ニコニコ生放送での政策プレゼンを勝手に採点してみた件
久々の投稿になりましてすみませんm(_ _)m
今回は、令和3年10月21日にニコニコ生放送で放送されました、衆院選選挙公約プレゼンについて、勝手ながらプレゼンの採点をやってみた結果を載せてみます。
放送内容は↓に有りますので、是非とも御覧ください。
【衆院選2021】「選挙公約」9連発!政党代表者がプレゼン https://live.nicovideo.jp/watch/lv334071420
ルール
・15分間のプレゼンを聞いて、提示された政策を以下の8つに分類
①感染症対策
②新型コロナ禍後の経済対策
③経済成長政策
④財政政策
⑤外交安保政策
⑥社会保障政策
⑦教育・子育て政策
⑧ジェンダー政策
分類しづらい物は何処かに纏めた上で、政策の中身を私が身勝手ながら判断し、各項目10点満点で評価しています。合計80点です。
言及がなかった政策については一律0点としています。あくまで今回はニコニコ生放送内でのプレゼン評価なので、例えマニフェストや公約集では記載していたとしても、ニコニコ生放送内で説明がない限り言及なしとしています、あしからず。
・他方、プレゼン自体の評価も私が身勝手ながら評価しています。主に注目する点は
①話し方
②抑揚
③立ち位置
④画面の使い方
⑤身振り手振り
⑥人を惹きつける話術
以上を加味した上で採点しています。20点満点です。
・最後にチャイムが鳴り終わってから5秒以上経過した場合に時間超過ペナルティとして、
チャイムが鳴ってから10秒毎に1点減点しています。
例えば18秒オーバーした場合は-2点です。21秒オーバーすると-3点です。
以上100点満点で評価しています。
なお、あくまで個人的な採点でありますので、重視する政策などは個々で異なると思います。あくまでも参考程度で、お遊び程度でご覧ください。
①日本維新の会
トップバッターは日本維新の会から音喜多政務調査会長代行です。
プレゼンにおいてトップバッターというのは非常に緊張すると同時に、他者の様子を見ることが出来ない、比較の基準とされる、後半になるにつれて忘れられやすい等、不利になりやすい順番ですが、服装含めて印象に残すと言う点では成功かと思います。
政策内容については
・国政唯一の改革政党
・時限的な消費税減税
・ベーシックインカムの導入
・規制緩和を進めることで経済成長
等を説明していました。
評価は表の通りで、特に
・9党では一番本格的な経済成長政策を指し示したこと
・9党で唯一皇室の男性継承に言及したこと
・教育子育て政策では9党で一番踏み込んだ政策を提案
・野党では唯一積極財政に慎重(一時的には積極財政容認)
・一方感染症対策については言及無し
が政策で気になった点です。
プレゼンそのものについては、少々早口で抑揚が少ない(というよりずっとテンション高め)ところが気になりましたが、概ね聞き取り安く説明が分からないと感じるところはありませんでした。ただ、画面を出してるなら画面を使った説明がある方が良いと感じたので、その分減点してます。また、丁度20秒超過してましたので-2点しています。
それでもトップバッターとしては非常に高評価を付けさせていただきました。
②公明党
2番手は公明党の平木広報委員長です。
与党2党に関しては政策の評価について、実現できる能力持ってるのに出来てないと判断した内容については評価を落としています。あしからず。
政策については
・子育て世代を重点支援
・行政デジタル化推進
・防災対策の手法を増やし柔軟克つ強靭な国土造りの推進
等を説明していました。
評価は表の通りで、言及が無かった政策項目が多いのが気になりました。重点政策をしっかり説明したいというプレゼン戦略なのでしょうが、与党としてどう考えているのか知りたい項目の説明が薄かったのが気になります。
特に記載するとすれば
・子育て世代支援の為10万円給付を公約にしたが、全国民給付じゃないのか?
・名目賃金の上昇を推進すると掲げたことは評価
・教育子育て政策は与党にしては踏み込んだ内容
・防災対策は勿論大切かもしれないが、外交安保に触れなかったのは如何か?
