年上の人の好感度は抜群だと思う。
しかし、今の若手俳優は180cmが標準となっているので、並ぶとバランスは悪い。演技力だけではなく、佇まいが重要なんだ。
年上の人にとっては、未だにマルモのおきて(2011年4月24日 - 7月3日、フジテレビ)の印象なのだろう。

下記にZ世代の好感度を上げてみた。


Z世代と言えど、好感度ランキングは美形傾向で、丸顔系と言っても芦田愛菜はないわ。
それでも、製作サイドからの受けがいいからこれからも沢山出るだろうと思いますがね。



5.参考
筆者が過去に書いたnote記事








終わり



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