防音相談のテーマとスタイル
昨年(2023年)から増えている「防音相談」の主な建物用途は「木造防音室」「木造住宅の仕事部屋」です。
相談者の職業は、漫画家・アニメ作家、デザイナー、ウェブのプログラマー、商品企画担当の会社員、音楽家(音楽教室の先生、プロの楽器奏者、アニメ・RPGの音楽作曲家)、自営業者(賃貸木造の大家さん含む)など色々です。
共通しているのは、自宅に併設する音楽防音室や住宅の生活防音(在宅勤務や賃貸住居を含む)を目的とするものが大半であることです。「在宅での仕事」や「趣味の音楽・映画を楽しむこと」を目的とする防音相談は2020年頃から急増してきました。
防音職人のコンテンツは「木造建物の生活防音」と「木造防音室」が多いため、これに合致した相談が多いのは当然であり、運営するホームページやブログが機能していると言えると思います。
今回の記事は、主に運営するブログなどウェブサイトと相談者の要望内容に関する傾向です。
防音相談の問合せ事項
問合せで多いのは「木造において、できる限り薄い防音構造で対策したい」という要望です。
大半の専門業者の防音設計や工法が、木造では余りにも分厚く過重量の提案が多くて、物理的に無理であるという問題でした。
仕事部屋や音楽室が必要以上に狭くなるのは、依頼者にとっては「居住空間の快適性・資産価値の低下」や「将来のメンテ・耐久性の面」で大きなマイナスになります。
相談者(依頼者)のお話では、ネット検索すると、多くの専門業者の提案や設計仕様が類似しており選択肢が少ないということです。
中にはグループ企業のように同じような防音材製品と工法が掲載されており、あまり木造建物に配慮しているような内容に見えないようです。
音楽防音室もボックス型の提案が多く、重量的に木造家屋には無理があります。防音壁D-45・50が20センチ以上の厚さがあり、約6帖程度の部屋には厳しいです。
防音職人では、「できる限り薄い防音構造で対策する」というコンセプトで約20年以上、提案してきました。
木造音楽室では、「地震に対する補強」や「接着剤をできる限り使用しない工法」を重視してきました。
他には、新築の計画段階から「リスク回避のコンサルティング」「建物工法の検討」を含めた総合的な設計コンサルティングを要望される案件が増えています。今年も既に3件の検討業務が始まっています。
ウェブサイトのコンテンツ・ツール
相談者の大半が「キーワード検索で防音職人の運営サイトにたどり着いた人の問合せ」と「元契約者の紹介案件」です。
前者の多くが最初にご覧になったのは「この防音職人note」です。ホームサイトよりも検索結果が上位に出てくるようで、最初にブログ記事を閲覧した人がお気に入り登録・フォローしていただいた後でじっくりと記事を読まれたようです。
古い記事をストックしている「従来型のブログ」の方は検索しても上位には出てきません。これが最近のキーワード検索の傾向です。
要するにコンスタントに投稿しないとブログは余り役に立たないわけです。
もちろん、古い投稿記事の中にも重要なコンテンツがあり、これを出来るだけ要約して補足してから再投稿するようにしています。
ホームページに新規のコンテンツを追加するために多くの時間を費やすより、コンパクトに編集してnoteに投稿したほうが効果的であることが分かりました。※現在、防音職人の情報サイトのトップページを再構築して、重要なブログ記事など防音事例にアクセスしやすくなるよう作業中です。
また、音楽教室の先生にリンクしていただいているCMSタイプ(ブログ内蔵型)の投稿記事を読まれた相談者からの問合せも数件ありました。
従来型のリンクも重要であることを示しています。
防音相談のスタイル
契約者や取引先などの大事なアドバイスを採り入れて、今年は無料相談を中止しました。ただし、元契約者や取引先の紹介案件は今まで通り初回限定の無料相談を仕事場で行っています。
今年は無料相談のみを希望された相談者については全てお断りしました。それは無料相談会を行っている専門業者が沢山あるので、無理に私が対応しなくても良いと考えました。
なので、基本的に問合せメールや電話での内容を慎重に検討してから、仕事場での相談打合せをセットしています。
私の取引先のベテラン建築士は皆さん無料相談は殆ど辞退されています。いまさら実績作りだけの相談打合せは不要だと言われます。
防音職人では、メールでの問合せ文面と電話での応対の様子を考慮して判断しています。主な取り組みテーマは「木造建物の生活防音」「木造音楽防音室」「木造住宅の仕事場対策」です。
なお、マンションの仕事部屋対策についても、提携先の建築士が現場調査や施工を担当できる場合はお受けしています。