SimplyWallSt.の理論株価（Value）を使うことにした
日本株トレードでは、理論株価とのかい離がある銘柄をさがしてスイングトレードするのが超カンタンで、10年前の活動ではZAIの理論株価を中心に使っていた。最近の復帰後は、理論株価Webでタイムリーな把握を行いながら、ZAIとの差を3か月ごとに確認する、というのが基本的なアクティビティになっている。
理論株価とは。。超適当に解説すると、会社価値を株価に試算したもので、実際の株価より割安か割高かを知る指標の一種。計算法もたくさんあって、おおざっぱに分けると、以下のタイプがある。
①資産価値＋利益価値＋成長価値＝ザイ式理論株価
②事業価値＋資産価値＝企業価値評価手法(DCFやEVITADA)
③事業価値＋資産価値＝はっしゃん式
②が王道でM&Aするときの企業価値算出で使われているものを株式市場にアレンジしたものが多い。ただし、これだと超めんどくさいのと、割引率の設定で人によって結果が大違いになったりというデメリットも。ほかの方法もデメリットがさまざまあり、結局「おおざっぱな割安感・割高感の把握」程度で使う気で使わないと、疲れてしまう。
で、すぐに調べられるという点では、圧倒的にはっしゃん式だ。ウエブに行ってコードを入れてボタンを押すだけで、直近の株価に応じた理論株価が算出される。
ZAI式は、昔は毎月雑誌の巻末に載っていたのだが、いつのまにか四半期ごと発表になってしまい、オンタイム性が薄れてしまった。理論株価の議論を促した独自指標でちょっとかわった結果になる。たとえば、ソフトバンクとNTT、三井物産、ファーストリテイリングの4社をさくっと比較すると、以下のようになる。DCF方式は、これから話すSimplyWallstのものをチョイス。
結構なばらつきだ。この結果を投資家としてどうとらえるのか、ということになる。株価メドがある分だけ、わたしにとってはとってもありがたい。
で、米国株に転向したとき、この理論株価のサービスが提供されていないことに気づいた。調べに調べたが、いいのがなくて、日本式から引っ張ってこようかと研究していたが、力尽きた。わたしは証券会社の調査部門の人になりたいわけではないので。
で、迷ったがSimplyWallSt.の理論株価（Value）を使うことにした。
この理論株価モデルは、４つのモデルがある。銘柄の特性に応じて使い分けられ、決算の都度基礎データを更新してくれる。
超詳細に計算式の解説がされているページはこちら。
◆2段階割引キャッシュフローモデル：時間の経過とともに一定の速度で成長するとは限らない企業に使用。最初に高成長し数年後に安定化する傾向がある。
◆配当割引モデル（DDM）：収益の有意義な部分を配当として一貫して支払う企業にとって有効。
◆超過収益モデル：通常、物的資産のかなりの割合を持たず、現金保有に関するさまざまな規制要件に直面する金融系に有効
◆Adjusted-Funds-From-Operations（AFFO）2段階割引キャッシュフローモデル：キャピタルゲインやその他の不動産固有の要因が発生し、フリーキャッシュフローに影響を与えるため、不動産投資信託（REIT）に使用
これらの４手法、以下のフローでどのValue法を採用しているのか、見当がつくのと、個別銘柄の詳細欄で計算推移が完全解説されているので、あと付けで勉強しようと思うとすぐにできる点も買い材料だった。
また、銘柄ごとにどのような経緯でValue価格が決まったかの徹底解説がなされていて、途中から自分で計算してみよう、と思ってもライブで実際の銘柄を対象にケーススタディできる。
↑ちなみにこれはファストリテイリングのもの。そう、SimplyWallStは世界の上場企業の分析ができるわけで（！！！）。
これに、実ははっしゃん式のリストにある「上限余地」を出せないか、研究している。そうすると、精神的にもう少し安らかになれそう。
参考Webページ一覧理論株価（適正株価）の計算式と使い方の注意点。おすすめは企業価値評価手法
byロイなび 2020/09/19
https://f-inde.com/how-to-search4/
理論株価の計算式を考える（序論）
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/2852
by 山崎元 2012/12/7
【徹底解説】理論株価・3つの計算方法
https://www.nsspirt-cashf2.com/entry/2018/09/24/181/
by セーシン セーシンBLOG 2019/06/09
理論株価Ｗｅｂ＜理論株価の詳細＞
http://kabuka.biz/riron/about.htm
by はっしゃん