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兄がくれたもの
こんばんは。
とりまめです。
先週末に私の兄から手作りの『夫婦湯のみ』をいただきました。
兄からプレゼントをもらうなんて何年振りでしょうか。
今日はそんな私的な話です。
私的な話なんて興味ないと思いますが、感動したことについて記録しておこうと思います。
私と兄
私は、兄と私の2人兄弟で3歳の年の差があります。
昔から仲がよく、どこにでもいる一般的な兄弟だと思います。
私は、中学高校とバスケットボール部に入っていましたが、兄の影響です。
私が、音楽や漫画が好きなのも、兄がそれぞれのコレクターで、色々とその恩恵を受けていたからというのが大きいと思います。
中学校までは地元の公立中学校に通っていたので、兄の後を追うような生活で、部活の先輩も兄の後輩だった人ばかりでした。
兄は、実家近くの高校に進学しましたが、私は中学時代にバスケとボールで芽が出て、バスケットボールが強い高校に進学しました。
今思うと、潜在意識では、兄が進んだ道の後を行くのが嫌だったというのがあったと思います。
そこから25年が経ち、それぞれの道を歩み地元に就職し今に至ります。
それぞれの25年
私は大学を卒業して地元で消防士になる道を選び、すぐに結婚し子供を2人授かりました。約10年前、実家から少し離れた場所に家を構え、平凡かつ不自由のない生活を送っています。
兄も同時期に結婚しましたが、1人の子を授かるも、色々あって離婚。
子供とは別々に暮らしています。
それが去年の夏、とてもいいご縁があり再婚をしたんです。
兄は、離婚する数年前から再婚までの間の数年弱、かなりの修羅場でした。
詳細は伏せますが、精神を患った妻に振り回されてボロボロになり、ようやくの思いで離縁でき、でも、子供は可愛くて離れきれずの状態が長く続いたのです。
色々相談は受けましたが、想像に絶するような期間が長く続きました。
それで、ようやく前に進めたのが去年の夏頃です。
夫婦湯のみ
兄からの再婚の話を聞いたのは昨年の春ごろ。
昨年の夏には入籍し、幸せな人生を歩み始めたんです。
それから1年余り。
先日、結婚祝いのお返しに、夫婦で陶芸教室に通って作ってくれた「夫婦湯のみ」をいただきました。
夫婦で一生懸命土から捏ね、形作り、乾燥させ、焼き、仕上げる。
まさしく、心を込めて作ってくれたんだなぁと、受け取った時に感動しました。
でも、実は数ヶ月前に兄から「結婚祝いのお返しで陶器を焼きたいんや」と相談を受けたときに、正直、「そんなわざわざええのに」って思っていた自分がいました。
手作りってちょっと重たい感じがしたのもあるかもしれません。
それで、先日「できた」って連絡きたときも、正直、ちょっとめんどくさかった自分がいました。
しかし、受け取った時、自然と涙が出たんです。
自分でも意外な感情で、湯のみを手にした無骨な手触り、優しい色合い、安い陶器に内容なずっしりとした重厚感、底に掘ってくれたイニシャル、そして想像していなかった夫婦湯のみ。
五感にズドンと受けたインパクトと、兄の壮絶な数年間がフラッシュバックして、今ままで思っていた自分の薄汚れた感情が恥ずかしくなるとともに、それを洗い流すような涙が出てきました。
いつもいつも、私に大切なものを与えてくれる兄。
いつもいつもニコニコしている兄の底に流れている深い愛情に触れた出来事でした。
私はまだまだ未熟だなと恥ずかしくなりました。
そんな私でも、誰かに何かを与えれるような、そんな人間になれたらなと感じました。
今度こそ幸せに。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それではまた明日。