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【出張第一弾】竹ボックスガーデン

 パーマカルチャーデザイン塾出張第一弾ということで、竹ボックスガーデンづくりを行いました。
 今回出張した先は個人宅で、この春に引っ越してきたばかりなのだそうです。庭の前提として、5.5m×4mの空間に、3つほど畝をたて、トマトなどをすでに作っており、土がある。鶏小屋があり、鶏を二羽飼育し、鶏糞が取れる。また、雑草などを貯めておくことができる場所は作ってある、ハウス、物置はあり雨のあたらない空間などすでにありました。
 子供さんが3人いるご夫婦で、一番下の子からまだ手が離せず、なかなか作業する時間がないことが課題となっていました。

 今回着手するのであれば、竹でボックスガーデンづくりをしたいという要望があり、そのデザインを中心にどうしたらよりたくさんある要素が、活かしあうつながりになるか、道筋をつけることを行いました。
 資源として、竹にアクセスすることが容易にできる環境で、車で2分程度のところで竹を切り出すことができ、その許可も容易にとれる環境でした。
 次に、素材として竹の課題は、「野ざらしにしてしまうと耐久性がないこと」「木材でつくるよりも重量があること」が挙げられます。また竹の一本の大きさは、5センチから10センチとまちまちでした。

 まず一つ目の課題として、「重量があること」について考えると、2段にして重ねるのであれば、強固なものの支えが必要となります。
 例えば細い竹で支えようと思うと、2メートルを超す竹であると、重さに耐えられない、またもう一つの「耐久性がないこと」が重なり、すぐに支えを失うものとなるでしょう。
 また、一回設置したものを改めて竹を切り出してきて作り直す作業を一年に一回しなければならないと負担が大きくなります。

 これらの課題を総合的に解決するために、鉄筋を2本打ち、その間に竹を入れ、竹は消耗品としてスペア分も用意し、容易に取り換えられるようにすることにしました。
 鉄筋の数も多く必要となるため、ハウスに使われるような鉄のパイプの廃材を使うことにします。まずそれらを打ち込み、その上に竹をカバーとして被せるというデザインにすることとしました。
 ボックスガーデンはどうしても朽ちていくものです。日本人と竹とは「使い続ける」という関係性が昔から築かれていたことを思うと、これも一ついかしあう形かとも思います。

 
 今回、事前に用意したものは、鉄筋、竹、を用意しました。レイズドベットという動線部分から土をとる手法だと、その部分が沈んでしまいますが、豊富にあった刈り取った雑草や、ウッドチップ、薪にならないような朽ちた木をそこに置くことにしました。
 表土が削り取られているうえに、木や草など、ものがあること、その部分を集中して人があるくため、雑草が生い茂りにくい環境となります。

 4日間滞在している中で、今回はこのワークショップを行うだけではなく、アフターフォローの実践の伴走として、まずは作ったボックスガーデンに玉ねぎ、そら豆を植えること、鶏が作物を植えていない畑で自由に遊べるように、三角形の囲いをつくること、もお手伝いしました。

また、今回のワークショップでは、来て体験するだけでなく、自分も帰ってからやろうと思った人ができるように、三角形のボックスガーデンを作れるように用意してきました。

 設置に行くと、植物を植えていた場所が、日当たりが悪い場所で育たないこと、落ち葉の下に腐葉土がたまっていること、使われていないレンガを活用することなど、観察から、いかし切れていなかった場所の力を引き出すことに、つながりました。

ただ体験して楽しかったで終わるのではなく、日々の暮らしが変わる場にしたいと思っていたので、このような形で行動するところまで繋げることができて良かったです。

出張第二段にむけて用意しています!
できることからはじめてみたい、忙しくて伴走を必要としている方、お気軽にご連絡ください。takasi.matu@gmail.com







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UNITED 松村岳史
フリーランス、専業で活動していますが、パーマカルチャーの記事、書き物等、基本的に無料で公開しています。仕事に充てられる時間を削って執筆しているので、もし、活動に心を動かされた方がいたら、1000円から7000円のスケール型のドネーションでご支援いただけたらとても嬉しいです。