キャラグミン_グラビティ・キトゥン製作記⑤
ボークスから販売されているレジンキット「キャラグミン」より、グラビティ・キトゥンの製作記の5回目です。
本体は全て塗装が終わり、残るは組み立てるだけ……なのですが、その前に。まだ塗るものが少しだけ残っています。
ダスティの塗装
エポパテでひねり出したダスティを塗装していきます。
塗装前の状態がこちら。
ダスティといえば、立体感の無い宇宙色。figmaではクリアパーツで再現されていましたが、それをマネすることは難しいので、ちょっと特殊な塗装を試してみることにしました。
まずは光沢ブラック。
上からシルバー。
で、このシルバーがポイントです。通常、メタリックカラーは強めの溶剤でてろてろになるように吹くことで粒子が揃いきれいな金属感が出るのですが、今回は真逆の吹き方をします。ハンドピースを離して、遠目からまぶすように吹いていきます。俗に「足付け」とか「砂吹き」とかいう吹き方に近いです。こうすると表面がざらざらに荒れるのですが、影になる部分とハイライト部分のコントラストが強くなり、重厚な仕上がりになります。これが次の工程で魔法のような効果を生みます。
クリアパープル!
シルバーの上にクリアカラー。いわゆるキャンディ塗装です。しかし、シルバーをざらつかせておくことで、明暗のコントラストが生きてめちゃめちゃ深みのある色になります。この塗装法だと普通のキャンディのようなきれいなメタリックにならず、ハイライト部分以外はほとんど真っ黒に見えます。ハイライトの周辺だけが紫に見えますね。
この方法、あまり他では見られない仕上がりになるので面白いです。もちろん僕のオリジナルなわけではなく、誰かがネットで紹介しているのを参考にしました。
さて、これだけでもだいぶ宇宙感が出てきましたが、アレが足りませんね。そう、全身に煌めく星々です。
値札を剥がしてから撮れ。
一般名称で正しくなんていうのか知りませんが、手芸店などでは「グリッター」とか呼ばれていると思います。キラキラした小さなツブツブですね。
ダスティの全身に光沢クリアーをたっぷり吹き付けておき、それが乾く前にツブツブを一つまみ。適当にパラパラと振りかけます。塗装用の持ち手は竹串なので、気分は完全に焼き鳥に塩コショウ。
できあがったものがこちらになります。
これはもう誰がどう見てもダスティです。文句は言わせない。この塗装なので細かい造形の粗はほとんど分かりません。
最後に光沢をしつこく吹いてツヤツヤにして完成です。
台座の塗装
最後に台座です。キット付属の雲形台座ではなく、こっち。
キャラグミンのキトゥンは空中に浮遊しているポーズなので、そのままだと飾れません。真鍮線などの支柱とアクリル板などの台座が別途必要になります。重量があり、重心も傾いていて不安定なので、僕は2㎜の真鍮線と1cm厚のアクリル板をチョイスしました。
ただ、このままだとぶっ刺した支柱が丸見えでイマイチ格好が悪い。そこで塗装することにしたのですが、どうせなら一工夫したいところ。で、こちら。
だから値札を剥がせ。
インクジェットプリンタで印刷できるタイプのマスキングシートです。「テープ」って書いてありますが、A4サイズのシートです。こういう商品、プラモツールメーカーが当然出してるだろうと思ったんですが、意外に無くて探しました。僕が使ったのはELECOMの商品です。
何をしたいか、もう大体お分かりですよね。このマスキングシートにGRAVITY DAZE 2のロゴを印刷しまして~
貼りまして~
切りまして~
黒で塗れば~
この通り!
ロゴの部分だけ透明のまま残って、床面が透けて見えます。裏面に光沢紙を貼り付ければ、立体感のあるロゴマークの出来上がりです。
台座に厚みがありすぎて、結構ハデに影が落ちちゃってますが、まぁこういうモノだということで。あとエアブラシが下手くそでメチャクチャ梨地になっていますが、まぁこういうモノだということで。
なお、アクリル板にもプラモ用塗料はあまり食いつかないので、都度プライマーを吹いています。
完璧とは言い難いですが、ロゴが入って一気にリッチな気分になったので満足です。ELECOMのマスキング、そもそも本当に「マスキング」して塗装する用途の商品じゃなさそうだったので塗料が漏れるんじゃないかとヒヤヒヤしたんですが、全然普通に大丈夫でした。結構面白い使い方ができそうなので、ハガキサイズくらいでちゃんとプラモツールメーカーから出して欲しいですね。
ロゴは横幅約75mm。0.2mmぐらいのほっそいブリッジを切り抜いたりしないといけないので、ナイフに新品の刃を入れて、全集中で息を止めて抜きました。その甲斐あってクリティカルなミスはなく、遠目にはバシッと仕上がっています。(寄るとナイフの跡がバリバリに残っていて「切り抜いたぜー!」っていう感じです)
組み立て
組み立てます。
写真も撮ってないし、書くことありません。基本的にはボークスの瞬着(「剛着」という商品名のもの)を使い、支柱など特に強度の必要なところはセメダインのスーパーXを使用しています。
さて、次回はいよいよ最終回です。完成写真のお披露目にて、シリーズ完結としたいと思います。
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