【KBO】MLBで活躍する元KBO助っ人2024年度版
MLBの世界では今年も大谷翔平が活躍し、Paul Skenesがデビューを果たして素晴らしい活躍をするなど華やかな一面もある一方で、アジア野球を経験しながら30代中盤でMLBの世界に定着するなどの苦労人も多々います。
苦労人も多い中で前半戦に出ていた元KBOの助っ人選手を紹介します。
Erick Fedde(CWS 페디)
2023年にNCダイノス在籍。
昨シーズンはKBOでMVPを手にしてから2年1500万ドルという好条件でホワイトソックスと契約した今シーズン。
これまでもナショナルズでローテーションで投げていましたが、最近の韓国も昔ほどの打高投低ではないのでどこまで活躍できるのか?という不安はありました。
しかし、蓋を開けるとまぐれではないことを見事証明してくれました。
低迷するホワイトソックスの中で1番輝いている選手と言っても過言ではありません。
韓国メディアの単独インタビューでは
「韓国でのプレーは野球生活での転換期になりました。私自身中5〜6で登板できる先発投手として、175イニングは投げられるだけの健康もありましたが、3Aだとキャリアが停滞する可能性がありました。
その時に韓国からオファーが来たのは良い機会で活躍できる自信がありました(結果KBOで20勝200奪三振のMVPを受賞)」と振り返ります。
余談ですが、Feddeが韓国在籍時に通訳を務めたハン・ドンヒ氏も今年からJung-Hoo Lee(SF)の通訳を務めることになり彼もメジャー進出を果たしました。
19試合7勝3敗 ERA2.99
111.1回99奪三振30四死球 WHIP1.13
Chris Flexen(CWS 플렉센)
2020年に斗山べアーズ所属。
今シーズンはホワイトソックスでErick Feddeと KBOコンビとして先発ローテーションで投げています。
昨年は途中解雇された時に比べるとまだマシも、それでも再建チームだからこそ投げている部分もあり少し厳しいところです。
20試合(18先発)2勝8敗 ERA4.82
97回71奪三振36四死球 WHIP1.37
Albert Suarez(BAL 수아레즈)
日本では東京ヤクルト、韓国では三星ライオンズに在籍(22〜23途中)
今シーズンは1/6に招待選手としてメジャーキャンプに招待され、5/17に2017年以来のメジャー昇格を果たしました。
5月は下旬まで中継ぎでしたが、怪我人続出だったローテの中に入り定着しています。
19試合(12先発)5勝3敗 ERA2.82
70.1回55奪三振26四死球 WHIP1.24
Ben Lively(CLE 라이불리)
2019途中〜21年途中まで三星ライオンズに在籍。
今季は去年12/23にCLEガーディアンズと契約。
今年の投球はメジャー5年目でキャリアハイとなる好投でガーディアンズの先発ローテーションを支えています。
5月にはアナウンサーが名前を間違えて女優のBlake Livelyと呼び間違えて話題にもなりました。
16試合8勝5敗 ERA3.58
88回 78奪三振25四死球
WHIP1.17
Mike Tauchman(CHC 터크먼)
2022年にハンファイーグルス在籍。
2年連続でメジャー定着を果たしています。
6/6にはサヨナラホームラン。
ただ、6/18に怪我で15日ILに入って前半戦は終了。後半戦の復帰に期待です。
66試合 AVG.259 220-57 5本33点5盗
52三振33四死球
OBP.359 SLG.382 OPS.741
Merrill Kelly(ARI 켈리)
2015〜18年までSKワイバーンズに在籍。
19年からDバックス所属で、メジャー経験0の選手がメジャー契約を手にし今も活躍するというKBO界ではレジェンド級の助っ人でした。
今シーズンは勤続疲労もあってか右肩を痛め4/23に15日IL入り、その後は60日ILに移行されました。
最近ブルペン投球を行う予定でそろそろ復帰?
