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HSPが「境界を築く」ということ
こんにちは。働くHSPのための安心革命〜サステナワークプログラム「そういう個と。」編集チームです。
HSPの特性のなかに共感力が高い、というのがあります。
人の気持ちがわかりすぎるザ・境界線問題で、これまでずっと自分の気持ちより人の気持ちを優先していることに苦しさを感じる人がいます。
境界線問題って一体何?と思われる方もいらっしゃるでしょうか。
境界線問題とは、
相手と自分の気持ちの間に境目を置くことができなくて、自分の気持ちは自分の気持ち、相手の気持ちは相手の気持ちという線引きができないことを言います。
イライラした人がいると巻き込まれて自分もざわざわし、仕事に集中できない、
同僚がこうしてほしいな、と思っていたらそれを言われないでも察知して、頼まれないのにやってあげる。(当たり前すぎて意識にものぼらない)
災害のニュースを見て、自分の身におこったことではないのに
ダメージを受けすぎてしまう。
といったようなことです。
例えば飲み会で、気配りしすぎるみたいな事はありませんか?
あの人は音楽のボリュームがちょっとうるさいんじゃないかな、
照明が明るすぎるんじゃないかな、
お酒はみんな足りてるだろうか、
寒い人や暑い人がいないだろうか、
共感力が一番の持ち味の共感系HSPさんはいつも察知センサーが思いっきり自分の外に向いていて
人の気持ちがどちらに向いているのか、心地良いのか、心地よくないのか
どうしてほしいのかということを大量に正確に拾います。
例えばママ友の中で
いつもなんとなくヒステリックに あの人はどうだ
この人はどうだと言う話をしている人がいるとします。
その人の言葉にならない本当の気持ち=恐怖感や不安感がビンビンと入ってきてしまって何日もダメージを受けてしまう人がいます。
全体の場から見たら私がこんなこと言ったらちぐはぐなんだろうか?
など
常に自分の気持ちより人の気持ちが優先になります。
これは共感型の能力が強いHSPさんには、
何の事を言われているのかわからない位の日常かもしれません。
人の問題を自分の問題として受け入れすぎてしまう。
そして人に合わせているなんていう意識もなく、人のために動けてしまう。
できてしまう。
でもその事が行き過ぎて時々体調が悪くなったり倒れたりする。
そういうことはありませんか?
例えば、先日もHSPのセミナーのときに
「相手の方が『これこれで困ってるんだよね』って言った瞬間に、
あ〜あれをやらなくちゃいけないのかと思って、ときどきげっそりしている自分に気づいた」とおっしゃった方がいました。
ここで、非HSPの方が持っているもうひとつの段階が抜け落ちているのをお気づきになりますでしょうか?
大多数の人は
「・・・・・に困ってるんだよね」
「そうなんだ。解決策ないの?」
「多分さ、○○をやれば解決だと思う」
「そうなの。それひとりでできる?」
「ん〜、手伝ってくれたらうれしい」
「そうなのね、手伝ってもらいたいのね」
という思考順路を辿ります。
でもHSP共感系の人は
「・・・・・に困ってるんだよね」
「そうなのね、手伝ってもらいたいのね」
となり、あいだの
「そうなんだ。解決策ないの?」「多分さ、○○をやれば解決だと思う」
「そうなの。それひとりでできる?」「ん〜、手伝ってくれたらうれしい」が抜け落ちてしまっています。
そう、相手の思考が読めすぎて
ダイレクトに
「困っているんだよね」
「手伝わないといけないのか・・・」
が繋がってしまっています。
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自分がそれをやりたいか、やりたくないかを考える隙間すらなく
相手の願望と同化してしまいやすいです。
まずそこに
相手の思考と
自分の願望(自分はそれに対してやりたいのかやりたくないのか賛成なのか賛成じゃないのか)があるということを、立ち止まって認識することができるとずっと楽になります。
これは聞いているとそんなの当たり前じゃん!と思いませんか。
けれどもたとえば、境界線の薄い子どもが犯罪に巻き込まれるとき
犯罪者は「こっちへ行きたいんだけどさ」のように優しい声で自分の希望を伝えてきた時
