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・ドルフロ2におけるリッタラの悲しみ
P:先日のスオミ復刻に合わせてガチャを引いたらSR枠で出てきたので、試しに敵レベルの低い根拠地シナリオで使ってみたところの感想になる。大陸、日本版を問わず最低TierランクCでナガンやネメシス、キャロリックと仲良く地べたを這いずっている彼女だが、いったいなぜそのポジションなのだろうか。
リッタラの解説動画があるかと思ってYoutubeで検索してみたが、海外版も含めてまったく出てこない。これはどうしたものかと思ったことも、今回のコラムを書くきっかけとなっている。
個人的には最低Tierの中でも頭一つ下方向に抜けて弱いリッタラ。その理由を解説していこうと思う。
R:まずリッタラが不人気である理由の一つとして、他スキルと比べて弱い通常攻撃以外すべて範囲攻撃であるという点がある。
これの何が問題なのかというと、概ね行動支援(支援攻撃のようなもので一緒に同じ敵を攻撃すること)が他キャラの敵単体に対する攻撃がトリガーになっていることが挙げられる。
つまりリッタラは通常攻撃以外で味方の行動支援を受けられないのである。これが地味に弱く、他のスキルが軒並み範囲攻撃であるため、行動支援を受けるためには同様に範囲攻撃を持っているペリティアくらいからしか支援を受けることが出来ない。
また基本的に範囲攻撃は攻撃倍率が概ね低めに設定されており、ダメージを与えてしっかり敵を倒すというアタッカーという役割を果たすことをより難しくしている。パッシブの追加効果の50%ダメージを行動終了時に敵に与えるというものも、それを込みでも火力が十分とは言い難い。
次にリッタラは重装弾、ヴェプリーはシェルという違いこそあるものの、スキルの効果が被っているヴェプリーが配布キャラですべてのプレイヤーが獲得できることも明確な逆風になっており、なんなら全体攻撃においてもヴェプリーのほうが圧倒的に性能が高い。移動力も高く、リッタラ同様に障害物も破壊できて強力な単体攻撃スキルも持ち、ついでに移動デバフまでかけられるものだからリッタラにしてみれば溜まったものではない。
さらにおそらく現状装備可能で最強であろうと思われる☆5武器のミョルニルの性能も微妙で、動かないことでメリットが付与されるものの移動して掩体の近くに隠れるというゲームシステムに逆行しているようでイマイチ使い勝手が悪い。
最後にビジュアルが弱い。初期スキンしかヴァリエーションがないが、これはもちろん課金スキンのように露出度が高いわけではなく、むしろ全身しっかり防寒着を着込んでいるあたりどうしても肌的な魅力度が下がりやすい。加えて内気なメガネっ子というのは明確に弱いポイントである。
これに関しては個人の好き好きが影響することは承知の上で言わせていただくが、ヴィジュアルとキャラ性能含めぶっちぎりでTier最下位なのがうなづけるのだ。
E:逆に他の底辺キャラであるナガンやネメシス、キャロリックなどはそれぞれに属性攻撃を持ち、固有スキルがほぼ単体攻撃であるために他のキャラの行動支援を受けられるという決定的なメリットが有り、これはリッタラにはない優位点と言える。
リッタラと同様にマシンガンを使うキャラとしてSSRのペリティアがいるが、こちらは完全に上位互換といった体で、重装弾という弾薬特性に加えて酸属性も併せ持ち、より強力な存在としてリッタラの前に立ちふさがっている。
一応両者同時に出撃させれば互いの範囲攻撃がトリガーとなって行動支援を誘発できるものの、やっぱり敵を仕留める決定力という点で単体攻撃には遠く及ばない。
P:結論を言うと不遇の現況も納得といった具合である。
こいつを出すなら他のSRでいいし、範囲攻撃が得意なキャラは他にもいる。つまりリッタラだけの取り柄というものが薄すぎるのである。だからこそ、他のキャラで代役が務まってしまう。外見的な魅力をフェチズム的偏狭さで見出せる指揮官でなければ、それでなくとも枯渇しがちなリソースをこのキャラに費やそうとは思わないだろう。
SRゆえの凸の重ねやすさも、たまたまこのキャラだけ凸が進んだという限定的な状況下でなければまず起用されないであろう理由になってしまっている。
では、私はリッタラが嫌いなのかと言ったらそうではない。いわゆる露出の少ない初期衣装はデザイン的に悪くはないし、声優さんの演技も良好だ。だが、【嫌いではない】とか【良好である】というだけでは他のキャラとのピック競争に勝てないのだということだ。
一年先を進んでいる大陸版のTier表でも彼女が未だに下から数えたほうが早いポジションにいるようで、リッタラの将来は暗雲漂うものとなってしまっているのが不憫で仕方ない。