【音楽を変えた2人の“マイケル”】~GM編~(2/2)
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去年上映されたクイーンの自伝的映画「ボヘミアンラプソディ」はクイーンの音楽の偉大さを改めて再認識させてくれた。
それと同じく語られていいだろう。
〈ジョージ マイケル〉(以下GM)2016年12月25日にその生涯を終えたが、やはり未だネットなどゴシップ記事ばかり目立つのだが、ここからは僕が思う彼の音楽の偉大さを書きたいと思う。
【“ソウルミュージック”はどんな人種でも奏でられると証明した〈ジョージ マイケル〉】
現在、当たり前のように“R&B/Soul”が街でもどこでも流れている。それは国籍や言語、肌の色問わずだ。昔からそういうミュージシャンや歌手がいなかったわけではない。本当の意味で“ソウルミュージック”を自らの音楽に染み渡らせ、自然に自分の音楽として体現しお手本を示し尚且つポピュラーミュージックに押し上げたのは〈ジョージ マイケル〉だと僕は心の底から思う。
【内に秘めたソウル~ポップデュオ「ワム!」】
1982年シングル「Wham Rap! (Enjoy what you do?) 」を発表。(※インディーズ扱い)翌年にリリースしたデビューアルバム「fantastic」は初登場一位。(英)同時期には米国でもデビューやテレビ出演など爆発的に人気を掴む。1984年のセカンドアルバム「Make It Big」をリリース。そこから数々の大ヒット曲が生まれる。「Wake Me Up Before you Go-Go」(英米1位)(放題 ウキウキメイクミーアップ)「Freedom」(英1位米3位)中でも「Careless Whisper」(英米1位)は実質GMのソロ名義だが、今までのアイドルデュオのイメージを一新する名曲となった。何より同時期にリリースされた「Last Christmas」は不滅の名曲となり、人気を不動のものとなった。
やはりまだ、〈アイドルデュオ〉というイメージが強いが、この頃から既に「Wake Me Up~」、「Freedom」からは【ポップなサウンド、メロディの中にもソウルミュージックへの影響】がどの楽曲からも感じられる。GM本人もあまりポップな楽曲は作りたくなかったらしいが、それでも彼の曲作りの凄さは、【ブラックミュージックへのこだわりと万人に受けるポップさを中和するバランス感覚とどんな楽曲もモノにしてしまう歌唱力】にあると思っている。もっともっと評価されるべきミュージシャンだ。
【“白人ミュージシャンとして初”R&Bチャート首位を獲得 未来の音楽シーン変えた”信念”】
モンスターアルバム「Faith」
静かに始まるオルガン、それを切り裂くように始まるアコースティックギターのカッティングとジャングルビート。タイトル曲「Faith」は今聴いても色褪せることない名曲だ。「One More Tri」「Kissing A Fool」などバラード曲も目を引くが、なにより「Hard Day」「Look At Your hands」「Monkey」この3曲のファンクナンバーのような流儀は現在の音楽シーンに多大な影響があると思っている。そうでなくても必ずGMの音楽にたどり着くと思わせてくれる。有名所では「ジャスティンティンバーレイク」「ジャスティンビーバー」などの”白人シンガー”R&B主体の<ボーイズバンド>などはブラックテイストの音楽が主流とはなっていないはずだ。今、聴いても”研ぎ澄まされたサウンド” ”独特の冷たさの中に熱い歌声”は色褪せない。
【より自由に、より壮大に、音楽のその向こう側へ色褪せることのない不遇の大傑作アルバム】
今こそ認められるべき大名盤「Listen Without Prejudice」
2017年にこのソロ2枚めのアルバムのリマスター盤が再発されたその頃にGMが亡くなった。単純に記念盤的なリリースなのが”追悼”として世に出たのが記憶に新しい。1990年当時は数字的には恵まれず、事務所との裁判、その頃からゴシップネタの餌食になっていく。その後もほぼ再発されることなく2017年に発売が決まるのだが、延期~その後、彼が亡くなってしまいう~ようやくリリース。(※ 実は90年当時、続編となるアルバムも発表予定だったらしい。)まさに不遇としか言えない。だがこのアルバムと向き合うとそこには彼の奏でる音には〈無限に広がる音像と音楽に対する純粋さ 汚れのない誠実さ共に音楽を共有しているような歓喜〉が確かにある。
感覚的過ぎて伝わらないかもしれないが、“この部分はどう”“ここの元ネタは”などはここでは書かない次の機会にアルバム単位で書きたいと思う。とにかくヘッドホン、イヤホンでも良いので是非、あなたの耳で確かめてみてほしい。そこには【誰かの為に奏でる彼の優しさ】を感じられるはずだ。
【GM編まとめと~最後に~】
2004年発表された「patience」もGMの先見の明が光る大傑作アルバムなのだが、これも別のページで書きたいと思う。彼の言っていた”音楽家としてなにこを残したい”という彼の〈信念と誠実さ〉は確かに他のミュージシャンの音楽を通して現在でも脈打っている。
しつこく書きたいと思うが【数字だけでその物事を図る】のは〈分かりやすい〉し〈伝わりやすい〉が【その音楽の本質と本当の喜び】を心の奥から理解、本当の意味で好きになるのはそれだけでは足りない。
何よりも実際に自分の耳で音楽に触れ、探したり、歌ったりするのもいいだろう。そうやって様々な角度からみる心があれば、
自分の中に【新しい価値を創る】ことが出来れば自らの人生の喜びが何倍にも膨れ上がっていくと僕はそう信じている。
それができる〈ツールの一つとして音楽〉がある。そして、そう思わせてくれたのがこの【2人のマイケル】であり僕の人生観までも変えてくれたからだ。
{引用画像:ソニーミュージックさん}
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