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私が防音材製品開発をしない理由

別のブログで防音材やDIYの問合せをいただきました。それは木造防音室とマンションのピアノ教室の防音対策です。連休中にいろいろな製品を探されるDIYユーザーのために参考情報を投稿することにしました。

通販業者と私のホームサイトの製品

私は今まで自己紹介しているように、建築コンサルティングと防音設計が本業ですので、防音材販売は殆どしていません。メーカーの製品名も伏せています。それは通販業者の一部製品とかぶっているからです。彼らの販売単価と私の設計価格はかなり違います。ある防音材が私のホームサイトに掲載している製品と似ているが見積をお願いしたいというリクエストがありました。似ているんじゃないんです(笑)。同じです。

私の見積価格は、通販業者の6割から5割程度の金額でした。ある吸音材も私の設計価格が最安値であると聞きました。しかも情報提供者は、通販業者の地元に住んで居られ、ピアノ教室を経営されているということでした。女性のピアニストです。DIY防音のアドバイスも一緒にリクエストされたので、防音材とセットで納品しました。大変喜ばれ、なぜだか御礼のメールに彼女の顔写真も添付されてました(笑)。(想像以上に若いようですが)

これは絶対にお止めください(笑)。オッサンに悪用されたら危ないです!感謝の気持ちは十分頂戴しました。

話が脱線しましたが、私が言いたいのは、類似品は必ず相見積りを取ってくださいということです。建築士のかたも、まず製品の特長を確認してから相見積りをしたほうが良さそうです。私が使用している製品は市販品ではないですが、まれに一部の通販業者が私の掲載情報を手がかりにメーカーを突き止めてしまいますので。

私は防音製品の開発はしない

私が仕入れ価格が有利な製品を活用してオリジナル商品を作らないのは、商品販売を並行すると本業ができなくなるからです。それと実験室を持っていないからです。外注してまで製品開発をする経費的な余裕がありません。私の製品は各社メーカーが他の業者と殆ど直接取引をしないため、一部の個人ユーザーと知人職人には私経由で同じ製品を供給しています。このため、防音材の製品名を公表できません。

私のメーカーは古い頭の頑固な性格なようで、相手が大手ゼネコンでも、私が紹介しても断ってしまうのです(笑)。コロナ禍でキャンセルが発生したこともあって、初めての取引は保証人が居ないと応じてくれない。昨年、そのせいで、私が多額の資材納品を代行することになって、メーカーへの支払いを分割払いにしてもらいました。

製品販売というのは、後払いですから、私のような零細自営業者には厳しいので、新しい製品開発をしても、会社組織にしないと運営できないのです。通販業者は代金先払いですので、防音材の効果が不十分でも「後の祭り」です。ユーザーは業者の自己申告データやコメント欄の評価を鵜呑みにすると危険です。彼らは、アマゾンや楽天などの大手通販事業者ポータルサイトに出店していますので、単価は高いと思います。

防音材は施工要領が不可欠

防音材メーカーがカタログに掲載している施工説明は間違っていることがあります。ここでは公表できませんが、メーカーは設計の専門会社ではないので、珍しいことではないです。

なので、メーカーの施工要領をコピーして掲載している通販業者の説明には注意してください。彼らには防音設計は出来ませんので、大半が取引先に丸投げします。紹介手数料などマージンを取るので、その分が工事費用に上乗せされます。

余談ですが、私が約17年前からホームサイトに掲載している吸音材の名称が、ある大手建材メーカーにパクられました(笑)。商品登録していないので違法行為ではありません。私が掲載していた17年前には、そのメーカーのカタログには載っていないので分かります。ある建材自体を私は自分の現場で使用しているので詳しいです。そのメーカーのある防音材は施工要領が間違っている箇所があります。

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