建築士の内見ポイント|リノベ前提中古マンションの選び方
こんにちは!ちはるです。
私は都内築52年の中古マンションをリノベして家族で住んでいます。
今回は、私が中古マンションを購入する際に行った内見でのポイントについてお話します。
私は中古マンションを買ってフルリノベーションするという前提で物件を探していました。なので通常の中古マンションの内見とは少し内見の流れや考え方が違うかもしれません。
とはいえ自宅という一生モノの選択というのはみんな同じ!
これから物件探しをされる方の参考になれば嬉しいです。
建築士の内見の流れ
まず内見の流れです。
内見前に販売図面からプランニングを検討
気になる物件が出てきたら、とにかく内見前から妄想を膨らまします。
販売図面の間取り図を見て、「こんな風にリノベしたいな」というプランをいくつか考えます。内見でプランが実現可能か確認
実際に物件を見て、プランが可能かどうかチェック。
梁や柱、水回りの位置が影響するので、ここは慎重に見ます。
物件によってはフルリノベーションをしない場合もあるのでその時はどこが活かせそうか、と言う観点でチェックします。共用部や周辺環境の確認
管理状況や共用部の様子を確認。
駅から歩いてみたり周辺環境も重点的にチェック。
ここが快適さに直結します。帰りのカフェでプラン修正
物件自体アリの方向であればプランや納まりで修正すべき点をすぐに変更します。実際に眺望を見て部屋の配置を変えることもあるので覚えているうちに作業。
周辺のカフェの雰囲気も知りたいのでカフェに入って手書きでメモしていました。
全体的に内見時間は短いです。
地盤やハザード、建物構造などは現地に行かなくてもわかるので現地でしか得られないことにフォーカスします。
これだけは譲れない!内見で重要視したこと
内見で「絶対に譲れないこと」って必要?
と思うかもですが、内見の時点で何を基準に物件選びするかを決めておくことで物件選びがスムーズになるので事前に考えておくことがおすすめです。
例えば、購入してなるべくそのまま住みたいのであれば現状のキッチンや内装の状態を重要視しなければいけません。
今回はリノベ前提だったので私は下記を重点的に確認しました。
ここをしっかり見極めると、選びやすくなります。
景色や窓の位置
窓から何が見えるかって毎日の気分に大きく影響します。窓の向き、日当たり、風通しなどを確認。周りに高い建物がないか、緑が見えるかも重要なポイントでした。共用部の管理状態
エントランスの雰囲気、廊下の掃除の行き届き具合、ゴミ置き場の位置などもチェック。管理がしっかりしていると住んだ後の安心感が違います。
特に築年数が古い物件の場合は管理状態で建物の状態が大きく変わるのでより重要!PS(パイプスペース)の位置
水回りのリノベーションは自由度が限られるので、PSの位置を必ず確認。理想のキッチンや洗面所を実現できるかはここで判断します。周辺環境
これは私たちが立地の良い(資産価値)エリアで雰囲気が良い場所が良い、とエリアにこだわりがあったので内見時も重要視した点です。
周辺を内見時に実際に歩いてみることで近隣住民の雰囲気や駅へのアクセスも把握できました。
できればこだわりたい!プラスαで見たポイント
前述の「これだけは譲れない!」をクリアしたら次は
予算や条件とのバランスを考えながら、「できれば実現したい」と思うポイントもチェックしました。
これは「絶対」ではなくてあくまで「可能であれば」レベル。
要望がたくさんある方は要望の優先順位を決めておくことも判断基準になるのでおすすめです!
柱や梁の位置
壁や柱が多すぎるとプランニングに工夫が必要です。
なるべく圧迫感や不自然さを表さないように計画するため、既存の梁(はり)の位置や柱の太さをじっくり確認。
家具配置もイメージしながら見ます。天井の高さ
ここは設計士が重要視する点です。
天井が高いと広く見えるし空間も縦に大きく使えます。
面積が小さくても天井が高ければ使える空間が大きいので収納として使えたり小上がりを作れたりと言うメリットも。
低いとどうしても圧迫感が出ます。
さらに、低い天井+梁が出てくると背が高い方は頭当たったりすることもあります。
築古物件は天井低いことが多いので出来る限りリノベで天井高を上げる工夫をしたり割り切って低い天井を活かしたりします。
なのでここは慎重に計測し、プランニングに活かします。暑すぎないか寒すぎないか
夏や冬の内見は辛いですが部屋の温熱環境を体感できる機会。
特に冬が分かり易いと思います。
断熱が入っているかなどは建物の年数から予測することはできますが
実際の感じ方は人それぞれなので体感してもらって、リノベで対策すればOKです。カビや湿気ぽい部分はあるか
これは結構中古あるある?北側の部屋の一部だけ壁紙が剥がれていたりカビが生えていたりなんてことがあります。
もちろん見た目を綺麗にはできるけど根本的に改善したいので
この場合、断熱や換気で結露対策することを提案します。
まとめ|建築士の内見は「暮らしをイメージする時間」
私たちの内見はとてもシンプルです。
①絶対に譲れないポイントを元に内見しアリかナシか判断する。
↓
②アリであれば思い描いている暮らしが可能かどうかをみていく。
・考えてるプランがハマるかどうか。
・変更しても良いものになりそうかどうか。
・致命的なデメリットはないか。など
私たちにとって内見は「物件を見る」だけじゃなく、そこで暮らす自分たちの生活をイメージする時間でもあります。
「このプランを落とし込むとどんな空間になる?」
「窓からの景色を生かしてダイニングをこっちに持ってこよう」
「ここに湿気が溜まりやすいみたいだから換気を考えよう」
良い部分もネックになる部分も、内見でみた内容をもとに自分たちの暮らしを考えていく機会になります。
そんな風にプランを考えながら内見をするとリノベーションの楽しみがどんどん広がります。
これから物件を探す方も、自分の理想を形にする第一歩としてぜひ物件探しや内見を楽しんでくださいね。
都内リノベーション前提の物件探し、内見同行もしています。
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