4試合2勝 ERA2.19
24.2回21奪三振 6四死球
WHIP0.93
Nick Martini(CIN 마티니)
22年にNCダイノス在籍。
昨年度からレッズで台頭してきましたが、今年は34歳にしてスタメンや代打などで起用されキャリアハイの試合数と打席数を超えようとしています。
52試合 AVG.212 146-31 5本24点1盗
38三振9四死球 出塁率.272 長打率.370 OPS.642
Burch Smith(TB→MIA→BAL 스미스)
22年に埼玉西武ライオンズ、23年にハンファイーグルスに在籍。
ハンファでは開幕戦のわずか1登板で怪我をして解雇。帰国前はインスタでファンから煽られそれに応えるなどおそらく本人にとっては韓国の印象はよくなかったでしょう。
さて、今季は1/2にレイズとマイナー契約。3/27にマーリンズへトレードされそのままメジャーへ。しかし6/14にDFAされリリースされます。
1週間後にオリオールズとマイナー契約を結び7/11にメジャー再昇格を果たし1試合投げて前半戦終了。
後半戦も好調オリオールズで定着できるかに注目したいと思います。
26試合2勝 ERA4.06
31回25奪三振9四死球 WHIP1.55
Shaun Anderson(TEX→MIA 앤더슨)
2023年に半年ほどKIAタイガースに在籍。
今シーズンはメキシカンリーグのOlmecas de Tabascoに在籍。4/17にリリース後翌日にレンジャーズとマイナー契約。5/15に2年ぶりのメジャー昇格を果たすも11日でDFAされます。
5/30に金銭トレードでマーリンズに移籍し6/14にメジャー昇格。
その時にDFAされたのがあの高祐錫で韓国のファンから「どうして高祐錫をDFAしてメジャーを上げてきたのが韓国でクビになったアンダーソンなのか?」と驚かれてしまいます。
4試合(2先発) 2敗 ERA11.42
8.2回 7奪三振1四死球 WHIP2.77
Aaron Brooks(OAK 브룩스)
2020〜21年途中までKIAタイガースに在籍。
今シーズンは2年ぶりのメジャー昇格、2019年以来のアスレチックスでの登板となりました。
2度DFAをくらうもマイナーに残りメジャー再昇格をしているので後半戦もまだチャンスはあるかもしれません
5試合(4先発)2敗 ERA5.06
26.2回12奪三振8四死球 WHIP1.54
Nico Goodrum(TB→LAA→PIT→BAL 구드럼)
2023年途中にロッテジャイアンツ在籍。
レイズとエンゼルスでメジャー昇格しプレーをするも2度クレームに1度のDFAからのリリースとあちこちに行くシーズンです。
オリオールズでは果たして出番があるのか注目です。
13試合 AVG.103 29-3 1盗塁
10三振3四死球
OBP.188 SLG.103 OPS.291
Brooks Raley(NYM 레일리)
2015〜19年までロッテジャイアンツに在籍。5/21に左肘痛でIL入りし、6/30に左肘手術を受け60日IL入り移行で今季終了。
8試合1勝 ERA0.00
7回9奪三振3四死球 WHIP0.71
Ricardo Pinto(PHI 핀토)
2020年にSKワイバーンズ在籍。ちなみに2022年にはCPBL楽天に必贏多としてプレー。
4/2に2019年以来のメジャー昇格を果たしました。その日はフィリーズ本拠地へ移動中に渋滞に巻き込まれ試合中に到着。その後4イニングの熱闘でメジャー初セーブを記録。
その後は4/28にDFAされ現在はPHI3Aに在籍。
6試合1セーブ ERA10.97
10.2回8奪三振5四死球 WHIP2.25
Wes Parsons(TOR→CLE→FA 파슨스)
2021〜22途中までNCダイノスに在籍。
24年シーズンはリリーフとして開幕ロースター入りを果たすも4/5にDFAされます。その後海外ボーナスプールと引き換えにCLEガーディアンズに移籍し登板を果たすも7/5にDFA、7/11にリリースされFAの身分となってしまいます。
4試合 ERA6.00
9回7奪三振2四死球 WHIP1.33
番外編
David Buchanan(PHI3A 뷰캐넌)
2017〜19年東京ヤクルト、20〜23年に三星ライオンズに在籍。
200万ドル近い複数年契約を断って退団、フィリーズとマイナー契約を結ぶもチームの投手陣が好調で中々上がれない故に怪我もあって久しぶりのアメリカ野球生活は苦戦しているところです。
ちなみに、韓国メディアのインタビューでは韓国は好きやしまた帰れたら良いなと語り、
三星ライオンズと契約したフィリーズ3Aに在籍していたRuben Cardenasにアドバイスを送るなど間接的ながら今も韓国に縁があります。
マイナー成績
17試合6勝3敗 ERA5.03
82.1回63奪三振27四死球 WHIP1.51
最後に、
ずっと見てきた選手でありスペア的な選手は多いですがそれでも過去含めメジャー定着して活躍する選手も多くいます。今後の活躍に期待をしましょう。
参考記事
ヘッダーは筆者撮影