自分がとっさに
それはいやだ、という心の声を汲み取れない子は
巻き込まれてしまいます。「あ、、、、うん」みたいな感じです。
だからとても大切なことなんです。
感情的に相手と同化してしまっていることで起こるのであって
その子がしっかりしていないとか
自分の意志を伝えられない弱い子であるとか
人格的な問題ではなくて
=自分の気持ちを汲み取る
ができずに、相手の気持ちが入ってきて同化しているために起こることが多いです。
大人でも
ママ友の付き合いや
仕事上のお付き合いに一定のラインをもてなくて
自分の時間がどんどんなくなり
しんどくなってしまうということは
忖度文化の強い日本では特に顕著かもしれません。
さらに、境界が持ちづらいHSPさんのなかにはお母さんの希望を知らないうちにかなえ続け、自分の希望を考える間もなく、お母さんが望んだ職業や学校に行って、かなりあとになってから「この選択は誰がしたかったんだっけ」と人生が自分のものでなくなっていたと気づく人もいます。
自分の身体から外へ出てしまっている感知センサーを
内側へもどす。
境界線をもつ!というのは一瞬ではできません。
小さい頃からずっとやってきたパターンだから、急に言われても
単によそよそしい人になりそうですね。
まずは踏み越えてしまった境界線を認識するといいのではないでしょうか。
『あ、あの瞬間に、頼まれてもいないのに自分から相手の仕事に手を出してしまったな』とか
『心の奥では、行きたくないと思っていたのに、自分でそれに気づくことにフタをして通り過ぎて、すごく楽しそう!なんて言ってしまったな』と
最初は振り返って認識するだけで上等ではないでしょうか。
断ることが苦手な人はまず
即答を避けて『今スケジュール帳持ってないし、あとで連絡するね』と
自分の感覚をゆっくりサーチする時間を自分にあげましょう。
相手の感情に自動的に巻き込まれることを防止しましょう。
相手の感情がわかる、ということと
巻き込まれた状態である、ということは
別物です。
上記のような話は、HSPでない人には
「何のこと言ってるの?断れないとか、人の顔色を見すぎて、声もかけられないってどういうこと?」という疑問でしかないかもしれません。
けれどもHSPはミラーニューロンの働きが強いために
人の情動が自分の脳に映されているような体感を持っている人が多く、
人の気持ちと自分の気持ちの線引きすら、できにくいという方が多いのです。
「人の苦しみにどこまで同調するか」。
たとえば 同僚やそれほど仲良くない人が
「ねえ、ちょっと聞いてくれない?」と同意もないままに、なにげなく話出すはなし。
人間関係どうしたらいい話
小さいときから苦労してきた話
自分の感情を吐き出すような話
HSPはみなさますごく良心的ですので
そこで全力で話をきいてあげて
全力でアドバイスを考えへとへとになる。ということはあるあるです。
でもあとで聞いてみたら相手はそれほど悩んでいなくて
「昨日のはなし、考えてみたんだけど・・・」と翌日切り出したときには
「え?なんだっけ?と」
もうすっかりその出来事自体を忘れている、
なーーんてこともよく聞くお話です。笑
これも処理の深さの違いによって起こることです。
親世代からのエネルギー爆発をもろに受けがち。
何かで一発触発、すぐに爆発する親
「わたしの大変さわかってよ」エネルギー満開の親の、毎日ループする話を聞くのは大変です。
正直エネルギー全部吸い取られますね!
拒否してもいいのに相手の気持ちをわかりすぎるHSPさんは
「もっと娘としてわかってあげなきゃ」とか
「怒りを感じる自分が未熟」など
どんだけいい人すぎるの!!!って言いそうにになりますが
いえいえ、これはいい人、なんかじゃないかもしれないYO。。。。
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自分の気持ちに蓋をしているか
自分の気持ちを感じとることができてないか
自分の気持ちのキョウカイセンを踏み越えたことに
きづいていないか
トラウマによって自分というものの軸が弱めだったり
愛着の不具合によって過剰に相手に同調するくせがあったり
そういうことも原因でこの境界線踏み越え事件は
日々現場で起こっています!