辺でしょうか。
プレゼンそのものについては、直前の音喜多氏と比較してしまいがちですが、落ち着いた雰囲気で非常に聞き取りやすい話し方でした。
ただ、抑揚が少なくどこを強調したいのかが分かりづらかったのと、語尾に「思います」を付ける回数が多く感じました。政策に自信があるところを魅せる点でも、語尾は断言系を使う方が良いと思いますのでこの分は減点させていただきました。時間超過はありませんでした。
以上から、与党であるという点も含めて評価は低く出ました。与党だからこそ示すべき政策、提案できる政策があるのに勿体無いというのが率直な感想です。
③日本共産党
3番手は日本共産党の田村政策委員長です。プレゼンターで女性を宛てがったのは日本共産党と社民党の2党だけでした。この点もジェンダー政策や教育子育てを重視してるという印象を受けました。
政策については
・消費税5%減税や最低賃金1500円等(これは今後野党4党共通)
・大企業や富裕層への課税強化
・大学学費半額、入学金廃止
・選択的夫婦別姓実現、性暴力撲滅、同性婚実施(これも今後野党4党共通)
・石炭火力発電と原発は廃止
等を説明していました。
立民・共産・社民・れいわの野党4党は市民連合との共通政策を締結したため、この4党のプレゼンでは同じ文言が出てきます。野党共通政策については立民の項目で評価します。
共産党の独自政策として特徴的なのは外交安保で
・アメリカや中国、北朝鮮へ双方共に意見できる外交
を掲げてました。
ただ、これに関しては今の習近平国家主席や金正恩最高指導者に対して通用するのか甚だ疑問です。防衛費については今回言及が無かったので取り上げませんが、所謂「話せば分かる」論法は通用する相手には有効でしょうが、通用しない相手に対する次の手段を示さなかった、以上は評価できない点でした。また、感染症対策・新型コロナ後の経済対策・社会保障政策の3点については言及なしと判断いたしました。こちらも4つの政策項目に絞る戦略でしょうが、折角公約に入れているのならば画面だけでも触れて欲しかったと感じました。
プレゼンについては、人を惹きつける話し方、何を強調したいのかがよく分かる抑揚、画面を見せることも考えた立ち位置など、高い評価をつけさせて頂きました。ただ、冒頭の話が少々長く感じて肝心の政策プレゼンが少しオーバーする点についてはマイナス評価と致しました。また、丁度10秒超過したため-1点としております。
全体的に、政策は非常に理想論過ぎて実現する際のリスクを考えてない、二の手を考えてないという印象を受けました。ただ、プレゼンの技量としては良いものでしたのでこちらの点数が伸び、公明党と同点という結果になりました。
④立憲民主党
4番手は立憲民主党の福山幹事長です。野党第一党としてどのような政策を打ち出すのかに注目いたしました。
主な政策については、野党共通政策として
・最低賃金1500円引き上げと中小企業への支援
・消費税5%減税
・選択的夫婦別姓
個別政策として
・再生エネルギー促進と住宅の断熱化による省エネの両輪でエネルギー
・核兵器禁止条約はオブザーバー参加を目指す、経済と食の安保確保
・(表に書きそびれたが)持続化給付金の再構築
等、私が掲げた8つの項目全てを網羅する政策内容を提示しました。
但し、以下の点から評価は低くなってます
・まず自民党の批判ありきで政策を組んでおり進歩性が見受けられない
・感染症対策は発見と隔離に注力しすぎで未だゼロコロナ信仰から抜けられてない
・経済対策に実質賃金を指標に使うことはナンセンス
・最低賃金を引き上げることによる雇い止め等リスクをほぼ無視している
(最低賃金の急激な引き上げに対するリスクの解説はダイヤモンドオンラインの解説 https://diamond.jp/articles/-/273063 をご覧頂きたい)
・現存の社会保障システムについて言及無く、低所得者への給付を打ち出す点について、生活保護との線引きが不透明
・LGBT平等法は法律の運用方法によっては危険な法律になりかねない
(LGBT平等法と自民党案のLGBT理解増進法の違いと、平等法の危険性については、当事者でもある松浦大悟氏が詳しく記しているので、詳しくは https://agora-web.jp/archives/2053064.html をご覧頂きたい)
・外交安保はやや現実路線であるが、共産党との連携との矛盾が拭えない
逆に評価できる点は教育子育て政策で、他党より内容は弱いものの踏み込んだ内容を提示していました。また、8つの政策項目全てを網羅した時間配分は評価できます。
なお、冒頭の時間の多くを割いてモリカケサクラ追求について政策公約にすると発言がありましたが、これについては本当に国民の多くが望んでいるのか甚だ疑問であり、今回の8つの政策項目のいずれにも含まれないと判断し表に入れていません。
