心がけているのは、感情的にならないということ。
昨夜もぴぃは寝る直前にミッケに囚われた。
昨日のミッケは、大好きなキャラクターのクリアファイルを遊びに来たお友達に触られてしまい、何度洗っても不安で不安でどうしたらいいかわからないという状態。
もちろん来てくれたお友達は、いつも手洗いや除菌を心がけてくれているのはちゃんとわかっている。
でも、時々、そんなお友達でも、信じられなくなってしまうぴぃ。
頭の中がミッケに占領されると、お友達すら悪者になってしまう。
「勝手に触られた!何を触った後かもわからない手で!」
と、怒っている。
触られた時は、とりあえず我慢していたけど、夜になると1日の疲れと不安と共にミッケが顔を出す。
一個気になると、全部気になり、結局触られてない場所や物も菌だらけになっていると錯覚を起こし、混乱する。
「全部洗いたい・・・」
前日の洋服と一緒だ。
まだパニックまではいっていない、今のうちに少し落ち着けるように、たくさん話を聞く。時々気が紛れるようなことを言ってみる。
結局、今から洗い始めると眠る時間がなくなってしまうからと、私は肩代わりを提案する。
「ママが代わりに洗っておく、でもそれはぴぃのせいじゃない、ミッケのせいなんだ。」としっかり言っておく。
巻き込み、肩代わりは強迫性障害を持った子供の親が一番やってはいけないこととどこかの記事で読んだ。
でも、臨床心理士の先生は、それが病気のせいなんだとお互いに納得した上での肩代わりならそこまで悪くないと言った。
「絶対に巻き込まれないとか、絶対に肩代わりしないということに囚われすぎないでください」と言ってくれた言葉を信じて、私は、主体的になって肩代わりをするときがある。
やらされてるんじゃない、やってるんだ。
とりあえず、体を休めようとぴぃをベッドへ促す。
こわいこわいと震えるぴぃをしっかり抱きしめ、ぴぃの好きなアニメの話をしてほしいとお願いすると、急に活き活きと話し始めた。
ぴぃの説明は丁寧で分かりやすい。
全く興味がないアニメの話でも、ふむふむと聞き入ってしまった。
するとぴぃは突然言った。
「ママ、さっきの洗いたいって言ったやつ、洗わないでいいよ。とりあえず袋に入れて置いておいて。」
ぴぃの寝息を聞き届け、ぴぃが洗いたがった物たちを袋に入れ、言われた場所に置いて寝た。
今朝、ぴぃは鼻歌を歌いながら起きてきた。
そして、私が袋に入れた物たちを、袋から出し、元あった場所に綺麗に並べる。
そして私を見て笑った。
私はぴぃを呼び、しっかりと抱きしめてそばにいるワンコに伝えた。
「君のお姉ちゃんはめちゃくちゃ強くてとってもおりこうさんだよ。君もそろそろトイレを覚えようね。」