家具職人の無念の旅立ち
ついに身近なところで、犠牲者が出てしまいました。
提携先の建築会社の専属家具職人が、入院先で帰らぬ人となりました。提携先の若い建築士の恩人のひとりだったそうですが、先月、自宅で風邪のような症状だったのが容態が急変し、緊急入院の受け入れ先を探しましたが、数日ほど掛かり間に合わなかったようです。
すでに、都内は医療崩壊していると思います。都知事は隠しているのか、知らないのか?
こんな状況下で、オリンピックとは正気の沙汰ではない。医師会長も言うだけで、なにも協力していない。テレビの記者会見は見る気もしない。
先輩職人の夢は後輩が引き継ぐ
提携先の家具職人は無垢材の加工が好きで、私の担当の木造音楽室のオーダーメイドの木製家具も、彼らが担当していました。(※投稿したトップの写真画像は私が撮影したものですが、仕事とは関係のない木造建物の内部見学です)
さて、急なことで、提携先内部では後任が居ませんので、独立開業した後輩が、あとを引き受けるという約束をしたようです。
次の写真は、提携先の家具職人が担当した無垢材のテーブルです。
木材は目利きが必要です
提携先の家具職人は、良い無垢材を探すために、取引先の製材所(静岡・長野・愛知方面)に出張します。
生産現場で良い材を探すには「目利き」が重要です。用途に応じた木材を選定するのも、職人の経験と技量にかかっています。
職人は一朝一夕でなれるものではありません。人材は会社の宝です。
木造や木製家具は、プレカット材を構築するだけではなく、現場の状況に応じて手作業で施工しますので、優れた技能を持っていないと対応できない事が少なくないです。
私の担当は音響・防音設計ですが、大半が木材で構築するので、下地も家具もすべて木造です。石膏ボードや軽量鉄骨は使いません。
木製家具を壁に取り付けるには、私の設計仕様の弱点にならないように配慮することが大事です。デザインと素材と施工要領がマッチして生まれるものです。
それだけに失ってしまった職人の件は、提携先会社へのダメージは大きなものです。