プレゼンについては、先程も触れた通り冒頭の話が長い、抑揚が少なくどこを強調しているのか分かりづらい、話を聞かそうとする工夫が見られない等で低評価を付けさせていただきました。正直聞いていて若干疲れるプレゼンでした。唯一評価できるのは画面を見せようとする立ち位置のみでした。また、丁度20秒超過したため-2点としております。
全体的に、与党の批判に時間を裂き、打ち出す政策は半分が的外れ、成る程と思える政策項目は少なく、プレゼン自体についても淡々とした演説を聴いている感でした。以上の点から評価は低くなっております。
⑤自由民主党
5番手は自由民主党の新藤政務調査会長代理です。公明党と同じく、政権与党として実行可能なはずなのに実現できてない政策については評価を低く見ています。
政策については
・感染症対策と経済活動の両立
・地方経済支援としてデジタル田園都市構想や被災地復興加速等
・各種外交安保政策と憲法改正
を挙げてました。
感染症対策は一番現実的な路線での政策を打ち出しており、科学的分析やワクチン接種推進等、菅政権までの路線を継承している点は一定程度評価できます。但し、新型コロナ禍後の経済対策は、大規模な総合経済対策の素案はできており速やかに実施すると明言してますが、その具体案が一つも出てこないのは少々無責任に感じました。
一方の経済成長戦略としては伝統的な中小企業支援と地方支援は訴えてましたが、加えてデジタルへの投資を進める点は評価致しました。
また、外交安保関係についてはかなり具体的な政策を提示しており、この辺りは流石自民党という感を受けました。特に台湾のTPP加盟支援に言及したところ、経済と農林水産業における安保政策推進、自衛隊の役割見直し等、現実に即した確かな政策を打ち出しており、この分野では9党で最高点を付けさせて頂きました。
但し、社会保障政策と教育子育て政策は一言のみで具体策は言及せず、財政政策とジェンダー政策については全く言及が無かった点については、政権与党として指針を示して欲しかった処です。
プレゼンについては、直前の福山立民幹事長と同じく淡々と話すだけで抑揚も少なく何処を強調したいのか分かりづらい、更に大幅な時間オーバーはプレゼンの段取りそのものが出来てなかったと判断させていただき、9党では最低点を付けさせていただきました。更に130秒以上時間超過したため-14点させて頂きました。
全体的に感染症対策と外交安保に特化した形で戦略を組んだと見受けられますが、プレゼンの作り込みが不十分で正直直前のプレゼンと合わせて聞く人を疲れさせるプレゼンに感じました。結果、採点は9党で最低点となっています。時間内に終わらせてプレゼン技術が高ければ立民よりは上回っていただけに勿体ない内容でした。
⑥社会民主党
ここから後半戦となります。後半のトップバッターは社会民主党の福島党首です。結論から言えば政策の中身は兎も角、プレゼンターの選択としては正解だったと思います。
政策については
・3年間消費税ゼロ
・野党共通政策である最低賃金1500円と中小企業支援、脱原発脱炭素、辺野古基地移設中止、核禁条約批准、選択的夫婦別姓、同性婚推進
・奨学金は給付型に統一し、現時点で支払中の有利子奨学金の一部返済免除
等を説明していました。
良い点としては、消費税減税も時限的ながら踏み込んだ内容だったこと、教育政策でも他党より踏み込んだ内容だったことです。小中給食費無償化は一部自治体では既に実施しており、その全国版と言えそうです。また、同一労働同一賃金や農家への戸別所得補償は中身はともかく取り上げたことは評価致しました。
一方で、立民でも取り上げたLGBT平等法制定に言及したこと、野党共通政策である最低賃金や脱原発脱炭素についてはマイナス評価としています。エネルギー政策は難しい面もありますが、強烈な脱原発脱炭素は電力の安定供給や現存する化石燃料を使った産業の急衰退に伴う経済減速のリスクを考えるとナンセンスな政策と言わざる得ません。その点では50年位掛けたフェードアウトがベターと考えます。更に外交安保政策については辺野古基地移設中止以外に言及はなく、中・北への言及が無い分共産党より弱いと感じましたので、言及は有りましたが0点評価としています。
また、随所で社会民主主義への転換を挙げてましたが、その割に財政政策は企業の内部留保に対する課税のみで、他の具体策は有りませんでした。北欧型社会民主主義の場合基本的に高負担高福祉が原則ですが、社民党は負担の方について目を反らしている感がありました。北欧型社会民主主義を標榜するのであれば、提供する福祉に見合う負担についての議論から逃げずに真正面からぶつかって欲しいと思います。こちらもこの期待を込めて財政政策は0点評価としています。
プレゼンについては、ラッパーを思わせる韻の踏み方と軽快なリズム感ある話術、抑揚や画面の見せ方も非常に良く、動きも合わせて聞く人を退屈させない、ニコ生のプレゼンとしては満点のプレゼンでした。時間超過も無いのでプレゼン部分は満点と致しました。
