第二審時点でミルグラムの最初の曲「アンダーカバー」を振り返ってみたら結構面白かった
⚪︎はじめに
ミルグラムを初めて知ってから1ヶ月が経ちました。
この作品、とても面白いですね!!
ということで今更ですが、第二審のこの段階で、ミルグラムの最初の曲「アンダーカバー」を各囚人のパートごとに振り返っていきたいと思います。
どちらかというと考察より感想メインになるかもしれませんが、よろしければどうぞ!
※この文章には、小説版ミルグラム(1巻目)のネタバレが含まれます。
※アンダーカバーの動画はこちら↓
⚪︎ハルカ
ハルカの曲を見た後にこの曲「アンダーカバー」を見たのですが、最初の歌詞を聞いた時、「この作品めっちゃ攻めてるな……」と思いました。
小説版のミルグラムでは、「たとえば、殺人犯が心神喪失で無罪になったとして、被害者の遺族は殺人犯を無罪だと認められると思う?」と問うシーンがあります。
心神喪失とは、精神機能の障害により、事の善悪を識別できず、または識別してもそれによって行動することができない状態のことです。
そして、ハルカはまさに心神喪失で無罪となっていそうな囚人です。
「赦すなら共犯者」という歌詞は、赦す(=犯罪者を無罪にする)なら、それは殺人犯を肯定しているわけだからあなたも共犯者だ、と言っているのかなと感じました。
後半の歌詞は、母親にも見てくれずにひとりぼっちだったハルカは愛が欲しかったんだね……とちょっと悲しい気持ちになりますね。
⚪︎ユノ
ユノは第二審の曲で「求める人られる人で 重なるって どうしようもないほどちょうどいいじゃない?」と歌っているので、「求め合う決まり」はそこから来ているんでしょうか?
「何かが足りない」というのは、ユノが度々発言する「あたたかい」ことなのでしょうか。
「あたたかい」が何なのかは分かりませんが、「ありのままの自分を受け入れてもらうこと」のような、人間の情のことなのかな、となんとなく思っています(全然違うかもしれませんが)。
ところで、この「アンダーカバー」には間奏中に各囚人の犯罪のヒントだと思われるシーンが流れます。
それが、ユノの場合は「非常階段らしきところで青空を眺めている」シーンなんですよね。
ユノの犯罪は「堕胎」だと分かっているのですが、この青空との関連性がイマイチわからないなーと思っています。
ユノはボイスドラマで「私ってさ、本当に生きてる?」と発言しています。また、小説版のミルグラムでは死者も囚人として収容されていたことから、「もしかしたらユノは飛び降り自殺しているのかも……?」などの予想も立てられるかもしれませんね。
⚪︎フータ
エスくんの辛辣発言その①です。
エスくん、名前がエスなだけあって上から目線発言が多くて好きです。
フータは第二審のMVからして逃げてますからね。納得の歌詞です。
「罪からのかくれんぼ」をしているならフータは自分のアカウントは削除しているのでしょうか? 鍵をかけてるだけならちょっと爪が甘い気がしますね。
フータのタイムラインは「課題やるの面倒」みたいな日常的な内容が多かったですし、あのアカウントって実はリア垢(高校→大学用アカウント?)なのでは……?って気もします。
まぁ、リアルの人とは繋がってなくても、大学の教授を晒している時点でフータの大学は余裕で特定できますし、(やったことが悪いのは横に置いておいて)炎上してないかとか大学に凸されてないかとか少し心配です。
まあそんなことより心配すべきことは他にもっとありますけどね!
⚪︎ムウ
エスくんの辛辣発言その②です。
痛いのは第二審まででしたね……。
後から見ると、この歌詞はものすごいヒントだったんだなって分かりますね。
話は逸れますが、ムウの第二審の曲「痛みのあと(アフターペイン)は探さないでね」の歌詞が、第一審の曲名とダブルミーニングがかかっていてすごく好きです。
第三審のMVでもレイ(外ハネの子)との騒動を描いてくれるのでしょうか。どんなものが出てくるのか分からないのでちょっとドキドキしています。
⚪︎シドウ
これは、「臓器移植は良いものである」と自分が騙されるか、患者・家族を騙すか、ということでしょうか?
