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なぜ活動を始めたのか

以前、質問箱でも聞かれましたがフォロワーさんが増えたので改めてお話しようと思います。

物心がついた時から絵を描くのが大好きで、幼稚園児〜小学生時代、みんな外で遊んでる中私は教室で黙々と絵を描いたり粘土で遊んでいるタイプの子でした。
父が凄く絵が上手くて、父の描いた絵を見て「私もこんな風に上手くなりたい!」と思いました。

中学生になると、少年ジャンプと何故だかSMAPの沼にハマりコピックやら画材を集め出しひたすらONE PIECEのキャラを模写したり、SMAPの似顔絵を描いていました。
ケータイを持たせて貰えるようになるとネサフする日々を送り、そこでBLや同人誌の存在を知りどんどんヲタク道を歩むようになりました。

女子校に入り同じクラスの子と軽音楽部に入るもすっかりヲタク気質な私はその子達とソリが合わずハブられるようになってしまい退部。
女子校なのでもうみんな既にグループが出来上がっていて気がつけば私は一人ぼっちでした。
学校が嫌になり休んだり遅刻するのが当たり前。
唯一の心の拠り所が「漫画」「SMAP」「絵を描く事」。
鬱になり自殺願望が生まれリストカットをしていても絵を描く事だけは辞めなかった。漫画やSMAPの歌に何度励まされた事か……。
そして高2だか高3だかで同人サークル活動とコスプレデビューを果たしました。ジャンルは諸事情により伏せます(笑)
これが今の活動の本当に最初のキッカケとなります。
そこで学校がいかに狭い世界であるかという事を知り、成人のお姉さんたちと繋がり世間を知り、色んな刺激を受けました。
通学中に思いついたネタを「本」という形にし、完成したものが他人に行き渡り感想をもらう事の嬉しさ、イベントに参加する事の楽しさを感じ、いつの間にか鬱はどこかに消えていました。

短大生を中退し成人になってもサークル活動とレイヤー活動は続いていましたが、22歳の頃に旦那と出会います。
旦那は漫画アニメ大好きガンダムヲタで、ジャンルは違えど私の活動を理解してくれる人ですぐに気が合い、数年お付き合いをしていましたが妊娠をキッカケに結婚。ここでサークル・レイヤー活動も徐々にですが足を洗いました。

お腹が大きくなり働くのがしんどくなり、専業主婦になりますが貯金は無く普段の生活もギリギリだったので家でデータ入力の仕事をしていました。
ですがやはり外で働いていた時に比べて収入は雲泥の差で、本当にお小遣い程度にしかなりませんでした。
このままでは子供に辛い思いをさせてしまう、何か出来ることはないかと思いましたが結局何もできず出産。

出産後、少し落ち着いてから在宅ワークを再開しますが子育てをしながらだったので納期が間に合わず、しょっちゅうずらしてもらっていましたが厳しくなり辞めることに。
だんだん子育てや家事による疲れやストレスが溜まり、旦那に少しでいいから家の事をやるよう頼んでみるも返事が「俺の方が疲れてる。」「そんなに大変だって言うなら俺と代われ。俺が家の事やるから俺の仕事してみろ。」という冷たい言葉でした。その時の気持ちは今になっても心の中に残っています。

そして子供が1歳を過ぎた頃に旦那が借金を抱えている事が発覚。
籍を入れる前に借金があるかどうか確認し、無いという返答でしたが何故嘘をついたのか問いただしたところ「逃げ切ったと思ってた。」という答えが返ってきました。
これから完済するまで数年かけて給料から強制的に4〜5万引かれていくようになります。
となると手取りは約10万、多くても11〜12万ほど。とても家族3人が暮らしていける額ではありません。ひたすら絶望です。
私は慌てて近所のスナックへ面接しに飛び込み息子を保育園へ入れるまでの間雇ってもらう事に。
旦那とギャンブル禁止、アプリ課金禁止、なんでも良いから家事一つは手伝う、旦那のお金を私が管理、これらを約束させました。

保育園が決まり、スナックを辞めスーパーで働き出したころ、私の財布から旦那の口座のカードが消え口座にあるお金が全て無くなるという事件が発生。頭の中が真っ白になりました。
口座を凍結、交番に駆け込みましたが刑事さんと防犯カメラをチェックする段階の手前で旦那が「盗ってパチンコ行った」と自白しました。
借金してる手前、勝手に家族のお金を使いギャンブルで溶かした挙句私が警察に届けてもなお黙っていた…。一瞬で心の中がぐちゃぐちゃになりました。
何人ものフォロワーさんに「離婚して弁護士に相談して旦那から養育費出してもらいな」とアドバイスを頂きましたが借金している人間からまともに養育費を貰える気がしなかったし、弁護士を頼るお金なんて無いし、子供のことを考えたら離婚したくても出来ませんでした。
別の知り合いから「弁護士さんに相談すれば借金軽くできるよ」ともアドバイスを頂き、旦那に電話しなさいと促すも「電話したけどある程度生活出来ているのであれば軽くする事は出来ないって言われた」とのこと。嗚呼、なす術が完全に無くなったと私は思いました。

娯楽を我慢しなくてはならなくなり、ストレスはどんどん積もり積もっていきます。
休日も金を使うまいと家に引きこもり、家事を片付けるだけの日々。旦那は上司に呑み誘われたから〜と電話で私に平謝り、タダ酒タダ飯。離婚したい、旦那と離れたら気持ちがどれだけ楽になるだろう…そんな事ばかり考えるようになっていきます。

そんなある日、旦那が唐突に「パンの絵描いてコラボさせて貰えば?」と半ば冗談ぽく言いました。
まぁコラボは兎も角、パンの絵描くの楽しそうだな…と思い、最初に何も考えずに描いたパンがこちら。

卵蒸しパン。
中学生がテスト中、余った時間に描いた落書きレベルのものが出来あがりました。今見てもこれは酷い。
Twitterに投げたら何故か数人から「可愛い!」と感想を頂き、嬉しいけどめちゃくちゃ恥ずかしかった記憶が…。
こんな酷い落書きが「いやしぱん」の誕生のキッカケとなります。

この後、試行錯誤しこの形に。

ユルいテイストだから気楽に楽しく描ける、そこが1番大きなポイントです。

知人に見せてみると「えっこれ草香ちゃんが描いたの?!上手くない?!」
こんなゆるゆるな絵でも上手いって褒めてくれる人がいるんだ。凄く嬉しかった。
もっともっと描きたい、色んな人に見てほしい。沸々と欲が生まれてきました。
LINEスタンプを作り、インスタグラムでいやしぱんの絵を上げ、いつしか個展をしたいと思うようになりました。
個展をするにはまず沢山の人にいやしぱんを知ってもらわなければ、と出店するようになりました。
フォロワーさんにいやしぱんのロゴを作ってもらい、名刺が完成し、手元に届いた瞬間「あ、もう趣味って中途半端な気持ちでやっていたらダメだな」と思い、自分から「イラスト作家をしています!」と言えるようになりました。

お金が無くても何かうちこめる事がしたかった。

他にもありますが、これが一番大きい理由だと思います。

「○○のパクリじゃん」とか「○○をパクってお金稼いで罪悪感無いんですか」とか言われた事もあったけど、創作あるあるすぎて今では痛くも痒くもない。
マイペースをモットーに活動していこうと思います。人生楽しんだモン勝ち!

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