全体的に、弱者救済のための社会民主主義への転換を訴えてましたが、政策としては理想論が多く痛みの部分をあまり見せてない、現実に落とし込んだ際の問題点を出してない点で政策評価は低めでしたが、分かりやすく退屈させないプレゼン部分は満点評価で、点数は公明・共産より高い評価となりました。
⑦NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で
続いてはNHKと裁判してる党弁護士法72条違反で立花党首です。こちらのプレゼンは9割方が党名にもなっている裁判の中身についての説明でしたので割愛します。
唯一、政策として触れたのは外交安保政策で
・専守防衛の徹底と敵基地攻撃能力の保有
を訴えました。他で確認しても外交安保は基本的に自民党追随方で防衛費を上げることに賛成の立場でしたので、こういった発言になったと思われます。
プレゼンについては内容を考えないとすると、非常に聞きやすく、難しい内容を丁寧に説明しようとしている点はプレゼンの模範と言えます。内容が伴ってないので満点とはいきませんが高評価と致しました。
⑧国民民主党
ラスト前に登場したのは国民民主党の大塚代表代行でした。
まず政策についてですが、私が設定した8つの政策項目全てを網羅し、政策の訴えたい重要項目を説明していました。内容は表の通りで、特に
・積極財政を通じた高圧経済への転換
・コロナ禍後の経済対策として現金給付と事業者減収補償
・教育無償化とリカレント(社会人学び直し)教育支援
・各種情報開示の徹底
等他野党とは一線を画す特徴的な政策を提示していました。内容も現実路線を取りながら出来ることを追求する感じで、全体的に評価高めとなりました。唯一ジェンダー政策は若干薄めに感じました。
プレゼンについては、直前の社民党とは真逆で動きや手振りは少なめでしたが、落ち着いた雰囲気で尚且つ要点を押さえる話法、広く政策を説明する時間配分など、こちらは一般社会人が模倣するプレゼンとしてとても良いものだったと感じます。また、冒頭で新型コロナに感染された方へのお見舞いと、医療従事者等感染者の支援をする方々への感謝を述べたのは9党でも唯一で、全体的にとても印象良いプレゼンでした。時間超過が10秒有りましたので-1点としていますが、プレゼン部分は満点評価となりました。
結果として政策も各項目で高水準の評価、プレゼンもとても良いものだったと言うことで9党で最高評価となりました。
⑨れいわ新選組
今回のプレゼンの大トリを勤めるのは、れいわ新選組の山本代表です。
こちらは冒頭から政策を絞って説明するという宣言をしてのプレゼンでした。
政策としては生活支援が中心であり主に
・消費税恒久的廃止
・社会保険料の負担軽減(国庫負担の増額)
・家賃補助や公的住宅の建設促進
・野党共通政策である最低賃金1500円
・教育の完全無償化と現在支払っている奨学金返済の一括免除
・インフレ率達成まで全国民に現金給付
・インフレ率2%達成まではどんどん国債を発行して政策を実現
等、国民民主党以上に9党では一番積極財政路線を敷いています。
但し、プレゼンの中で気になったのは
・インフレ率2%達成まではどんどん国債を発行して政策を実現すると言うが、インフレ率達成後どうしていくのか示されず逆に不安になる
・同時に現存する社会保障政策はどうしていくのか、並立することで二重給付や労働意欲喪失等の問題を無視してる
・国家運営の重要項目の一つである外交安保政策については全く言及無し
で、直近の政治運営は期待できてもその後長く託せる政党かどうかは疑問符が付きました。
プレゼンについては、流石各地で回数を重ねてるだけあって流暢な話し方で抑揚も効果的に使い、人を引き込む力があると感じました。但し、直前の国民のプレゼンと比較すると謙虚さが足りない、と言うよりも若干人を馬鹿にするような話し方をする部分があったのが引っ掛かりました。それでも時間超過も無いのでプレゼンの点数は高評価となりました。
全体的に、政策は弱者救済型で直近1~3年に特化した政策が中心、という印象で、悪く言えば得票目当ての後先見ないばら蒔き政策と揶揄されても仕方ないかな、という印象でした。プレゼンそのものは高評価でしたので点数は公明・共産より高く、社民より下という結果となりました。
結果
9党のプレゼンを全て採点した結果は以下の通りです
①国民民主党 76点
②日本維新の会 63点
③社会民主党 40点
④れいわ新選組 38点
⑤公明党 36点
日本共産党 36点
⑦立憲民主党 28点
⑧NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で 24点
⑨自由民主党 13点
となりました。
トップは国民民主党でした、おめでとうございます!!
