「尾崎喜八」という詩人をご存知だろうか。山に取り付く以前から知っていて、また、山に行き始めてからも、著書をよく目にしたものの、読み進めることができなかった方なのだが、先日、大月の「花咲山」を歩き「そういえば『花咲ける孤獨』という詩集があの店にあったな」と思い出し、読むかどうかはわからないが、ひょんな偶然に従い入手した。
紐解くと不思議とすらすら読める、とはいっても一気に読むという類いの本ではなく時折ページをめくる感じの付き合いになるだろう本。紹介したくなった詩を以下に。山を歩いている時に、植物の名が気になったりはしないが、見入ることは多々ある。私はそれで十分だが、詩の主題はそこではないだろう。知音との邂逅。祝祭の歓声。無上のひと時。