小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト2024
2024年3月23日(土)東京文化会館にて開かれた、小澤征爾音楽塾2024の東京公演に行ってきました。
今年はモーツァルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」です。
音楽監督:小澤 征爾
指揮:ディエゴ・マテウス(小澤征爾音楽塾首席指揮者)
演出:デイヴィッド・ニース
管弦楽:小澤征爾音楽塾オーケストラ
合唱:小澤征爾音楽塾合唱団
フィオルディリージ:サマンサ・クラーク
ドラベッラ:リハブ・シャイエブ
フェランド:ピエトロ・アダイーニ
グリエルモ:アレッシオ・アルドゥイーニ
デスピーナ:バルバラ・フリットリ
ドン・アルフォンソ:ロッド・ギルフリー
音楽塾では2001年以来2回目とのことですが、2001年は見ていなかったので、この曲自体を聞くのが初めてでした。
最初に弦楽合奏だけで、指揮者なしで小澤さんに捧げるモーツァルトのディヴェルティメントが演奏されました。これは小澤征爾さんが折に触れ演奏した曲であり、師匠の齋藤秀雄さんが最期に演奏した曲でもあります。
コーチの豊嶋さんや川本さんも一緒に入っての演奏で、力がこもっていました。水戸やSKOのような音にはなりませんでしたが、非常に心に迫るものでした。
このストーリーは、実に荒唐無稽で、この内容で3時間30分とは、ヨーロッパの人は気が長い!とすら思うものでしたが、塾生はとても美しい音を出して、名歌手たちの歌をサポートしていました。
ドン・ジョバンニや魔笛のような、とても耳に残るアリアがあるというわけではないので、ドタバタ劇を楽しむといったもののように思いました。
今回小澤征爾さんが逝去されて初めてのコンサートとなりましたが、ピットの指揮台に小澤さんを想像してしまったり、終わった後にカーテンコールだけに登場する小澤さんを、絶対あるはずがないのに心待ちにして、出てこないことがわかって、感傷的になってしまう自分がいました。
いつも小澤さんのいる空間を楽しみにしていたんだなと、あらためて痛感する機会になりました。
少しだけコンサートの距離を置いた方がいいのかなと思ったりして、帰路につきました。
とはいえ、来年はヴェルディの椿姫なんだとか。これも聞いたことがないので、やっぱり行ってみたいと思ったのでした。