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専門家・ウェブサイトの原点を忘れない(防音職人)

約19年が経過すると、当時「初めてウェブサイトを作った時の気持ち」「住宅の防音設計の専門家」として、問題意識や前向きなメッセージが薄らいでいく。人間とはその程度の生き物だと思います。

自分の信念・理念は変わっていないが、それが相手に伝わるかどうかは別問題です。「防音職人」というウェブサイトのネーミングは、職人の技術を活かせる設計を実践するという意味で考えたものです。誰でも覚えやすい名称にしました。

現在、更新中のサブサイトは作業を始めたばかりですが、この記事は序文に該当します。

住宅は生活の拠点であり、防音設計は拠点を守る技術の一つ

防音職人の重要なテーマは「薄い防音構造の実現」です。木造・マンションでも一般的な住宅において、必要以上に分厚い防音構造は、生活空間を狭くするだけでなく、経年変化による耐久性への悪影響が大きくなります。

寝室などの居室だけでなく、併設するピアノなど音楽室の限られた空間を狭くしない防音設計が不可欠です。

そのためには、「軸組・下地材等の構造の剛性・強度」「床下・天井裏・壁内の空間における吸音性」を含めた総合的な評価が必要になります。

防音材は、音源の周波数等の主成分に対する遮音性能および上記の構造体・空間との相乗効果の想定が重要であり、現場の測定・実績によって補正することになります。

自分が伝えたい専門情報をコンパクトにまとめる

今まで自分が研究したり、音響・防音設計実務の中で表現してきたコンテンツを、すべてまとめる事は、現時点では難しく、時間的な余裕もない。

ですが、基本的に「伝えたい専門情報」にしぼって、ウェブサイトを構築し直すことは、まだ間に合うと思います。そして、時間が許す限り、少しずつ補足して追加することは可能でしょう。

すでに、このnoteで投稿した記事を含めて、ブログのストック記事から選んで抜き出すことは出来ます。防音職人ホームサイトは作り直すことは無理ですが、「防音設計・工事の基本と常識」について、木造を中心に「資料ページの入り口と見出し」を整理することは出来ると思います。

専門家のウェブサイトの重要事項

見た目のデザインは余り重要ではなく、実例に基づいて論じていることが分かれば十分です。挿入する画像も自分が現場で撮影した写真を使用することで説得力が増すと思います。

イメージフォトのような仮ネガや写真画像は、重要事項の説明とは関係がありません。自分で記述したコンテンツと担当現場などの実例画像で構成されているかが、とても重要です。

また、すべての種類の建物の防音設計・施工が得意な万能な技術者は居ません。専門家には必ず得意分野があります。例えば、コンクリート構造の音楽ホール・録音スタジオと、比較的小規模な木造音楽室の設計手法は異なります。物理的な空間の大きさだけでなく、構造体の強度や音響などが違うからです。

防音職人のウェブサイトには、大きな風呂敷は不要です。等身大の正直なコンテンツだけで構成します。

以上の考え方と論点が防音職人の原点です。サブサイトの更新が完了したら、このブログでお知らせしたいと思います。気長にお待ち下さい。

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