第二審の曲で「まだ答えを知らないくせして」と歌ってるとおり、シドウの行ったことはまだ全貌がハッキリしていないので別の可能性もあり得ますね。
この曲「アンダーカバー」には、後半に殺害現場を擬似的に表現したシーンがあるのですが、そこでシドウが被害者(擬似被害者:エス)を思いっきり刺してるシーンが個人的に好きです。
おそらく比喩表現なんですが、比喩表現だからこそ、やってしまったことへの罪悪感の強さを感じます。
⚪︎マヒル
マヒルの恋愛観そのものみたいな言葉ですね。
過剰に与えるだけじゃなく、同じ熱量で恋愛をしたいものです。
「重いから」という理由で振られた人を身近で見たことがあるので、マヒルのことは現実感のある明るいヤンデレキャラだなって思って見てます。好き。
ところで、エスは第一審の各囚人の歌をカバー曲として歌っているのですが、マヒルの第一審の曲「愛なんですよ」をエスが歌うと感情が全く感じられないところが地味に好きです。マヒルは感情たっぷりに歌ってたんだな、ってことを実感できます。
⚪︎カズイ
エスくんの辛辣発言その③です。
カズイは第二審の曲「cat」で「どんなに無理と気付いていても夢は見るだろ」と歌っています。
結婚しているのに夢は見るし、一度ついた嘘もつき続けられない。ほんと半端ばっかで救えない人、って感じのニュアンスでしょうか。
……ミルグラムで救えたらいいですね。
⚪︎アマネ
アマネ自身の感情を抑え、必死に言い聞かせているかのようにも聞こえる言葉ですね。
ところで今、宗教2世の話って結構センシティブですよね。アマネを見てると「この作品やっぱり攻めてるな」って思います。
アマネはまだ小さいですし、元々は猫を助けられるような優しい子なので、こちらも救えたらいいな……と思います(現状悪化していますが)。
⚪︎ミコト
確かに、第二審の様子を見る限り、「僕」は何もないですね。
これはどちらの人格が言っている言葉なんでしょうか。……両方な気がしますね。
「嘘をつかないで」は看守に向けて言っているのでしょうか。……それともミコトに?
個人的にミコトの第三審が1番楽しみです。
⚪︎コトコ
消したいものは「この世すべての悪」ですかね。
「命を使って」ってところに覚悟の強さを感じます。
……もしかして比喩表現ではなかったり?
この文章を書いている時点では、まだコトコの第二審の曲は公開されていないので、公開後にどう印象が変わるか期待しています。
⚪︎その他歌詞
1行目は、「視聴者が『赦す』『赦さない』の票率を奪い合い、どうしてそうしたのか考えていく」って意味でしょうか。
3行目は、愛ゆえに縛って(赦さないにして?)裁けるかってことですかね。
例えば、ハルカを最終的に『赦す』にしたい視聴者(看守)が居るとして、第二審ではハルカの思想がズレてしまっているので、第三審で『赦す』にできる思想に矯正するために第二審には愛をもってあえて『赦さない』にする……そんなイメージの言葉でしょうか? あくまで例えです。
看守エスのことを「僕(あなた)」と表現していることから、各囚人のパート以外は主に視聴者(看守)に向けた言葉っぽいな、と思います。
嫌いとOKの境界線を我儘で決めていいの?みたいなニュアンスの歌詞……痛いところを突いてきますね。
3行目はもしかして、すべてを知ったら赦せない囚人が居たりするんですかね……!?今からすごく怖いです。
「敗者は先にどうぞ」は本当にどういう意味でしょうか。敗者は死んじゃうんでしょうか? デスゲームじゃないのに……?
まあ、展開によってはロストもあるそうですし、ミルグラムはある意味、囚人対看守(視聴者)とのデスゲームって感じはしますが……。
そういえば、小説版ミルグラムでは、音楽版ミルグラムについて、「(音楽版ミルグラムのような制度)自体がエンタメになる時代なら(音楽版ミルグラムを実行できる)」というニュアンスのことを言っている記述がありました。
「間違いだらけの冤罪でも僕(あなた)は喜ぶでしょう」は、まぁ、つまりはエンタメだから冤罪みたいな考察をしても我々視聴者は喜ぶでしょ? っていうことなんですかね。
……いい趣味してますね!某デスゲームか!?
そういえば曲中ずっと連呼している「アンダー」ってどういう意味なんでしょうね。
タイトルの「アンダーカバー」は「秘密の」「正体を隠す」「覆面」などの意味があるようですが……。
「消せない」は判決のことかな?となんとなく思いました。
⚪︎まとめ
以上、第二審(コトコ以外)時点でアンダーカバーを見返した考察・感想になります。
余談ですが、間奏中にチラッと出てくる拘束衣の最終形態(腕が拘束されてる服)を見るたびに「ファンサだ!」って少し喜んでしまいます。現状誰も最終形態までいかなさそうなので……。
そんなわけで、これからもこの作品を楽しく見させていただきたいと思います。
(願わくば炎上しない程度にものすごく流行ってほしいです!)
※歌詞の引用元は、「MILGRAM-ミルグラム- / エス「アンダーカバー」MVからになります。