恋バナ

 中学2年生の秋、僕は一人の女の子に想いを伝えた。僕は弱虫だから、直接ではなく、LINEで。それも、『好きな人の特徴を言い合おう』っていうやつの結果で。お互いに両思いだとわかっている状態で。そうして付き合った。その翌年、僕らは別れた。理由は、僕が僕自身を嫌いになってしまったから。たくさん泣かせた。恋愛をするのが怖くなった。終わりのある関係性のつらさを知った。僕はそんなに愛が重い人間ではないと思っていたけど、たくさん嫉妬した。彼女の笑った顔もまじめな顔も怒った顔も泣いた顔も、全部の僕だけに見せてほしいなんて思ってしまった。自分はなにも行動できないくせに。

 そんなこんなで恋愛をしないと決めてからもう4年半もの時間が経った。恋愛をしないという自己暗示は1年前に無くなった。でも恋愛をしたいという気持ちは芽生えない。

 そして今日、僕はふと思った。

『誰かに好きって言いたい』

これが女の子に対しての思いなのか、はたまた誰に対してでもいいのかはわからない。でも、僕の本気の好きを受け取ってくれる人が欲しいと思った。

僕がかっこよくなりたいのは、外見がいい人と関わりたいと僕自身が思うから。でもいつか、大好きな人のためにかっこよくなろうと思えるようになりたいな。

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