今回はプレゼン戦略と政策のハイブリッド評価なので、より多くの政策を説明した方が点数が高くなる傾向の評価方法でしたが、プレゼンの手法と打ち出す政策の両方の良さを兼ね備えた党が上位に来ました。また、各党プレゼン戦略に個性が出たのは非常に面白いところでした。
この評価が党の政策評価と必ずしも一致するものではありませんが、皆様の投票選択の一助となれば幸いです。
最後に
この選挙公約プレゼン全体の印象として、ニコニコ動画の視聴者層を意識したのでしょうが、教育・子育て政策の説明をNHK党・自民党以外の7党が行っていた点を踏まえると、教育子育てが一つ支持者獲得の為の重要な要素に浮上している、と感じました。
少子化対策の必要性を謳われて久しいのですが、徐々にではありますが各党が本腰を入れだしたのは良い傾向かと思います。
一方、衆院選公示後も北朝鮮のミサイル発射や、中露の艦隊が日本を一周する訓練を行うなど、近隣他国からの脅威に対する安全保障について言及する党が少なかったのは少し考えものです。国でしかできない政策は主に
・金融財政政策
・外交(広義の)安保政策
・基礎的社会保障政策
・各種ルールづくり
の4点ではないかと思います。これについては選挙戦の中でも活発な議論をしていただくことを強く望みます。
最後に、今回のプレゼンで私が最も印象的だった名言を挙げます。
これはトップバッターの日本維新の会音喜多政務調査会長代行がプレゼンのラストに言った一言です。
「古い政治家達は皆さん(有権者)を信用してません。だから増税、ルールはたくさん作る。お金を皆さんに渡しておいたら悪いことするから回収しよう、自分達が賢く使ってあげよう、ルール作って導こう、と思ってます。我々日本維新の会は皆さんを信じています。だからこそ増税ではなくて減税、ルールは作るんじゃなくて皆さんに任せる、創意工夫・切磋琢磨をしてもらう、国民を信じるからこそ我々はしっかりと改革を前に進めて参ります」
維新の政策がどうこうではなく、政治家のスタンスとしてこれは有権者が問われているなと思った一文です。政治家が国民・有権者をどう見ているか、逆に有権者の側が賢くなって政治家を選ぶ際には見極める必要があるなと思わされたので、今回のプレゼンでの名言として取り上げさせて頂きます。
若い人の投票率低下を取り上げたニュースが選挙公示後によく見かけます。その街頭インタビューの中に
「政治のことを知らない、不勉強な人間が一票を投じても良いのか分からないから投票に行かない」
という20代の人がいました。
勿論、政治の話は堅苦しくややこしく、下手すれば意見がぶつかって喧嘩になりかねない話題で、よく日本のビジネスマンの営業担当者が最初に教えられる項目の一つに、
「世間話でも野球と政治と宗教の話はするな」
と言われるほどです。
ただ、だからと言って投票に行かなければ有権者の意思を示す機会を自らの手で放棄することになり、同時に有権者も賢くなければ政治家に、悪く言うなら馬鹿にされる、そんな状況です。
今は様々なツールで情報発信が行われています。自分が興味を持った項目一つで結構ですので、情報を集めて自らの判断で投票に行く、これが日本をより良くしていく、一番確実な道と思います。
今回はここまでです。最後までご拝読頂きありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?