【Amazonプライムビデオ】 今頃観る!「ミッドサマー」 個人投資家のFIREへの旅路 第186夜
閉鎖的な空間で作られる風習が、その土地のみで通用する”正義”を形成する
私の感想はこうだ。
観られた方も多いであろう、胸糞映画「ミッドサマー」。
この映画がそういう内容であることは、知っていたので、敬遠していた。
しかし、有料だったのが、また、プライム会員特典になっていたので、観てしまった・・・!
ぜひ観て欲しいとオススメできる作品ではないが、
絶対観るなとも言い難い作品だ。
【ミッドサマー】
監督:アリ・アスター
代表作:ヘレディタリー/継承 (2018)
このアリ・アスター監督、過去の作品「ヘレディタリー/継承」で高評価を得ている。「直近50年のホラー映画の中の最高傑作」「21世紀最高のホラー映画」との評価だ。
つまり、
ミッドサマーもジャンルとしては、ホラーになるのだろう。
しかし、ホラーは「恐怖」という言葉で言い表せるが、ミッドサマーの場合は、「違和感」という言葉を使いたい。
【ミッドサマーの世界観】
大学生の男子4人、女子1人のグループ
ダニー:主人公(女性) クリスチャンと恋人関係
クリスチャン:ダニーと恋人関係
ジョシュ:友人
マーク:友人
ペレ:友人 ダニーに好意あり
この5人のうちのひとりペレの地元ホルガの夏至の時期に開かれる祭り(儀式)に参加するよう他の4人が誘われる。
その理由は、卒業論文のテーマ探しであった。
<ホルガ滞在初日>
伏線①
大自然と、平和な空気、歓迎ムードに心が和む。
しかし、最後まで観るとこれも伏線であったことに気付かされる。
伏線②
ペレとオッドの再会
特長い抱擁の後、見つめ合い有の言語での会話(字幕なし)の後、
オッド「ペレが人を選ぶ目は完璧だよ」
伏線③
ペレの言葉
「人生は季節。18歳まで春、18歳〜36歳までは夏、36歳〜54歳までは秋、54歳〜72歳までは冬」
ダニーは尋ねます
「72歳になったらどうするの?」
ペレは親指を立て首の前に持っていき「首切りポーズ」をする。
伏線④
オリの中のクマ
伏線⑤
女性の恋の物語が描かれた絵
恋をした女性が、自らの陰毛を切り料理に入れて目当ての男性に食べさせる。経血入りの飲み物を飲ませる。やがて2人は結ばれるという内容
<ホルガ滞在2日目>
衝撃的な儀式のはじまりです。
<ホルガ滞在3日目以降>
ホルガの違和感は、増す一方。
伏線が回収されていく。
【常に伏線の映画】
ホルガに着いたその日の物語で、かなりの量の伏線を張り巡らせている。
もはや、どのシーンも伏線に観える。
その、伏線も謎のまま放置せずに、しっかりと回収してくれる。しかし、伏線の回収でスッキリするのではなく、
「うわ、あれも伏線やったんや」と、ホルガの住人たちの真の目的の全貌が徐々に見えてきて、さらに胸糞なのだ。
【精神的異常描写】
「儀式」の風景は異常そのもの。それは、どの宗教でもいえることである。
日本においては、神社で手をたたき、手を合わせて、お辞儀をし、また手をたたくという一連の動作がある。
これは、私たちは見慣れた光景、もはやこの作法は「常識」にまで落とし込まれた認識になっている。
古くから、「こうするのだ」と、受け継がれてきたものは、DNAレベルで人間の意識に浸透し、その地域独自の「常識」を形成するのだ。
ホルガでの「儀式」も、その場所においては「常識」である。
【肉体的異常描写】
人間の「死」も「儀式」の一部であるため、「死」も異常な描写で描かれる。
それは、「ソウ」を彷彿とさせるような肉体的な描写だ。
これは、胸糞ポイントがでかい。
【性的異常描写】
伏線で出てきた、恋の物語の絵の描写。
「儀式」として取り行われる「性行」の描写。
これは、日本では、そのまま上映できないレベル。
これも大きな胸糞ポイント。
【まとめ】
様々な、異常な描写の中に張られる伏線と、その回収で、物語が進んでいきます。
胸糞なんですが、
僕はこの映画は好きですね。
これほどの「違和感」を体験できる映画はないです。
似ている感覚で言うと、
「ザ・セル」の、精神異常犯罪者の心理描写を観た時のような感覚。
変な気分になりたい時は、観よう!!!