「下天を駆けろ!」あとがき
「下天を駆けろ!」を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
あとがきになっているのか分かりませんが、書いた理由や設定の補足などを少し書かせていただきます。
「下天を駆けろ!」を書いた理由
大げさに言うと「自由への渇望」です。
長くサラリーマンをやっていると、
人間関係とか、諸々のしがらみなどでホントに息が詰まります。
「こんな日常をぶち壊したい…」
そんな些細な願いが、ハルと烈風丸になりました。
創作大賞2024に応募した理由
noteの先輩である友人に勧められ、応募しようと思い立ちました。
だがしかし、応募を思い立ったのが7月の上旬…。その時点では17万字近い長い作品で、3万文字以上を削ることに…。
間に合わないと思いましたが、必死の作業でなんとか締切前日に公開できました。でも、削る作業はとても勉強になったし、進めてくれた友人には感謝しています。この場を借りてありがとう!
下天・下天の輩
最初はもっとSFテイストな世界観でしたが、どうにもしっくりきませんでした。そこで、大好きな日本の戦国時代に設定を織り込んでみました。
さらに、機械生命体と人間が対等に生きる世界にしたかったので、機械生命体をエルフやドワーフの様な種族に置き換えて「下天の輩」としました。
実は、下天の輩は下天の先住民族です。ヒト族は、後から下天に来た異民族なのです。今でも下天の人口比率は下天の輩の方がヒト族より多いです。
ハル
とにかく破天荒で、考えるよりも行動するキャラにしたかった。
それにしてもハルはよく泣きます。
何故なら、ハルは精神年齢がまだ子供だからです。ミオの情報操作で疑似的な体験を得ているだけなのです。
これからナナシ(烈風丸)と色々な所を旅して、たくさん経験を重ねて…きっと良い大人になると思います。(ワガママなのは変わらないと思いますが…)
「左手の力」は、城護りである母親の遺伝子が影響しています。城族と意思疎通ができる能力に加え、下天の輩の内部システムにもハッキングできる能力です。ハルが城を狩るのを嫌うのも、母親の遺伝子が影響しています。
烈風丸(ナナシ)
烈風丸はいくさ人です。その上、融通の利かない武骨な武芸者です。相方に甘いのは、恋愛や愛情といった事にとことん疎いからです。
私は子供の頃から「生きている乗り物を相棒にしたい!」と夢見ていました。
かつてバイクに乗っていた頃も、「コイツが生きてたらなぁ」なんていつも夢想していました。あとは、自分の大好きな「パワードスーツ」をミックスして、じっくり煮込んだらこうなりました。
烈風丸は私の願望の結晶です…。
ミオ
ミオは特技師。特技師とは下天の管理者、いわゆる神様です。
下天の民からは「下天のことわり」と呼ばれる幻の存在です。
下天世界の外の存在で、ヒト族でも下天の輩でもありません。下天の民にとっては、特技師は実在するかどうか半信半疑なのです。
ハルは、合成種という下天の生態系には無い存在でした。そこでミオは、直に保護観察する為、シズカにハル救出を命じていました。
容姿に関しては、特にファッションはかなり趣味全開です…。
シズカ・御母堂
シズカは特技師・ミオの御伽役です。御伽役は、下天に不可侵である特技師に代わり、様々な情報収集や隠密活動を行います。ヨシマサの暗躍を察知したミオは、箭瀬家にシズカを送り込み内定を続けていました。
ヨシマサ
ヨシマサは、ミオの初代御伽役です。ミオの命を受けて東國を探る内に捕らえられ、逆に洗脳されて電霊司の頭領にされたのです。遺跡の知識や電霊技術に詳しいのはその為です。
でも、一番可哀想なやつかもしれません。
そのほか
時代小説では無いのですが、和風の戦国絵巻をイメージしたので、いわゆる横文字表現を可能な限り封印しました。
最初は、どう日本語で言い換えるのか考えるのが大変でしたが、後半はそれが面白くなってきました。
おわりに
生まれて初めて書いた小説が「下天を駆けろ!」です。
構成や文法もハチャメチャで、自分の好きなモノてんこ盛りのカオスな作品になってしまいました…。
私は諸般の事情により、制作時間が1日僅かしか取れません。
なので完成に1年半かかりました。それでも、最後まで書くことができたのは、個人的にとても嬉しいことでした。
そんなわけで大変な遅筆ですが、これからも自分の好きなモノてんこ盛りな『空想物語』をコツコツ書いていきたいと思います。
またお付き合いして頂けたら無類の喜びです。
[URL]「下天を駆けろ!」第1話