お葬式前に必要な書類② 火葬許可証と埋葬許可証について。
火葬許可証とは、故人の火葬を行う際に、埋葬許可証は、埋葬・納骨する際に必要な公的書類です。
火葬をするには、火葬許可証が必須であるため、葬儀の前に必ず取得する必要があります。役所に死亡届を提出する際に、火葬許可証の申請も行うことが一般的。火葬場で提出した火葬許可証は、火葬を終えると火葬を実施したことを証明する判を押し、返却されます。これが、埋葬許可証です。埋葬や納骨を行う際に、この埋葬許可証が必要になるのです。同じ書類ではありますが、持つ効力はそれぞれ違います。
火葬許可証発行の申請
申請には、死亡届と火葬許可申請書を提出しなければなりません。火葬許可申請書とは、火葬許可証を発行するための申請書類です。役所の窓口で確認するともらえます。自治体によっては、死亡届が受理されることで、火葬許可証が発行されるため、申請書が必要のない場合もあります。
申請する人
申請は基本的に遺族が行いますが、葬儀社のスタッフが死亡届の提出や火葬の手続きを代行してくれることもあるため、相談するといいでしょう。
提出先
火葬許可申請書・死亡届の提出先は、故人が亡くなった地域の役所・故人の本籍地・届出人が住んでいる住所にある役所の3箇所に限られるため、提出する前にどこに持って行くか確認します。基本的には、日中の時間帯がいいですが、夜間の窓口で受け付けてくれることもあります。
火葬許可申請書の提出期限
基本的には、亡くなった事実を知った日から数えて7日以内に死亡届と合わせて提出します。厳密に言えば、火葬許可申請書は死亡届と同時に出さなくても、火葬をする前に申請できれば問題はありません。ただ、一般的にお葬式の日に火葬を行うこと、死亡届は亡くなったことを知ってから1週間以内に提出が必要なことから、火葬許可申請書(必要な場合だけ)も同じタイミングで提出するのが普通です。
火葬許可証・埋葬許可証の発行の流れ
医師から死亡診断書(検死の場合は死体検案書)をもらい、死亡届を書く
死亡診断書(死体検案書)と死亡届は一枚の紙にまとめられています。死亡診断書は医師に書いてもらい、死亡届は遺族が書きます。
死亡届・死亡診断書(死体検案書)を役所に提出する
死亡届の提出に合わせて、火葬許可申請書も提出します。火葬許可申請書には、亡くなった本人の本籍地・現住所・火葬場などの記入が必須になります。書類に不備がなければ、その場で火葬許可証が発行されるので、火葬の日までなくさずに保管しましょう。申請は基本的に遺族が行うものですが、先述の通り、死亡届の提出や火葬許可申請の手続きについては葬儀社で代行してくれることがあります。
火葬許可証を火葬場に提出する
火葬の当日に、火葬場の担当者に火葬許可証を提出します。自分で持っている場合は、忘れずに持参します。火葬が済み、お骨上げ(遺骨を骨壷に納めること、収骨)が終わったら、火葬許可証に火葬執行済みの判が押され、埋葬許可証として返却されるため、必ず受け取ります。
埋葬許可証(火葬執行済みの判を押した火葬許可証)は火葬が済んだら終了という訳ではありません。後日遺骨を納める時に必要になるため、わかるところに保管しておきましょう。
もしも埋葬許可証を紛失したら
お葬式から火葬はその日に行うことが一般的ですが、火葬から納骨までは日が空いて、四十九日の満中陰法要と合わせて行うことが多いです。事情があって、もっと先の年忌法要の際に行うことも少なくありません。火葬から日が経過したことで、埋葬許可証をどこに保管したかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
紛失しても再発行ができる
万が一紛失してしまった場合、火葬許可証を発行してもらった役所に再発行を申し出ます。5年以内であれば、火葬許可申請をしたときの控えが残されているため、比較的スムーズに対応してもらえます。5年以上経過した場合は、火葬をした火葬場で「火葬証明書」を取得し、死亡届を届け出た役所か、他の市区町村で申請します。
再発行の申請の仕方
申請する人
・死亡届の届出人
・亡くなった人の直系親族または祭祀継承者
申請する場所
・火葬許可証発行した役所
・市区町村の役場
必要なもの
・申請者本人の本人確認資料
・火葬証明書(死後5年以上経過している場合に必要)
→火葬した火葬場で先に取得
・亡くなった人との関係がわかる資料(死亡届の届出人以外の人が、申請する場合に必要)
※亡くなった人との関係によって必要な書類が異なるため、該当する場合は区役所に確認したほうがいいでしょう。
・再発行にかかる手数料(数百円程度)
まとめ
火葬許可証がなければ、火葬をすることができません。また、火葬後に返却してもらえる埋葬許可証は、納骨の際に必ず必要になるため、なくさずに保管しておます。万が一紛失しても再発行はできますが、手間も時間もかかります。保管場所を家族で共有しておくなど、納骨までの間は大切に残しておきましょう。