山と渓谷999号と岳人853号。歴史ある老舗誌に。。。
現在発売中の『山と渓谷7月号』で、北アルプスの表銀座縦走をライター兼被写体として参加。行程の後半が荒れ模様だったが面白い山行だったな。それが伝わるといいのだけれど。
来月から展示が始まる『淋しさのかたまり〜1万日連続登山に懸けた父の肖像〜』の主人公、東浦奈良男さんを初めて取材したのも、ヤマケイ(山と渓谷の愛称)だった。というか、ヤマケイさんの編集の方からオファーがなかったら、ぼくは奈良男さんと出会うこともなかったろう。
そして、あの強烈な存在感に翻弄され、東京からの伊勢通いが始まった。
初めて会った時点で、あちらは既に80歳を超えていた。耳が遠く、こちらが質問している言葉がなかなか聞き取れず、ぼくはどうしようかと途方に暮れたものだ。その時のやりとりを思い出すと、今となってはちょっと滑稽で可笑しい。
奈良男さんを取材したスタンスは、その後の仕事に対する取り組み方に大きな影響をもらった。
だから、ヤマケイさん、ヤマケイの編集の方々にはいろいろな意味で感謝している。
その雑誌が、今回で999号。すごい歴史だ。
同じく発売中の『岳人7月号』(こちらも853号!)では、読み物ページの「山のエッセイ」で、「山伏修行はじめました」を書いた。
といっても2年前から参加している羽黒山の修行についてではなく、どうして山に登りはじめ、その一端で、現在、修行に通っているのか。更には、それがきっかけで、今年の311から開催している、福島のお母さんと子どもたちの写真展『心はいつもこどもたちといっしょ』に繋がっていったのかを書いている。
旅が山をくれ、山が行をくれ、行が山を出てお母さんと子どもの展示になっている。
一見、不思議な展開かもしれないが、
ぼくの中では、ひとつひとつの選択が紡いだ一本の糸なのだ。
考えてみれば、奈良男さんは人間だけれど、ぼくにとって大きな山だった。いや、こうして今尚、写真展をやらせてもらうのだから、現在も登り続けているべらぼうに大きな山だ。
○写真展『『淋しさのかたまり〜1万日連続登山に懸けた父の肖像〜』会場/Ego Art & Entertainment Gallery
https://egox.jp/event/tomohikoyoshida-713/
○巡回写真展『心はいつも子どもたちといっしょ』公式Facebook