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南インド料理

インド料理といえばナンやタンドリーチキン、バターチキンカレーとかがメジャーどころでしょうか。スパイシーで辛いイメージがあります。しかし私が知っているインド料理は優しい奴達です。まだ私が小さい頃、インドのケララ州に2ヶ月ほど住んでいました。もう何十年も前の話です。しかし大人になってインド料理レストランに行くと、何か違うのです。やっぱり小さい頃の記憶は頼りないな、なんてしばらくインド料理から遠ざかっていた時期もありました。それが何かの拍子で私が食べ慣れているのは南インド料理だということを知り、それ以来南インド料理屋さんを見かけると無視できなくなってしまいました。

さてたまたま今日外出先でランチの時間になり、Googleで探していたら、レビューが良い南インド料理屋さんを見つけてしまいました。写真を見た感じ、とっても良さそう。高いとかいう評価もあるけど、いやいや。材料揃えるの、結構大変よ。気分的に優しいご飯を食べたかったので、もし普通のインド料理屋さんなら辛スパイシーでアウトですが、例によって抗い難い誘惑に駆られて行くことにしました。

メニューの写真を見ていて、ランチセットについている揚げパンのようなものがどうも気になります。しかしメニューに聞き覚えのある名前はありません。オーダーする時に思いがけず、「プーリーとは違いますか?」と聞いていました。プーリー!!?何十年ぶりに口にしたよ。よくそんな言葉が出てきたものです。私の引き出しすごいわ。ウェイトレスさんが、「メニューにあるバトゥーラと同じものですよ。」と教えてくれます。

お料理が来て迷わずにあつあつのプーリーに手を出します。表面のサクサク感。中のしっとり感。ほんのり甘くて。これこれ!プーリー完全に思い出した👍昔はいつもチャパティばかりで、お家では臭いお米を炊いて。私、プーリー大好きだったんだなあ。カレーはどれもお上品な味付けですが、ほのかに南インドの味がします。あんまり嬉しくてプーリーもカレーも残り少なくなって、、、あ。写真撮るの忘れました。

しかしなんというかホテルの味というか、インドの食堂の、あの荒々しい味がありません。スパイシーというか辛くはないのですが尖った感じがないのです。サンバルも優しめのお味。しかしこれはこれでしっかりとサンバルのとろみがあります。最後にチャイを頼んだら、金物のカップでジャーっジャーっと目の前で混ぜてくれました。その仕草もやっぱり控えめ。それとも私がインドを離れすぎて忘れているのでしょうか。

帰り道、なんだかインドを歩いているような気分になって、清々しいようなボーッとしたようなリラックスしたような。日本もこれから暑くなって、毎年毎年暑くなって、もう日本には暮らせないと思っていたけれど、意外とアジアの国を旅している感覚で、結構いいかもしれないな。

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