ミミズクと夜更かしの王 2024/05/20

・紅玉いづきの小説『ミミズクと夜の王』を読了。中学時代に読んでおきたかったライトノベル作品の一つ。

・これこそ現代の童話だ、と思う。魔物や魔法に複雑な設定を持たせず、ただ切ない愛の物語を届けようとする作者の思いが伝わる。

・以前友人と話しているときに、「世界観に合わせた文体を追求すること」の大切さが話題に上がった。この作品では、ミミズクが自分の感情をフクロウへ伝えようとする際に、その語彙の制約が切実さに繫がっている。

・言葉の使い方が、使う人物を規定する。

・それにしてもシンプルで読みやすく、洗練されたお話だったな。完全版なので前日譚・後日譚も追加エピソードとして載っていたが、キャラ全員の心を描こうとする意図がよく分かる。

・人喰い3部作の『毒吐姫と星の石』もKindle Unlimitedで今年中に読んでおきたい。
 


・今月は、YouTubeで良い音楽作品が多数掘り当てられたので、いくつか紹介しておく。 

・異様なほどコーラスの上手い『好きな惣菜発表ドラゴンのパロディ』。歌唱力の爆発。
 

・Acid Jazzとはなんぞや、という問いに邦楽で答えてくれた作業用良曲集。コメント欄が、海外ファンだけなのも趣がある。
 

・そして、圧倒的なオモコロの『NYO SWORD』! WebライターのつくったHIP HOP が、ここまで完璧なライムを刻むとは…。歌詞の内容はともかく(酷い)、原宿さんが、いとうせいこう並の尖り方をしていることに忘れられない衝撃を受けた。 

 

・なんか、アマチュアやインディーズの音楽が盛り上がる時代なのかもしれぬ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?