はじめて買ったCD
~はじめに~
1981年生まれの私が小学生の頃の話。
初めてアルバムCDを買った時の話です。
シングルCDはそれ以前にも2枚位買ったことがあったんです。
当時、東京都練馬区東大泉にあるオズ(現在の名前はリヴィンオズ大泉店)
という場所は何でも売っている楽しい場所でした。
そこにCDコーナーがあり、
確か、米米CLUBの「浪漫飛行」(発売日:1990年4月8日)と
稲垣潤一の「クリスマスキャロルの頃には」(発売日:1992年10月28日)を買ってもらった記憶があります。
当時はテレビを見て、「この歌いいなぁー」と思って、母親にせがんで買ってもらった記憶があります。
その後に初めてアルバムというものを買いました。
チェッカーズの「THE CHECKERS」というアルバムです。
ちょっと小学生の気持ちを思い出してしまったので、
書いてみようかと思います。
~チェッカーズととんねるず~
チェッカーズを知ったのは
フジテレビの「とんねるずのみなさんのおかげでした」でした。
歌手という認識はなく、ただただ、
ノリ男(木梨憲武)と教師(石橋貴明)、チェッカーズ、宮沢りえ
などが面白いコントをして
ワンナイトジゴロがかかり「キルユー」と言った瞬間に
スリッパで叩かれるというコントを見て、「ぎゃはは」と笑っていました。
そんな面白い人というイメージしか最初はありませんでした。
~チェッカーズと解散発表~
1992年10月頃、当時私は11歳。
チェッカーズがテレビ解散を発表しました。
子供の僕には意味が分かりませんでした。
お笑い番組でニコニコやっているので楽しいそうに見えました。
なのに何で解散をするんだろう?と不思議でなりませんでした。
その頃は背景なんて知らないし、考えたこともなかったです。
でも、その発表を聞いて悲鳴を上げるファン。
そして、バンドメンバーもどこか遠くを眺める悲し気な様子。
当時は音楽番組に年末にかけて沢山出ていました。
そして解散となる日は年末。
「第43回NHK紅白歌合戦」が彼らの最後の舞台でした。
~チェッカーズとNHK紅白歌合戦~
観ていました。起きていました。
どうしても観たかったんです。
白組の司会は堺正章。
ファンの方々の熱量がもの凄い雰囲気を作っていました。
セットリストは
ギザギザハートの子守唄
涙のリクエスト
星屑のステージ
I LOVE YOU, SAYONARA
Present for you
I LOVE YOU だけど SAYONARA
意味が分からなかったこの歌詞が何故か解散の状況にマッチしてしまいました。
My darling I love you forever
やはりマッチしてしまいました。この歌が最後の歌でした。
この日、紅白の主役は紛れもなくチェッカーズでした。
今まで面白いと思っていた人が
かっこよく見えたんです。
そして、歌を聴いて
私は初めて泣きました。
~最初に買ったアルバム THE CHECKERS ~
紅白で衝撃を受けた年末から正月のお休み。
休みの最後の方で、両親が「好きなゲームを買っていいよ」
と1万円を渡してくれました。
もちろんおつりは返すのが条件。
一緒に行こうとしていた兄を振り切り
私は一人で買いに行きました。
私には目的がありました。
まずは、ゲーム屋さんで安いゲームを探しました。
出来るだけ兄も文句を言わなそうで、
出来る限り安い金額のソフトを探しに
大泉学園駅の近くにある「シータ」というゲームショップに行きました。
ここは「オズ」とは違って値下げをして販売をするのを知っています。
記憶が正しければ「拳闘王ワールドチャンピオン」という
スーパーファミコンのソフトを買いました。
1992年4月28日発売の商品を1993年の1月に買ったので2,000円前後で買えた記憶があります。
兄もボクシング好きだし、大丈夫だろうと。。
それを終わらせて残金8,000円。
続いてCDショップに行きました。
普段行きなれていない駅付近のCD屋さんで名前も覚えていません。
そこで迷わず、、
いや「こんな高いものを無断で買って怒られるかも知れない」と
恐怖心を覚えながら買いました。
それが「THE CHECKERS」というアルバムです。
発売日は 1992年12月16日。
三枚組のベストアルバムです。
値段は6,000円位だった記憶があります。
こんな高い買い物を一人でするのは初めて。
ドキドキしながらCDをレジに持っていく。
手持ちのお金を何回か確認して無事に買えました。
そこから家に帰りました。
CDを買ったのは家族には隠しておこうと思いました。
後ろめたさが満載でした。
そして今思えば絶対にわかる嘘をついていました。
家に帰宅した私。
両親と兄に「何を買ったの?」と言われ、
「拳闘王ワールドチャンピオン」と
おつり2000円を出しました。
まぁ、ばれるよね。。
兄が「本当にそんなにしたの?」と問い詰められ
泣きながら兄と両親に報告。
「CDを買っちゃった。。」
今覚えば普通に報告をすればよかったのに
そこは子供心と言いますか。
両親と兄は私を咎めることなく、許してくれました。
CDは三枚組で41曲が収録されていました。
知っている曲もありましたが、知らない曲もありました。
「Rainbow Station」や「Blue Moon Stone」はCDを買ってから
好きになった曲です。
「知らない曲を好きになる」
こんな経験をしたのもこのアルバムが初めてでした。
高校生になってもCDウォークマンなどに入れて聞いていました。
CDウォークマンは結構盤面を傷つけやすく、段々と聞くことが出来なくなってしまいました。
盤面が傷ついても、ずっと手放せなかったCDです。
そんな懐かしい思い出が初めて買ったCDにはありました。
~おわりに~
家にTVの音が流れるコンポがあったんですよ。
ミュージックステーションとかで流れてくる音楽を
カセットテープに録音して完成させたりしていました。
タモリさんの声とかを入らないようにするのに
カセット二つを使ってフルで録音したものを
2個目のカセットテープに再録音して編集するんです。
結構、苦労していましたが、中学生にもなるとレンタルCDなるものが
出現しまして、そんな苦労もなくなりました。
時代はMDなどを過ぎて、よりデジタルへと変容していきます。
実家には大人になるまで買い続けた何百枚のCDがありましたが、
もうなくなってしまいました。
でも、思い出が一つ一つのCDにあります。
その思い出の最初のCDがチェッカーズです。
何か思い出すと子供の頃の気持ちの揺れ方がフラッシュバックしてきます。
自分が親になって子供のこういう気持ちに気づける親になりたい。
そう思う今日この頃で御座います。
それではさようなら。