・ドルフロ2のシナリオ、狂想四重奏をプレイして

P:まず私のゲームレビューは基本的にネタバレを含むので、内容をあらかじめ知りたくない方はブラウザバックを推奨する。

実に王道のシナリオだった。私は脳内妄想小説家の立場からストーリーについて語らせていただくため、インゲームのSRPG部分には触れない。

他のソシャゲ作品に限らずこの手のシナリオは散々見たが、実に王道というストーリーとしての構造をしていた。具体的にはマキアートとシャークリーというある意味正反対のキャラクターが反目しながら任務を遂行する過程で、シナリオのラスボスをぶっ潰し最終的に相互理解に行き着くというアレである。

同様の話の流れでは最近見たジェッキーチェンのラッシュ・アワーなどがまさにその典型例だが、今回も言わずもがなである。

この会社のシナリオ担当は王道のなんたるかをよくわかっているようだ。

親の顔より見た王道シナリオの骨格という感じだが、これをこそ人々は求めているのだろうと思う。もはや言うまでもないだろうが、物語構造の王道は長い年月愛され続けてきたからこそ王道足り得たのであり、そこに人々は普遍的な価値を感じざるを得ないのだ。

R:物語の発端は、カフェテリア ズッケロに所属する人形であるシャークリーとセンタウレイシーがライブの道具買いに街に出かけ、トラブルでテロリストの箱と自分たちの箱を取り違えたことだった。

箱の中には武器がぎっしり、ついでに戦闘能力を魔改造されたダイナーゲート(犬型ロボット、少し古いがAIBOを想像してもらえると良い)まで入っており、どうやらテロリスト一味の物資だったと判明。当局に怪しまれないように物資の隠し場所を物色する一行は、はからずもテロリストとやり合う羽目になる。

今作はどちらかというとマキアートがメインのシナリオになっており、彼女の眩しいほどの活躍が楽しめるものとなっている。

E:筆者はまだ7章クリアの段階であるが、これはいわゆる指揮官たちが登場するメインのシナリオというわけではない。特別リンクするような描写もないため、今後のシナリオの内容次第ということになるが、おそらく今作はいわゆる単発シナリオと考えてもよかろう。

ことマキアートとシャークリーの掛け合いが目玉で、本編におけるネメシスとキャロリックのそれを思わせる。

もちろん単発シナリオということもあって、本編のメインシナリオに比べてやや短尺だった。これに関してはもう少し尺を伸ばしても良いように思われた。それくらい二人の掛け合いにボリュームが求められる気がしたのだ。

P:私はソシャゲに限らず、物語が好きだ。登場人物の活躍を見るのが好きだし、切ない悲劇も賑やかな喜劇も好きだ。

大方のメニューをスキップできるソシャゲというジャンルにありながら、魅力的なストーリーというものは未だに人々を引き付けてやまない。

そう、シナリオだけは初見スキップはできないのである。厳密には不可能ではないが、時間を無駄にすることになるだろう。

それほど物語というものは人々の実生活に根付いたものなのだ。自分は未だ物書きの端くれにさえなっていないが、それだけは事実であり、真実であろうと思うのだ。


いいなと思ったら応援しよう!