砕け散って舞い上がってほしい、青の正体とは
春なんて、一瞬で終わった。
冬が終わり、柔らかな春を期待するも
超絶フライング気味に夏が顔を出し
半そでのパジャマを洗濯したら
「そういえば梅雨が先でしたね」と雨が続く。
桜なんか、あっという間に散った。
風が強く、雨雲が流れ
夜までの雨予報を裏切り
仕事が終わる頃には、すっかり雨がやんだ日。
めずらしく寄り道をせずに帰る。
3階から見える夕陽は
オレンジがぼやぼやと広がり
爽やかな薄い青を吞み込んでいた。
【 煉瓦色に 揺れる 空 】 とは
こんな空なのだろうか。
この 煉瓦色に揺れる空へ は
GIRAFFEというバンドの
<青、砕け散れ>の歌詞である。
当時、中学生だった私は
煉瓦色に「暮れる」ではなく
「揺れる」という表現に甚く感銘を受けた。
MutomaJAPANという音楽番組の
ビデオクリップダービーに出ていたようなないような。
ちょっと不思議なMVと、心をほんの少しひっかくようなギター
これからRAP始まる?!みたいな音が入るのに
百田さんの力の抜けたふわっとした歌声が続く。
この後は私の考察?がダラダラ続くので
曲気になった方はお先にどうぞ。
改めて聴くとラブソングなのだな。
しかし、ラブソングに欠かせない
「 君 」 の存在が
まぁ全然出てこないんですよ。
前半に さよなら してるのは
切ない日々だとか、僕…?
でもここからおやおや?
ココ!一番好きなとこ!!
判断(はんだぁあぁん)のところと
ケータイごしの~は文字だけよりも
音にのっている方が すごく しみます。
で、叶わぬ愛 とわかっているけれど
僕 の判断で 愛しちゃってるんだよね?
ということは、好きな人には彼氏がいるのかな?
片思いで叶わぬ愛とは言えないし。
一瞬もういない人?とか思うんだけど
ケータイごしの声ってことは、存在するのだと思う。
(別れた人の動画の声っていうのは、今ではアリだけど
この時代のケータイはカメラや録画機能なかったはず)
そして、君 が出てきていないので
ケータイごしの声 が
ダイレクトに好きな 君 の声なのか、
もしくは 彼氏が友達で、友達と電話してる時に
後ろから聞こえてくる 君 の声だったりするのか、
後者だったらちょっと待ってくれよ!
切なさと悲しみの青に纏わりつかれながら
ついに 最後に 出てくる 君 !
今まではさよならは日々と僕にだったのに
さよなら 君に になってる。
諦めなのか静かに終えるのか玉砕するのか。
今までの 逢えばすぐに 微笑んで って
その後につながる言葉は何じゃろか?
さよなら <僕> に
逢えばすぐに「君に」 微笑んで「ほしい」
逢えばすぐに「君が」 微笑んで「くれる」
逢えばすぐに「僕に」 微笑んで「下さい」
逢えばすぐに「僕に」 微笑んで「くれますか」
最後の <君> に
君に さよなら するけれど
「君に」 逢えばすぐに 「僕が」 微笑んで「しまう」
「僕に」 逢えばすぐに 「君に」 微笑んで「ほしい」
「僕に」 逢えばすぐに 「君が」 微笑んで「くれる」
どれ?!
どれだったとしても切なすぎて
舞い上がって砕け散ってほしいわ。
まぁさよなら君に で一回切れてて、
その次は僕にも君にもかかってないのかもしれないけれど。
独り言だけどもし読んでくださった方いたらありがとう。
このCDは紙ジャケだった。
帯みたいな紙に<パブロを探して!>とあるのだが
ジャケに隠しパブロがいるのか、未だ謎は解けていない。
おわかりの方いたら教えてください。
2001年にしてはかなり新しい音で
(この頃は青春パンクとか流行ってた)
時代が追い付ていなかった気もする。
今っぽいと言えば今っぽい。
これ以外の楽曲は雰囲気が違って
赤!黒!みたいな力強い曲多いです。
青、砕け散れ と言えど
濃い濃い青のペンキをフチからゆっくりと
流し込まれて滴りながら染められていくような曲。
どっぷりと青に浸り、
ゆっくりと今日が終わってゆく。
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