自分の感情を、人の時間やエネルギーをつかって処理しようとする人のことをエネルギーバンパイアとかよく言いますが
NO!
と言っていいんですよね。
相手にno!という自分を許しませんか。
せっせと境界線を掘る掘る掘る掘る・・・・。
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時間はイコール命。
強制的にだれかの感情の処理を手伝うことになる状況は避けたっていいんですよね。
「当然聞いてもらえるよね?」という顔で迫ってくる友人、
「聞いて欲しいんだけど」とも言わずに感情を吐き出す親、
その磁場に自然とはいってきたわたしたちHSP。
ご自身で選んで入ってきたのなら、とてもすばらしいことです。
一方選んで入ってきていないけれど、そのことに疲弊して人生くたくただよ・・という状態なら、そこから出ていくことができます。
まずは境界線を踏みこえられていることに気がつくこと。今すぐ気づけないかもしれないけれど気にしない💖
いままで何万回も「人の気持ちか自分の気持ちかわからない状態で
自動的に相手のために動いてきた」経歴を持つ(笑)HSPさんにとっては境界線を理解することすら難しい場合もあります。
『どこが、私とあの人の境界だったの?』
けれども心配無用です。
あとから思い出して
「あ、しまった。今のはわたしの意志に反してたわ」
「本当はそうしたいわけじゃなかった」とわかったときに振り返って
「たしかに境界線を踏み越えて(共感して)
自分の意志を相手にゆずってしまった(同調しすぎた!)」
と認識することを積み重ねるだけで、境界線問題は小さい塊になっていきます。
相手を心配しすぎる、実は・・・?
このこと言ったら傷つくかな、
この本渡しても、きっと消化できないかもな、等は
優しさでもありますけれど、
相手の生命力を勝手に断じて相手を信じていない態度、とも言えるかもしれない。とくに誰だって大切な人には心配を重ねがちです。
「この人(この子)、絶対耐えられないわ、守ってあげなきゃ」。
守ってあげなきゃ、と思ってる人の前では目の前の人は
【守ってもらわないとダメなワタシ】を無意識に演じるということが起こります。
家族でも、しっかり者すぎるお母さんのもとには、ダメ息子がいる確率高し、(ダメな息子を演じ続けているかも?)
仕切りすぎるリーダーの元には、依存的にふるまう人が集まり、
夫婦のどちらかが壊れていると、配偶者はしっかりモノになる、というのもどこかで聞いたことありませんか。
心理的に、人間関係はひとつのシステムだから。
シーソーみたいなことになる確率高しです。(自律神経の仕組みがあります)
話がそれました。
わたしたちの時間や活力は
わたしたちの命です。
自分の命を大切に守っていきたいですね。
もちろん、ひとつだけ、例外があります。
愛する人が苦しんでいる場合です。
そのときは
何も言わずにその人のために自分の時間を差し出す人で、
ありたいです。
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心地よく、自分らしく、疲れすぎずにはたらく。
HSPのための自律神経ケア × 強みプログラム
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【知識】と【体感】の両輪による学びで
HSPとしての資質を強みにして生きる人生に
シフトチェンジしましょう。
そういう個と。は月1回のグループセッション(曜日時間固定)と
自分のペースで進める動画や音声、文章コンテンツで構成される
6か月間のオンラインプログラムです。
いくら「その行動をかえろ」と言われても
身体がイエスをだしていないことは「できない」のです。
毎日を「気楽に」「安心して」「丁寧に」楽しめる自分でいるための秘訣が
このプログラムにはつまっています。
これまでの「そういう個と。」プログラム修了生の声
プログラムに参加された方たちが、どのような変化をとげられたのかをこちらのマガジンでご紹介しています。
ラクに強みでイキイキと働いていきましょう!
公式LINE
そういう個と。プログラム参加募集のご案内や
少人数のイベントなどはこちらで優先的にお伝えしています。
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まずは簡易診断をやってみてくださいね。選択式、5問で終わります◎
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