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【自邸購入】買付け時の指値交渉の話

こんにちは!ちはるです。
えのかなさんから佐賀お土産でいただいたぼうろが止まりません…


今回は、物件購入時の「指値交渉」についてです。

指値交渉とは値引きの交渉のことです。

物件購入を考えている方にとって、指値交渉は「やっていいのか?」「いつするの?」と悩むポイントではないでしょうか。

この記事では

  • 指値交渉をするタイミング

  • 宅建士・建築士、それぞれの立場からの考え

  • 実際に私が行った指値交渉の流れ

    をお伝えします!
    これから物件購入を検討している方の参考になれば幸いです。


1. 指値交渉ってできるの?

まず理解しておくべきことは、基本的に売主は「この金額で売りたい」と考える金額で物件を売りに出しているということです。

そのため、指値交渉が可能かどうかは売主の事情次第。
特に中古物件の場合、売主が「買主を選ぶ立場にある」ことを意識する必要があります。
指値をすることで、他の買主に先を越されるリスクや優先順位が下がる可能性があるため、慎重な対応が求められます。


2. 指値はどのタイミングでする?

指値交渉をするタイミングは、購入申込時が一般的。

この時点で自分が本当に購入したい意思を示しつつ、適切な交渉を行います。住宅ローンの方は事前審査の承認通知も添えて購入意思をアピールします。
売主の意向や物件の売り出し状況を確認し、交渉が可能なようであれば現実的な価格で交渉することがポイント。

以下のような状況なら指値のチャンスがあるかもしれません。

  • 売り出し開始から長期間売れていない物件

  • 価格が少しずつ何度か値下げされている場合

  • 売主が早急に売りたい場合

  • 売主が業者の場合で決算時期が近い場合

売り出してからの売り出し金額推移はマンションレビューというサイトからも確認できます。

ですが実際の数字や経緯は仲介の担当者に確認です。
売主さんの状況や考え方によって「少し安くてもいいから早く売りたい」場合もあるし「期間はかかっても良いが満額で売りたい」など様々な意向があります。

あとは他者の申し込み状況にもよるのでその状況をよく探ってから申し出した方が成功率が上がります。


3. 宅建士の視点:慎重なアプローチが鍵

宅建士としては指値交渉は正直あまりオススメはできません。
指値で買付することで購入できなくなる可能性が少しでもあるからです。
売主側の仲介経験があるとよりそう感じるかと思います。
ただ、本当に【物件や売り出し価格による】というのが本音かもしれません。

  • 売主が購入者を選べることを理解する

  • 売り出し価格の背景をリサーチする(相場や売主の事情)

  • 買い逃しのリスクを念頭に置く


4. 建築士の視点:リノベ前提の指値交渉

一方、建築士の視点では『指値交渉ができるのは不動産価格だけ。交渉ができるのであればしておきたい』というのが本音です。

リノベーション前提で物件を購入する場合、物件価格とリノベ費用のバランスが重要になってきます。
特に現在のように施工費が高騰している状況では、建築費を削減するよりも物件価格を値下げする方が値下げのスケールが大きいんです。

建築費の場合、特別な事情がない限りは
見積もり内容を何も変えずに金額を下げてくれ。は基本的になしです。

諸費用関係もそうですよね。
銀行の保証料や仲介手数料など。
人件費が材料が動くものには費用が発生するしそれは基本的に値引きはできません。
(かといって不動産が値引きしやすいわけじゃないんですが…。)

ただし、しつこいようですが指値交渉には慎重さが求められます。

  • 建築費は基本同条件では値引きできないが物件価格は交渉可能な場合がある

  • 物件価値や売主の状況を踏まえて指値が可能か、金額が現実的であるかを見極めることはやっぱり大事。


5. 実際にどうしたか:80万円の指値成功例

私が購入申し込みを入れた物件では、売り出し価格からすでに300万円ほど値引きされた状態でした。
また、同じマンション内の他の売り出し物件と比較しても坪単価がすでに低い状況でした。
そのため大幅な指値は失礼にあたると考えましたが、以下の点を踏まえて端数の80万円を指値することにしました。

  • 旧耐震基準:ローンが組みにくい物件だったため、万人受けしていない可能性があると考えた。

  • 売主の状況:仲介業者を通じて売却理由を確認し、タイミングを見計らった

  • 契約不適合責任の免責:売主様は個人の方で15年前にリノベーション済でした。
    そのままでも住める状態でしたが自分たちはフルリノベすることにしていたので買付け時、指値交渉と同時に契約不適合の免責を提案しました。
    契約不適合責任免責は売主にとっては負担が減る内容です。
    対象になる水漏れ・シロアリ被害・家の傾き・基礎の腐食などはたとえ不具合が生じてもスケルトンリノベするので関係ないんです。
    これはマンションならではかなと思います。
    シロアリがあるので中古戸建の場合の免責は注意が必要です。

結果的に、売主様がこの条件を快諾してくださり80万円の値引きが成立しました。


6. 指値交渉の成功ポイント

  • 市場相場や販売価格の推移をリサーチ

  • 売主の意向や状況を仲介担当者に確認

  • 売主が納得しやすい条件を提示する

  • 現実的かつ誠実な金額を提示する


7. まとめ:指値交渉は慎重に準備を

指値交渉は、物件購入の際の大切な判断点です。
もちろん少しでも安くなると助かりますよね。

指値交渉の成功の鍵は「情報収集」と「誠実さ」だと感じます。

値引き交渉するのであれば自分がこの物件を買えるということもきちんと示す必要があります。そのための事前審査の承認はマストです。

リノベーション前提の購入では更に物件価格と施工費用のバランスを考えることも必要。

不動産価格や建築費高騰の中での物件購入は本当大変。
だからこそ事前の資金計画が大切です。
指値交渉をアテにせず、少しでも下がったら嬉しい、というスタンスが良いと思います。
そして何度も何度も言いますが大切なのは【指値交渉ができるかは物件の人気さと売主様の意向による】ことです。

やっと出会えた購入したいと思える物件。
買い逃さず、少しでも値下げをしてもらえると嬉しいですよね。

怒涛の購入スケジュールの中、一つ一つの判断していくのは結構大変です。
ぜひ信頼できるエージェントと良い物件購入のプロセスを進めていってください!

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