【 米雇用統計 】 FRBの利上げ加速を裏付ける数字 投資家のFIREへの旅路 ♯363
米雇用統計は、FRBの積極利上げを後押しする内容となりました。
【 米雇用統計 】
・ 非農業部門雇用者数
非農業部門雇用者数は前月より43万1000人増加しました。
着実に伸びていますから、単純にわかるのは、
働く人が増えているということ。
つまり、
企業が雇用者数を増やす必要があるということですね。
経済はコロナから立ち直りつつあり、企業が積極的な雇用がさらに拡大しているということがわかりました。
・ 失業率
失業率は3.6%ととなり、2月の3.8%から0.2ポイントの改善です。
この数字は、2020年2月以来の低水準ですから、
職を失う人も減少が続いているということですね。
これも経済の確実な成長を示しています。
・ 労働参加率
労働参加率は62.4%に上昇しました。
2月は62.3%、1月は62.2%でしたので、毎月0.1ポイントずつ改善しています。
この労働参加率とは、働くことが可能な人のうち、実際に働いているか、職探しをしているかで、労働市場に参加している人の割合を算出します。
つまり、この数字は、働くことができる人が、どれだけ働いているのかという数字です。
コロナ禍では、米政府からの補助金が手厚かったことや、
学校の閉鎖などで、子どもが家にいるため働くことができない人が多かったため、労働参加率は低下する傾向にありました。
その数字の改善は、米社会がコロナから立ち直りつつある証明と言えます。
【 米国の状況 】
コロナウイルスの対策を、各州が撤廃している状況です。
テレビなどでも、アメリカの主要都市で、マスクの着用義務はなくなり、以前のような生活、観光地での環境客の様子が見られました。
つまり、コロナ前に戻ってきているわけです。
そうなれば、労働市場も元に戻ります。
コロナ前の水準で、労働者が必要になってくるわけですから、今回の雇用統計のような結果となっています。
この傾向は、今後も見込まれますから、
米経済の完全復活は近いと言えます。
【 FRBの積極利上げ 】
米経済の力強さを、発信していた FRBのパウエル議長ですが、
今回の雇用統計は、さらにその言葉に裏付けを持たせた形となります。
それは、5月のFOMCで、0.5ポイントの利上げを行う可能性が高くなったことを意味します。
堅調な経済の回復と同時に起きている、
物価上昇を抑えることに、より積極的に動くと思われます。
そして、それを積極的に行っても、米経済の力強さは維持されると確信したでしょう。
利上げの加速は、確実となりました。
【 まとめ 】
米雇用統計は、FRBの利上げ加速を確実なものにする根拠となる数字でした。
これは、今後、市場に織り込まれていきますから、
一時的にボラティリティが高くなるでしょう。
この利上げを嫌気する投資家が多ければ、市場は低下しますから、
この下げ率によっては、久しぶりの買い場となるかもしれません。
よく注視していきましょう!